TRPGの思い出(CoCシナリオ配布あり)
最近久々にTRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)の動画を観ました。
いやぁ、やはり楽しいですね。
10年程前は多い時だとオンラインで出来た仲間とレンタルサーバーを借りてほぼ毎日遊んでいたくらいにはハマっていました。
当時は色々やりましたがSW2.0が一番多かったですね。メンバーが皆GM出来た(やってみるようになった)ので「今日遊べる人~?GM出来る人~?」ってその場の勢いでやっていました。
何なら集合してから雑談している間にざっとシナリオ考えてほぼアドリブで回したりもしてましたね…同じ宿に泊まっている冒険者として複数人キャラを使い分けて良いキャンペーンだったので出来たことだと思います。取得経験値を大体合わせて追加でキャラ作ったり、初心者として低レベルキャラを作り直したり。自由にやってて気が合って楽しかったなぁ。
家庭の事情だの仕事の事情だので集まれなくなってしまい、それきりではありますが。
人見知りなので飛び込みで知らない人と遊ぶのが苦手なんですよね…。
その仲間は、私が「GMをやってみたい!初心者GMでも大丈夫な方で!」と当時持っていたチャンネルの生放送で呼び掛けて集まったリスナーさんだったり、リスナーさんから「GMやろうか?」と声を掛けて貰ったりしたので一応知った人達でハードルが低かったんですよ。
積みルルブもたくさんあるなぁ。
当時のお気に入りはゆうやけこやけといさましいちびの炊飯器です。あんまり遊べなかったけど()
と、思い出に耽っていたら「そう言えば昔作ったCoCのシナリオ、未だに気に入ってるけどあんまり遊べなかったな」「配布するって言ったのに結局配布しなかったな…」と思い出しまして。
いやね、自分が回すシナリオなら自分が解かってれば良いので適当でも何とかなるんですけど、配布する=人様が読むとなると「これで解るかな?やっぱりこの方が…」とキリがなくなりまして。テンプレートとかも知らなかったしなぁ。
一応完成はしているので、今回勢いで公開してみようかなぁなんて。
記事を分けた方が良いんでしょうね恐らく…。でもシナリオ配布は思い出話の副産物なので今回はこのままで。
今後上げる予定も他に手持ちのシナリオで出せるようなものもないしなぁ。
システムも、遊んでないうちに色々変わりましたしね。
ついていけないのは寂しくもあり。
シナリオ名『命の灯(いのちのともしび)』
■ はじめに
【ご注意】
このシナリオは泥紳士様の『毒入りスープ』を参考にさせて頂いております。『毒入りスープ』プレイ済、動画視聴済の方が楽しめるかと思われます。
今回は2015年頃に作ったシナリオを、その後くらいからTRPG界から離れていた人間が、ほぼそのまま公開しております。
既存のシナリオと似ておりましたら当方の確認不足です。申し訳ございません。
■ レギュレーション
【シナリオ傾向】
短時間で終わるシナリオ。テストではオンライン・ボイスセッションで2、3時間程度。
毒入りスープ系統(知らない場所から急に開始/脱出がクリア)
【PL人数】
2人以上(礼拝堂の蝋燭ギミックがあるので)、4・5人推奨。
NPCを用意してもよい。
【PL向けシナリオ情報(イントロ)】
いつものように就寝した貴方。
目が覚めると霧掛かる森の中に居た。そして湿った土の上に倒れていたのは貴方だけではなかった。訊ねてみても誰も状況を把握出来ていない。
辺りを見渡せば少し遠く、ぽう…と優しい光が薄暗い霧の中に浮かんでいた。
【探索者年齢】
~30代前半推奨。
年齢が高いと不利ですがプレイが上手ければ何とか。
【推奨技能】
必須:〈目星〉
あれば便利〈化学〉〈オカルト〉
対人技能は余り意味がない(そのPCを別シナリオでも使いたいなら別)
余程の事をしない限りは戦闘はない。
【ろうそくの長さ】
