星の味 ☆3 ”自由の訓練”|徳井いつこ
自由とは何だろう?
そんなことを考えたのは、トーベ・ヤンソンの『島暮らしの記録』を読んだからだった。
カバーには簡素な島のモノクロ写真。ページを繰ると、最初にこんな文章があらわれる。
「わたしは石を愛する。海にまっすぐなだれこむ断崖、登れそうにない岩 山、ポケットの中の小石。いくつもの石を地中から剥ぎとってはえいやと放りなげ、大きすぎる丸石は岩場を転がし、海にまっすぐ落とす。石が轟音とともに消えたあとに、硫黄の酸っぱい臭いが漂う。」
なんと、やってることがスナフキ