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蜻蛉日記/右大将道綱母

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『 なげきつつ ひとり寝る夜の あくるまは いかに久しき ものとかは知る』(現代語訳:あなたが来ないので、嘆きながら孤独に寝ている夜。明けて朝になるまでの時間がどんなに長いか、あなたは知っていますか?ご存じではないでしょう。)


あらすじ:美貌と歌才に恵まれた上に、藤原兼家という出世街道まっしぐらな権門の夫を持ちながらも、蜻蛉のようにはかない自らの身の上を嘆く女性の21年間の日記。
これまでの切なかった夫婦生活を記すために昔を回顧しながら、夫の愛情に絶望していく心理を繊細に書いたもので、日記というよりも自らの生涯を綴った自伝に近い。
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言葉が難しくて調べながら読んだから読み終わるのに1ヶ月くらいかかってしまった!笑
一夫多妻の平安時代に、浮気性の夫をもった女性の赤裸々な日記。
筆者の女性が、とにかく暗い!卑屈!
せっかく夫が会いに来てくれたのに嫌味言って追い返したり、音沙汰が無くなれば攻撃的なこと言ったり、そんなことするからウンザリして帰ってこなくなるんじゃないかな…
かと思えば夫が病気になればものすごく心配して献身的になるし、死ぬまで夫を一途に思い続けてたわけだし、忙しい女性だな…ってかんじ。
でも、現代も千年前も、こういう女性って変わらずいるんだなあ、と。
客観的に見ると、非常に女子力が低いなあって。
もっと明るく素直になれば、ホトトギスって言ってくれてた頃みたいになれたかもしれないのにね。