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Stripe入社2年、今年を振り返りつつ好きな自社プロダクトについて熱く語ってみる! - Stripe Sigmaとのその他色々

「初めまして!」の方も、また、「ご無沙汰です!」の方も、こんにちは!Stripe 東京オフィスで事業開発を担当しています、ナカヤマです。昨年、JP_Stripesのアドベントカレンダーで投稿をして以来、まさに1年ぶりにNoteの編集画面を開いてます。昨年書いた時に2020年はアウトプットの年に!とか言った記憶がありますが、出来てない…。2021年こそは!!

昨年は入社1年目の私が当時大好きだったConnectについて熱く語ったのですが、今年は、コロナに揺れた今年を振り返りつつ私が大好きな自社プロダクトについて語っていきたいと思います。

まずは自己紹介

昨年は初めてのNote、初めてのJP_Stripesアドベントカレンダーへの参加ということで自己紹介で文字数を消費したのですが、2年目となるとこの手は使えず…ではなく、すでにお見知り置き頂いた方も多いので割愛させていただきます。興味のある方は昨年の投稿をみてね!

2020年のStripe

コロナ禍により全世界規模で大きな変化が起こった2020年、Stripeも早々に自宅勤務を決定、積極的に対応を進めてきた一年となりました。生活様式が変わる中、多くの方々が新たなサービスをインターネット上で開始され、フードデリバリーやオンラインライブ配信サービス、遠隔診療などソーシャルディスタンシングにより既存のサービスがコロナ禍を切欠により注目され、新規参入が進むということも2020年の大きな特徴の1つであったかと思います。新たにインターネット上で事業を開始される企業様のお手伝いをStripeとしてさせていただきましたが、それと並行をし積極的に新規プロダクトを発表、既存プロダクトの更なる展開を進めた1年でもありました。Payments、Billing、Connect、Checkoutと言った既存プロダクトのアップデートと並行をし、お問い合わせ頂いたユーザ様に限定して公開をしていたJCB取り扱いのサポート拡大、Billingの新たな追加機能: Billing Customer Portal、 また、先日の発表より大きな注目を集めているStripe Treasuaryなど、決済インフラとして基本となる対応する決済手段、国、通貨の拡充などを進めつつも、決済代行事業者に留まらないThe backbone for internet businessとしてのStripeのミッション・方向性がより明確になった一年ではなかったかと思います。

Payment Infrastructure for Internetを標榜とする弊社ですが、2020年発表した新機能の中で異色を放ちつつも個人的に大変誇らしい機能としてStripe Climateがあります。

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残念ながら現時点ではUSのみに限定した公開ですが、本機能を実装した事業者様は僅か数クリックで炭素排出量を削減するテクノロジーのために売上の一部を寄付する事ができます。Stripeが提供するプロダクトはサイズに関わらず中小からスタートアップ 、また大企業までありとあらゆる企業がインターネット上でビジネスを始めることを簡単にすることを目的としています。その目的に対してインターネットビジネスの起業、成功とは直接関係ないと思われる炭素排出量削減に関連した本機能ですが、Stripeの創業者であるJohn & Patrick Collisonが社会やコミュニティに対して企業活動を通じてどういう影響を与えて行きたいと思っているかが如実に現れた素晴らしい機能だと私個人としては感じています。IssuingやTerminal、また、Stripe Treasuaryなど日本でも展開したいプロダクトのリストが長くなるばかりですが、本機能も是非遠くない将来に日本でも展開したいと思います。

Stripeの企業としての活動からは離れてしますのですが、是非、日本の皆様にも知って頂きたい事として、もう1つFastgrants.orgがあります。

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Fast Grantsは今年の4月7日に発表されたコロナウィルス関連の研究に対する基金です。その特徴は、基金の立ち上げがテック界隈の錚々たる面々により行われた事と共に、申請後、48時間以内に審査を完了する事で研究者の皆さんが迅速にコロナ対策の為に必要だと考える研究の実行に移れるというものです。日本でも赤畑渉氏や河岡義裕氏がFast Grantsより資金援助を受けています。Stripeの創業者であるJohn & Patrickは、LinkedInの創業者であるReid Hoffman、Y-Combinatorの創業者であるPaul Grahamらと共にFast Grantsの発起人を務めているのですが、先ほどご紹介をしたClimateと同様、発表するプロダクト、また、関連する活動に創業者の思いや志がよく現れているなと日々感じております。サービス・プロダクトの展開だけではなく、社員数、また、サポートするマーケット数も加速度的に増えており、社員ながらその成長に驚かされる事が多いのですが、その中でも、創業者の顔が見える活動、プロダクトがあることは一緒に頑張る社員として非常に意義がある事だと思うのです。企業体として大きくなる中で、この様な姿勢を維持していくことは難しくなっていくこともあるかと思いますが、是非、JohnとPatrickには頑張って欲しいなと陰ながら応援しています。

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本題へ…私の好きな自社プロダクト2020!