X-年齢-Y-±1d10(<幸運>で成功なら+、失敗なら-、クリティカル・ファンブルなら±10にしても)
X=男81、女87
Y=10-CON。CONが11以上なら加算になり、9以下なら減算される。
寿命の残り1年が1。
キャラ作成時の最後に計算。作成時は何の値かは気付かれない方が面白いと思うので、KPが計算して結果の数字のみ渡す形を推奨。
【KP情報】
舞台はチャウグナー・フォーンの夢の中。毒入りスープを飲ませるのにそろそろ飽きてきて別の遊びを思い付き、またも人間を巻き込んだ。チャウグナーフォーンにとって面白い事をしたり、勇敢さを見せれば解放され現実世界へ戻る。
シナリオ中に探索者のAPPが下がり最終的に戻らない形となっています。「命の灯」を守る為、外見的若さを売って現在の時間的猶予を買ったと言う意味合いです。が、人によっては成功しても戻らないのは重すぎると思われるかもしれません。その場合は成功報酬として戻しても構いません。
他にも気になる所やより良いアイディアがあればご自由に改変して下さい。御意見頂ければ参考にさせて頂きます。万が一動画等に使われる場合は事後報告でも構いませんのでコメント頂けると嬉しいです。
■ シナリオ内共通/提案・補足
【共通】
・ひとつの通路の移動も一か所でのイベント・行動も経過は10分。ろうそく消費4(ランタン使用時は3)
・ろうそくが燃え尽きた(長さがなくなった)場合探索者は死に至る(夢から覚める)
エンディング【時間切れだった(ろうそくが燃え尽きた)探索者】参照。
・命の灯が消えた探索者は倒れる。まだ火の残っている探索者が急いで火を灯せば復活するが代償が必要。
助けるには命の灯を分け与えなければならない。
芯に火を近付けると頭に文章が浮かぶ。
「消えゆくこの者に私の命を分け与えます」
→声に出して読むと火が移る。MP消費2、分け与えた探索者のろうそく-5
灯が消えたまま放置された探索者は死に至る(実際は夢から覚めるがエンディングまで放置)
エンディング【灯が消えた探索者】も参照。
・指南書(倒れた時):「命の灯は同じく命の灯でしか灯せない。代償を問わぬのであらば早急にその愛を唱えよ。」と書かれている。
・メモの全ての文章の頭文字を取る(縦読みする)と「いけのうえ とうろうに あおいひ ともせ」→「池の上 灯籠に 青い火 灯せ」となる。
【提案・補足】
・ろうそくの長さは各PLに管理して貰うと良いでしょう。
・メモの文章はPLの目に見える形で残し(どどんとふなら共有メモ等)他の文章は口頭のみやメモとの区分を図る事を薦めます。
・メモの目星に関して、序盤はPLが言い出さなければ触れなくても構いません。情報が揃った上で行き詰っているようなら促すと良いでしょう。
・メモの縦読みに気付かないようなら〈アイデア〉を振らせてもよいでしょう。
・研究所を先に行く方が難易度は低いと思われます。露店前にて左右どちらを選んだとしても研究所に辿り着く、としても構いません。
・指南書は行き詰った時のヒントです。空白ページに書いてある文章はKP裁量でその時の状況で適切な文面に変更して構いません。ヒントを与えなくても良いと思うなら指南書自体をなくしても構いません。その場合、最初のページの情報は研究所の書物として発見出来ると良いでしょう。
・研究所の書物は探索者の脱出の為の情報と言うよりは、この世界の真相に近付くものやPLに『毒入りスープ』を連想させるものとなっています。不必要だと感じたならばなくしても構いません。
■シナリオ本編
▼ 導入
PCは舗装されていない道の上で倒れている。道幅2m位。両脇には木が茂っていて森の中に切り開いた小路と言った印象。
探索者達は昨夜、いつものように就寝したはずでこんな場所は知らない。
服装は寝た時のまま。荷物は特になし。
スマホを持ち込みたいとの提案があれば、弄りながら寝落ちして持ったままだったかを<幸運>で振らせてもよい。勿論却下してもよい(ない方が処理は楽。インターネット・通話等は使えない)
