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〇〇×シンリガク――小さな日常を〈心理学〉する │ 山口貴史

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エビチリ、体育座り、ウォーターサーバー、Excel、狂犬、ヤンキース――  日常生活の小さな一コマを臨床心理学の視点から考えてみたら一体何が見えてくるでしょうか。ひょっとしたら、…
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記事一覧

第7回 ストックホルム×心理学――忘れられない言葉からこころの扉を開く │ 山口貴…

忘れられない言葉  ふとした時に言われた言葉が、その後も忘れられないことがあります。  …

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第6回 賞状×心理学――上げようと思っても、思うように上がってくれない自己肯定感…

校長×賞状  友人から聞いた話です。  友人の子どもが通う小学校の校長先生は「賞状渡しま…

創元社note部
1か月前
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第5回 ヤンキース×心理学――「子どものために」の背景にある親の心理と親が見失う…

「息子のために」  私がたまに診てもらっている整体師は、“超”がつくほどのニューヨーク・…

創元社note部
2か月前
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第4回 泥×心理学――映画『ゆめパのじかん』から考える「偽りの自分」 │ 山口貴史

 最近、「どろんこ」になったことはあるでしょうか?  手も足も服も泥だらけになる、あのど…

創元社note部
3か月前
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第3回 エクセル×心理学――「名もなき家事」の解像度 │ 山口貴史

「えっ…何これ……」  エクセルを見た瞬間に声が出ました。それくらい、解像度(と執念)に…

創元社note部
3か月前
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第2回 ウォーターサーバー×心理学――「最後の人」問題と心の中のジャイアン │ 山…

 今日は友人から聞いた話を紹介します。  友人の職場には、「なぞおじさん」と「なぞにーさ…

創元社note部
4か月前
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第1回 エビチリ×心理学――「食べ物の好き嫌い」の呪い │ 山口貴史

 突然ですが、みなさんの嫌いな食べ物は何でしょうか?  私が“あいつ”と出会ったのは、小学3年生の時でした。 銀の皿に乗った赤い食べ物。テカテカしていて、生臭くて、芋虫を赤く染め上げたようにしか見えない。嫌な予感しかしない。思い切って口に入れてみる。 「なんだこれ…」 思わず声が出る。食べられたものじゃない。でも、残したら、昼休みに外で遊べない。必死に飲み込もうとする。ああ、ダメだ。あまりに気持ち悪くて吐きそうになる。  これが、私と「エビチリ」の出会いです。それ以