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#Solaのひと 一流シェフを支えるサービスマネージャーの思い

こんにちは。Sola Factory サービスのいなだです。

さて。前回までは私たち Sola Factory(以下「Sola」)の会社についてお話しました。今回は趣向を変えて社内のチームメンバーを紹介する企画、名付けて「#Solaのひと」をはじめたいと思います。

本記事では、サービスマネージャーの荒巻 湧作(あらまき ゆうさく)さんに話を聞いていきます!

東京から福岡へ、待ち焦がれたシェフとの挑戦

ー創業メンバーの1人である荒巻さん。Sola入社の経緯を教えてください。

シェフ(Restaurant Sola オーナーシェフ吉武)との出会いはもう10年以上前にさかのぼります。僕が店長をしていた飲食店に奥様と一緒に食べに来られて。当時僕は20代前半でした。

それからのご縁で、シェフがパリでお店を開く際に声をかけてもらったんです。もともと料理人だった僕にとって"海外"は憧れで、シェフについていくために作文まで書いてビザの申請も行ったのですが、その時は理由があり見送ることしかできませんでした。

しかし、その数年後にシェフから再び連絡をもらいました。
「今度は福岡でお店を開く。湧作、一緒にやろう」
驚きと、それ以上の嬉しさで、携帯を持っていた手が震えました。

ー荒巻さんは東京のご出身ですよね。福岡に移住することや、新たな挑戦に迷いはなかったのでしょうか。

レストラン開業前に、シェフと2人で東京・渋谷にあるクリエイティブスタジオ「EDGEof」のイベントに出ました。それがシェフと一緒にした、はじめての仕事です。このイベントが自分にとってすごく衝撃的でした。

EDGEof はクリエイターの方々が集まる複合施設で、渋谷の神南一丁目、当時はタワーレコード、PARCO、宮下公園、Googleの新施設やIT企業が集う、カルチャーとエネルギーが密集したエリアにありました。

シェフはその中で料理部門の責任者として、施設内のキッチンスタジアムの立ち上げをしていました。EDGEof で開催されたイベントには世界中から起業家が集まり、自分がまだ体験したことのないグローバルな世界観に圧倒されたことを覚えています。

今思えば、この日をきっかけに福岡に行くことを決めたんだと思います。

自分だけでは生涯で幸せにできる人は限られてしまうけど、シェフと一緒ならその可能性をより広げられるかもしれない。

「食を通じて、こんなにも沢山の人に喜んでもらえるんだ!」と、視界が一気に開けた気がして、福岡移住を決めました。

チームワークと個性の捉え方は、花が教えてくれた

ーレストランの営業中はサービスマネージャーとして、それ以外はパッケージデザインや生花などクリエーションも行う荒巻さん。元から経験のあることだったのでしょうか?

すべて未経験からのスタートです。
中でも、「生花」は1番刺激的で学ぶことがありました。

僕らはフレンチレストランを営んでいますが、本場フランスは「花の都」「芸術の都」、芸術や文化が栄え、街は草花や街路樹など豊かな緑が美しいです。

開業当時、自分たちのお店でもおもてなしの中に花があったらいいのでは?とシェフと話にあがり、それ以来続けています。

元々は僕もバラしか知らなかったので、暇を見つけては花屋さんに行って花に触れ、どうしたら Sola の表現として空間と調和させられるかをずっと考えていました。シェフが食材を買いに行くときにはいつも一緒に行って、シェフは食材を、僕は花を買って出勤してました。

ミモザで作ったリース

ー「花が一番刺激的だった」と仰いましたが、何か自身の中で変化したことなどがあったのでしょうか?

ありました。花に触れるようになって「正解は1つではない」ということを学びましたし、モノや人に対しても見方・接し方が変わったと思います。

僕らはお店から車で約30分の距離にある、糸島の農協まで花を買いに行きます。糸島の花は、人の目を惹くビビッドカラーというよりも、優しい淡い色の花が多いです。

そして僕たちも敢えてそういった花を選びます。
一見すると、時代のトレンドから少し距離のある花たちかもしれません。

けれど、その花を野菜やハーブと一緒に束ねることで多様に見え方が変わり、そこに花を飾る店の空間があり、料理があり、全部が合わさることで、自分たちにしかできない表現が生まれるんです。

人やチームも同じで、注目される主役ばかりが集まることが唯一解ではないと思います。シェフがいて、その周りを囲むようにシェフと違う個性を持つ人がいて、個々の力を集結させることでチームが成り立ちます。

チームだからこそ届けられるエネルギー、サービスの介在価値


ー荒巻さんの感じる、サービスの仕事の楽しさを教えてください。

お客さんに「ありがとう」と言ってもらえることです。
正直、「美味しかった」という言葉はフレンチのフルコースを食べに来るお客様はお作法的に当たり前に仰ります。お店として、その言葉で満足していては不十分で、チームでそれ以上の感動を与える努力が必要です。

「ありがとう」という言葉は「美味しかった」よりもさらに一歩進んだ言葉で、お客様とレストランとの間にリスペクトがあってこそいただける言葉だと思います。

「今日はありがとう。これで1ヶ月間頑張れる」
「Solaさんありがとう。なんだか明日から頑張ろうと思いました」

料理人が魂を込めて料理を作っても、そこにお客様がいなければ完成とは言えません。ですが、ここにサービスが1人いるだけで、エネルギーをそのまま、あるいは倍増させて料理を届けられます。

エネルギーに満ち溢れる、お客様が元気になる、そんな店づくりをこれからもメンバーみんなとしていきたいです。

ーこれからサービスチームの中で取り組んでいきたいことは?

Sola がみんなにとってチャレンジできる場所であるように、一人ひとりと向き合いたいです。シェフも僕も、みんなにもっとチャレンジしてほしいと思っています。ここで少しでも自分の可能性を広げてほしいです。

サービスだけでなく、料理人もパティシエも、個々が自分の思いをぶつけられる場所がここにはあります。自分が変われたので、今度はみんなの成長のサポートをしていきたいです。

【編集後記】
今回執筆を担当した私(いなだ)は、普段はサービスとして前線にいます。
もともとはIT業界からsolaに転職した身で、飲食業界は未経験。
一つ星レストランに求められるレベルを全うすることは容易ではなく、今もなお周りに助けてもらうことが多くあります。

「ここで少しでも自分の可能性を広げてほしい」
インタビュー中に湧作さんからこの言葉を聞いたとき、インタビュアーでありながら、当事者としてエールを受けとった気持ちになり、勝手に胸アツになってしまった筆者でした。

(以上、「#Sola のひと」荒巻湧作編 おわり)

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