視力が悪い探索者も裸眼で何故か見えるので夢だと思うかもしれない。
辺りは霧がかっていて薄暗く、道の前後は見えない。片方には小さいながらぼんやりと光が見えていて明るい。光に向かって歩くと、テーブルの上に固定されたランタン(開かない)とキャンドル皿に乗った火のついていない蝋燭が人数分とメモのような紙がある。
光のない方に歩いていった場合は延々と歩くことになり何処にも辿り着かない。辺りはどんどん暗くなっていく。振り返れば光はいつまでも霧を照らしている。
【ろうそく】
探索者の名前がそれぞれ書いてある。それぞれ長さが違う。
<知識><オカルト><対応する芸術>+職業でボーナス(作家など):昔話『寿命のろうそく』、古典落語『死神』追加情報でその元になったグリム童話『死神の名付け親』や歌劇『靴直しクリスピノ(クリスピーノと死神)』などを思い出す。どの話も蝋燭の長さが人間の寿命を表していて、火が消えるとその人間も死ぬと言う設定。
自分のものを手に取ると炎が灯る。他人がとっても火はつかない。
→ろうそくの事象全てにSAN0/1(何が起こってもろうそくの事象で1回のみ)
【メモの内容】
命の灯
消さぬよう
逃れたくば
憂いを捨てて
叡智を示せ (※縦読みなので改行必須/画像の方が自然)
メモに〈目星〉
→濡れた後のように少し波打っている。
→〈化学〉〈知識〉〈博物学〉:蜜柑の汁などであぶり出しの細工をするとこんな感じの紙になる。
あぶり出しはろうそくで可能→数字の「1」
【進行】
机の先にまた小さな灯り。先に進むと急に強めの風が吹く
〈幸運〉→失敗:火が揺らいで小さくなる。意識が遠のく。メモの通りこれが命の灯だという事、これが消えたら死ぬのではないかと言う恐れ→SAN0/1
他人に預け自分で持たずに(火を灯さずに)進んでも溶ける。意識して視線を向けると溶けているのに気が付く。気味悪い→ろうそくの事象全てにSAN0/1(何が起こってもろうそくの事象で1回のみ)
机に置いていこうとすると「本当にいいのかい?」と何処からともなく声がする。そのまま進もうとすると机の影がぶわりと蠢き、スライム状になって机ごとろうそくを飲み込んでしまう。ランタンは飲み込まれずに残るが衝撃で割れて火は消えている。
黒いスライムを見る→SAN1/1d10
メキメキと音を立て、咀嚼するようにスライムは姿を歪ませる。ろうそくを奪われた探索者は耳元でプツリという音を聞く。探索はそのまま続けられる。やがてスライムは地面にとぷりと潜るように姿を消す。
◆ 黒いスライム
黒いスライム(ツァトゥグァの無形の落とし子)を参照
▼露店(突き当り)
地図があると親切かと。道を進んだ先に突き当り。左右に伸びた道はカーブしていて&霧で先が見えない。
正面に布の屋根を張った露店のようなものが見える。魔女のような老婆がにやにやと笑っている。
店にはランタンが数個とそれ程厚くないが硬い紺色の表紙の本が一冊。
ランタンについて→「これからの時間を守りたければ今の若さを代償として支払う事さ」「買うと決めたらお代は勝手に頂くよ」「買ったら返品は効かないからね」
本について→「これはここを歩くための指南書さ」「困った時にはこれを開くといい。ただし、容易にヒントを得る事はお前を愚かにするよ」
・蝋燭を入れるランタン:外見の若さを代償に今この場所で命を守るためのもの。
APP-1(探索者は少し老ける/老婆は少し若返る)
→本人SAN1/2、周り→0/1
ランタンは以降蝋燭の減る量を-1する。
・指南書:以降開く度にヒントを得た者のINTを-1(〈アイデア〉の値は下がるが興味ポイントは変わらず)
捲った最初のページにあるのは次の文章。この情報にはINT-1はない。
「サーカスにて示すは勇気、研究所では知識、礼拝堂にあるのは愛だろうか。全てを終えた時、勇敢な賢者の為に道は開ける。」
次のページには「必要な時に必要なことが起こる」
それより後ろのページはまだ何も書かれていない。