昨年以上に長い前振りになってしまいましたが…私の好きな自社プロダクト2020、今年はStripe Sigmaをご紹介したいと思います。Stripe Sigmaですが、数あるStripeの提供機能の中でもBusiness Operationsというカテゴリーに属しており事業運営をより円滑に行うことを支援する機能という位置付けです。簡単に言ってしまうと、「ETL、データウェアハウス、UIツールの導入、接続を全く行うことなく、利用可能なStripe上のデータの為のビジネスデータアナリティクスツール」です。

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通常、ビジネスデータアナリティクスツールを導入しようとなるとデータウェアハウスの作成から、データパイプラインの構築、またデータを扱うための新たなUIも必要になりますし、継続して維持していくためのデータパイプラインの管理工数も発生します。アナリティクスツールの構築には様々なツール、インフラが求められますが、それ以上に大きな問題として、これらのインフラを維持、アップデートしていく為に必要となるデータを扱えるエンジニアの採用が挙げられます。BIの重要性が日々言われる中、データに関連したエンジニアの採用は熾烈を極め、また、採用コストも莫大となることより、特にサブスクリプションビジネスでは顕著ですが、データによる意思決定が重要だと分かりながらも、それに必要な人員の配置、体制の構築を行うのは大変難しくなります。その様なスタートアップ 、また、新規事業をになっている方の課題を解決するのがStripe Sigmaです。

Stripe Sigmaのここが凄い!

データ経営を実現する為のインフラ構築を一手に担えうるStripeですが、凄いところをまとめてみました。

1. Stripe Dashboardよりアクセスが可能!- Stripeユーザの方達であれば毎日アクセスをしているであろうStripe Dashboard内よりアクセスが可能ですので、新たなソフトウェアやツールをインストールすることなくStripe Dashboardのアクセス権限を付与頂くことで、どなたでも使って頂けます。

2. 業界標準のANSI SQL構文をサポート - 業界標準のSQL構文をサポートしていますので、一般的なSQLを理解されている方でしたら新たな知識を取得する必要なくご利用を頂く事ができます。また、Sigma内のスキーマはStripe APIの構造に可能な限り連動する様に設計されていますので、直感的にご利用を頂けます。例)chargesテーブル = chargesオブジェクト StripeのPaymentsの機能として各決済毎に自社独自で設定したメタデータを設定取得されている方々も多いかと思いますが、独自設定されたメタデータもSigma内で扱う事ができますので、各社のニーズに応じた分析が可能です。

3. 頻出するビジネスニーズに対応した豊富なクエリ例文 - データ分析を行うにあたり分析したいと思われるシナリオをStripe側で事前に想定し、クエリの例文をテンプレートとして提供しています。Template Tabより目的に近い項目を選択、クリック頂ければ自動的にクエリが作成されますので、これをベースに自社の独自要件を追加していく事でより素早いクエリの作成・実行が可能になります。

4. クエリの保存、共有も可能! - 運用支援の機能になりますが、作成したクエリは保存する事が可能な上、スケジュール機能を用いて事前に指定した日次、週次、月次などの頻度で自動的にクエリを実行し、設定した購読ユーザに対して定期的に通知を行う事ができます。

Stripe Sigmaを使うには?

残念ながら無料機能では無いSigma…使用料をお支払い頂く必要があります。基本となる決済機能をご利用頂いていれば、無料、もしくは、決済金額に応じて利用料の課金が発生する機能が多いStripeのプロダクトにおいてStripe Sigmaは若干変わってますので、要注意が必要です。Stripe Sigmaの利用料は、サブスクリプションサービスらしく従量課金部分と共に月額基本料金の設定があります。何も決済金額ではなく決済処理件数に連動して設定されています。

月間のおおよその決済処理件数がお分かりでしたら、利用料がどの程度になるDashboard上にあります本ページより算出頂けますので、ご興味がありましたら、是非、ご確認ください。

使ってみたいんだけど…という方に朗報!Stripe Sigmaですが、無料の30日間トライアルを常時行ってます。こちらもStripe Dashboard上より簡単に申請・アクティベーションができますので、お気軽にお試し頂ければと思います。

最後に

昨年に続き、当初の予定を大幅に上回る長文になってしまいました。やはり文章構成力をあげるには定期的なアウトプットが必要ですね。コロナに始まりコロナに終わりそうな2020年ですが、変革の時にはこれまでになかった新たな課題が生まれ、それに伴い新たなビジネスが生まれます。その様なビジネスを世に送り出す起業家の皆様の良きパートナーであるということの意義を感じた2020年でした。来年は現在絶賛開発中の銀行振込、コンビニ決済など基礎となる決済インフラの強化と共に、ついに!ついに!あのプロダクトのローンチに向けて正式稼働できるのでは?!というものも幾つかありますので、是非是非、ご期待を頂ければとぞじます。

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