【随筆】馬鹿な話


難しいことを考えるときは、それなりに時間がかかることを覚悟しておかなくてはならない。


よく何かの資格を取得するには「平均n時間の勉強が必要」みたいな表現をみかける。でもそれって何の意味があるのだろう。合格者全員に何時間、何日間って質問して集計して、平均を出す。不合格者にも同じ質問をして平均を出す。そこに差があればその差が合否を分けたようにも感じるけど、そんなのは嘘だと思う。

というのも、勉強は時間じゃないからだ。例えば語学の資格だったら帰国子女の場合にはそこまで時間がかからない。大学受験だってそう。偏差値は確かに大事だけど所詮どこかの予備校が作った模試の偏差値でしかなくて、過去問やったら全然合格点に達しないみたいな人はいる。

あらゆる要素が複合して結果を導き出しているのに「時間」とか「偏差値」とか「回数」とか、そういう数値化しやすい指標や概念が因果を司っていると思い込むのは科学主義的なスキームである。そういうバイアスがあるのではないかと、現代の社会のなかでは感じられてしまう。

本当はもっとカオスなのだ。だからこそ、もっと直感的に、感覚的に物事を考えれるようになりたいものだ。



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