※開いたのが購入時ではなく別の状況であれば対応したヒントが次ページ以降に書かれている。
〈値切り〉は不可。老婆は譲らない。誰かが他のPCのAPPを肩代わりすることは可能(一冊あれば大丈夫なのでAPP支払う人が買えば充分)
老婆は特に重要な人物ではない。持っている情報に関してはKP裁量。質問された場合はニヤニヤと笑い勿体ぶる。そのままはぐらかしても良いし、探索者に与えても良い。
振り返ると来た道はなくなっている。露店をどうするかはKP裁量。買い物を終える後に通っても残っていても良いし、なくなっていても良い。残っていた方が買うか買わないか、後でもう一度立ち寄るか等探索者が思考が広がると思える。
左手に行くと研究所・右手に行くと礼拝堂となっているが、研究所から回ると情報が解かりやすいので難易度調整としてKP裁量で変更しても良い。
▼研究室
外観は山小屋のような小さな建物。大きな窓から中が窺える。
誰も居ない。広い机に本や実験器具、薬品など雑多に物が置かれている。
かごに入った黒い蓮、それ以外の液体や粉末等が入った名前ラベルの付いた瓶がある。ラベルには「ナトリウム」「リチウム」「銅」「鉛」「カルシウム」「ホウ素」等銀粉も探せばあるので、毒に使用したい場合は使わせても良い。
これは判定なしで調べられる。
〈目星〉:理科室にあるようなもの(薬匙、アルコールランプ、メスシリンダー等々)は大抵あるがろうそくだけは置いていない。雑多に置かれている中にメモが見つかる。
【メモの内容】
頭を使え
教えるのは簡単だが
意味がなくなる
人の迷うが私の娯楽 (※縦読みなので改行必須/画像の方が自然)
メモに〈目星〉→濡れた後のように少し波打っている。1行目と2行目の間に不自然な空白行。
→〈化学〉〈知識〉〈博物学〉:蜜柑の汁などであぶり出しの細工をするとこんな感じの紙になる。
あぶり出し→頭を使えにアンダーライン+数字の「3」
【「スープの毒の作り方」「スープの作り方」の本】
探索者達の母国語で書かれている。
・スープの作り方:読むと人間の血を無駄にしないように殺す方法、その血液を凝固させずにスープとして保つ方法等が詳細な図解付きで描かれている→SAN1/1d3
終わりに「楽しい楽しい夢の世界 次は何の夢にしよう」と記されている。
・スープの毒の作り方:黒い蓮からの毒の精製方法が描かれている。
非常に致死性の高い毒。触れただけなら害はないが、傷口からこの液体が流れ込んだりこの液体を体内に摂取した場合、幻覚の症状を引き起こし、最悪、過呼吸・高心拍の後、即死する。運が良くても重体だと明記されている。
蜜を凝縮して作るので大量の蓮が必要。
〈アイデア〉:部屋にある籠に入っている量では毒にするには全く足りないことに気付く。
→〈知識〉〈植物学〉等:蓮は池に咲くことを思い出す。アイデア成功しているので、採取出来る池があるのでは?と思う。
〈オカルト〉:最近巷で「毒入りスープの夢」の噂を聞いたことがある。某掲示板のオカルト板で経験者が語っている。そこそこ居るらしい。
夢ではあるがやたらとリアルで、知らない部屋に閉じ込められ人間の血に毒を入れた"スープ"を飲むように強要される。得体のしれない気持ち悪さや毒を飲んだ時の苦しみ等が鮮明に残っていると聞く。
【青い炎】
〈化学〉〈知識〉-10:成功→銅等を使えば青い炎が作れると気付く。銅の粉は瓶に入っている。
失敗→〈アイデア〉成功で「花火は金属で色を変えている」「理科の実験で炎色反応をやったことがある」等思い出す。
実験はいくらでも出来るがろうそく-2。
青い炎が作れないとクリア出来ないので判定を甘くしたり、PLのリアル知識を使っても良い。
・炎色反応→ナトリウム:黄、リチウム:深紅色、銅:青色、鉛:淡青色、カルシウム:橙赤色、ホウ素:黄緑色
【指南書】
「全ては目前に示されている。それらよく見てよく考えよ。」
▼ 礼拝堂
小さいながら厳かな雰囲気。寂れている。
窓はあるが人が通れるサイズではない。(物は受け渡し出来そう)
入ると扉が閉まる。外からも開かない。しまったところにメモが落ちてくる。
サーカスでろうそくを手に入れていない状態で全員入ると(一旦)命のろうそくを使わないと出られない。
【メモの内容】
友を捨てるか
請け負うか
ろうそくを
失うものは
任意のひとり (※縦読みなので改行必須/画像の方が自然)
メモに〈目星〉:濡れた後のように少し波打っている。
→〈化学〉〈知識〉〈博物学〉:蜜柑の汁などであぶり出しの細工をするとこんな感じの紙になる。
あぶり出し→数字の「2」
中に入ると3列の木製のベンチ。正面には燭台のある教壇とその奥に布を被った像らしきものがある。
・ベンチ:特になし
・燭台:ろうそくを1本立てることが出来る。彫金が人の手や魂のようなものを模していて気色が悪い。
・像:布を取ると長い鼻を持つゾウのような彫像が置かれている。 奥には石版。今にも動き出しそうな程に緻密な作り→SAN0/1d6
・礼拝堂の奥にある石版:5分ほどの時間をかければ読み解く事が出来る。そこには目の前の像がチャウグナー・フォーンと呼ばれる神であるという事実。そして今居る世界がチャウグナー・フォーンの気まぐれで魅せられている夢であるとの事、その他この邪神に関する事が簡潔に記されている。これを読み解いた探索者は1d3/1d6+1の正気度ポイントを失い、6%のクトゥルフ神話技能を会得。
【指南書】
「ろうそくを立てれば扉は開く。何も命のろうそくでなくてもよい。予備は別の場所にある。己の灯から余り離れるべきではない。」
ろうそくを立てると扉は開く。立てたろうそくの持ち主が礼拝堂を出ると扉が勢いよく閉まりろうそくの火が消える。同時に、ろうそくの持ち主は倒れる。助けるにはすぐに命の灯を分け与えなければならない。扉は問題なく開くが押さえていないとまた閉じ込められる。
芯に火を近付けると頭に文章が浮かぶ。
「消えゆくこの者に私の命を分け与えます」
→声に出して読むと火が移る。MP消費2、ろうそく-5
【指南書(倒れた時)】
「命の灯は同じく命の灯でしか灯せない。代償を問わぬのであらば早急にその愛を唱えよ。」
扉を攻撃し、無理矢理出ようとする→〈目星〉〈聞き耳〉:失敗:特に何も気付かない。
成功→彫像が動き出すのに気付く。気付いても止めないようなら探索者たちを攻撃してくる。
だがそれはゾウなどではなく、その鼻は大きくラッパ状に開いていて耳には薄い皮膜のついた水かきのようなものとにゅるりと伸びた触肢が伸びている。突き出した大きな腹、広く角ばった肩は空気ごと貴方達を威圧する。おぞましいその姿を目撃した
活性化したチャウグナー・フォーンを見た→SAN1d4/2d6+1
※既に彫像を見ていた場合→SAN1d4/1d6+1
脳内に直接響くような低く濁ったおぞましい声。「愚か者共め」「思考を放棄しするようなつまらぬ人間なぞもう要らん」→戦闘開始
◆ チャウグナー・フォーン
チャウグナー・フォーンのデータ参照。
チャウグナー・フォーンに弄ばれた探索者は、意識を失うとそこで探索終了。
他探索者が居ればエンディングまで待ち、エンディング【礼拝堂で戦った探索者】で対応。
▼ サーカス
大きくてカラフルなテント。入口が誘うように開いている。
中には檻に入った動物たち。熊やゾウ、大きなヘビも見える
半ばまで進むとステージに明かりが点く。ステージの真ん中に直径1m程の円形の台があってその上にライオンが座っている。鎖等はついていない。
ギロリとした目で探索者たちを見つめている。(命の危険)→SAN1/1d4
ステージまでは10m、ステージ上でさらに3mほど先に居る。喉元に何かが括り付けられている。
〈目星〉:喉元にろうそくが括り付けられているのが見える。ろうそくを持ったまま近付くと唸り声を上げ身を低くする(臨戦態勢)
→〈目星〉〈博物学〉〈心理学-30〉(動物に近しい設定があればー30を変更可):炎に対して攻撃的。動物は火を怖がる場合が多いがサーカスのライオンは火の輪くぐりをすることもある。
それでも近付くと攻撃してくる。戦闘開始。
ろうそくを持たずに近付く場合はじいーっと様子を見てる。目を背けない。近付くほどにフスーフスーと鼻息が聞こえてくる。手を伸ばせばピクリと身じろぐ。戦闘で倒すor近付いて撫でると喉元を曝す→ろうそくが手に入る。
【指南書】
「勇気とは何か?力を示すのもまた一興。だが、無謀と勇気は異なるものだ。」
ろうそくを手に入れると奥のステージ裏から舞台衣装を着た調教師が拍手をしながら登場。脇に挟んで円く巻いた鞭を持っている。
戦闘した場合は"ライオンと戦う勇気を示した"と言う事で、鞭を鳴らして止めに入っても良い(KP裁量)
「勇敢な貴方にはそれを差し上げましょう」「どこかで役に立つでしょう」
倒した時→鞭を打つとライオンは何事もなかったかのように起き上がる。その際探索者に恐怖を与えても良い。調教師は特に重要な情報を持っていないが丁寧に応対してくれる。
ろうそくを手に入れテントを出ると入口が閉まり「CLOSE」の看板が置いてある。以後入ることは出来ない。
ろうそくを手に入れていなければ何度も入ることが出来る。
◆ ライオン
ライオン(平均値)を参照。
ライオンに敵意はない。調教師の命令には忠実。命令で大人しくしているが、火を持ったまま近付く者・敵意を向ける者には警戒を示す。懐かせようとしても大人しくしているだけで懐きはしない。
PLに緊張感を持たせるように威圧感を。
近付く者に興味を示す。勇気を見せた(近付いた者・懐かせようとした等)にはろうそくを差し出す。
アルコールランプなどで火を撒いても〈技能:火の輪くぐり〉で飛び越えてくる。そして首のろうそくは解けて変形する。火の規模によって使い物にならなくなっても良い。
▼池(に至るまで)
全てを終えると紙が落ちてくる。
今までなかったところに道が開ける。
【メモの内容】
遠からじ
元居た
世界へ (※縦読みなので改行必須/画像の方が自然)
メモに〈目星〉:濡れた後のように少し波打っている。
→〈化学〉〈知識〉〈博物学〉:蜜柑の汁などであぶり出しの細工をするとこんな感じの紙になる。
あぶり出し→数字の「4」
・進んでいくと草むらのような場所になり、紫色に濁った池が見えてくる。
〈聞き耳〉:におい。不快な異臭がする。
池の四方に道が繋がっている。
〈ナビゲート〉〈アイデア〉:それぞれの建物の方向だと解かる。
池の大きさは直径15m程。浅そう(実際に浅い)
中央に石で出来た灯篭のようなオブジェが見える。蓮の葉はあるが花はない。
中に入ると匂いが増す→POT10(吐き気、眩暈)抵抗ロール:失敗で上記の症状+判定-20%。30分。
灯篭には火のついていないろうそくが1本固定されている。取れないし小さい。
【指南書】
・あぶり出しを出してない場合は研究所の時と同じ。「全ては目前に示されている。それらをよく見てよく考えよ」
・情報が全て揃っている状態で行き詰っている場合は「全てのメモ、全ての文には意味がある。難しければ字を解せ。頭を使うのだ」
字を解す→漢字をひらがなに、頭を使う→頭文字(気付かないようなら〈アイデア〉を振らせても)
【灯篭】
・青くない命の灯・普通の炎を灯した場合は着火はするが何も起きない。
・青い炎を灯す(銅の粉を入れて命の灯を移す/青い灯にしてから灯す)→水面が揺れ出して周りの水が次第に澄んでいく。それと同時に火を灯した探索者の身体がごぼごぼと沈み始める。→耐久力1d6減少(ショック・意識不明の処理は不要)呼吸が出来ず意識が遠のく。着火した探索者が沈み切ると灯篭の火は消える。再び同じことをすれば同じことが起こる。
助けようとするなら一緒に沈む。同判定(ろうそくをスライムに奪われた者は沈まない。ぬかるんで手が離れる)
ろうそくが燃え尽きた者はその場で事切れる。
礼拝堂にてろうそくをなくした者はその場に取り残され、後にろうそくが燃え尽きると同時に事切れる。
スライムにろうそくを奪われたものはその場に取り残され、あてもなく彷徨う事になる。
■ エンディング
【クリアした探索者】
気付けば昨夜眠りに就いた場所で目が覚める。夢の中の物は持ち出せない。APPはそのまま。INTは治る。APP:奇妙な夢を見た感覚。起きて洗面所に向かうと目の前の鏡に自身の顔が映る。皺が刻まれる、皮膚が弛んでいる、肌のハリがない等それは昨日とは明らかに違うことが解る。ただの夢ではなかった→SAN1/1d3(一時間の累計には入らない)
それ以外はいつも通りの些細な、けれど貴重で平穏な日常を取り戻した。
【時間切れだった(ろうそくが燃え尽きた)探索者】
上記+自分が死んだという感覚が確かにある。夢の中とは言え、遠のく意識、奪われていく体温、感じた絶望と諦めが鮮明に残っている。普段通りである筈の朝に、自身の身体に、違和感を覚えるほどに。もしかして、今生きているのは何かの偶然で本当に死んでしまったのではないかと言う不安→SAN1/1d4
※なおSAN回復の1d10は適用されない。
【灯が消えた探索者】
時間切れだった探索者と同様。+実は本当に寿命が減っている。消費したろうそくの残った分が残りの寿命。
【ろうそくがなくなった探索者】
夢の世界を彷徨い続ける。現実的には植物状態。
生の世界にも死後の世界にも行けず、正気を失っていく。
そしてある時、象のような長い鼻を持つ生物(礼拝堂で見た彫像)と出会う。恐怖を感じた貴方だったが、それもすぐにぼやけ始める。
やがて、その世界の住人になっているかもしれないし、その生物―――チャウグナー・フォーンの遊び相手としてその身を捧げるのかもしれない。
キャラロスト。
【礼拝堂で戦った探索者】
チャウグナー・フォーンに弄ばれた探索者は、意識を失うと同時に即座に昨夜眠っていた場所で目を覚ますが、チャウグナー・フォーンによってつけられた肉体的な障害やダメージは、目を覚ました後も残っている。
→心臓発作により即死:現実でも心臓発作を起こして死んでしまっている
→耐久力や何らかの能力値を奪われた:失ったままとなっている。ただし外見では傷は全くないので、〈応急手当〉や〈医学〉では回復することはできない。
恐ろしい邪神が活性化し、それに嬲られながら目を覚ました探索者は正気度報酬を得られず、1d6の正気度ポイントを喪失。加えて心臓への攻撃とは違う要因で死ぬことで目を覚ました探索者は、1d10の正気度ポイントを喪失。
■ 報酬・成長
【SAN回復】
無事に夢から抜け出せた探索者→1d10※ただし火の消えた探索者を見捨てた場合は回復なし。
火の消えた探索者を助けたボーナス→1d3
指南書使わなかったボーナス→1d6
ライオンから蝋燭を取った人→1d3
チャウグナー・フォーンに面白いと思われた→1d3
【APP】
APPを支払った探索者は回復しない(「命の灯」を守る為、外見的若さを売って現在の時間的猶予を買ったと言う意味合い)
KP裁量で日常に戻りケアすることで徐々に回復した、歳を取り年齢に追い付いたと言うことにして回復しても良い。
■適当マップ
画像壊れてることに気付いて急いで描いた()
池の周りは草むらぽくなってる。
※ 本作は、「株式会社アークライト」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』シリーズの二次創作物です。 Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc. Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc. PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」「新クトゥルフ神話TRPG」
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