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シリーズ「あいだで考える」

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不確かな時代を共に生きていくために必要な「自ら考える力」「他者と対話する力」「遠い世界を想像する力」を養う多様な視点を提供する、10代以上すべての人のための人文書のシリーズ。20… もっと読む
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2024年4月の記事一覧

【シリーズ「あいだで考える」】栗田隆子『ハマれないまま、生きてます――こどもとおとなのあいだ』の「はじめに」を公開します

* はじめに 「あいだ」という言葉を聞いてどんなイメージが浮かぶだろうか。  この本はこどもとおとなの「あいだ」がテーマだ。  その場合、幼児期を過ぎ、成人に至る手前の年代を想像する人が多いだろう。  そこでいう「あいだ」とは、おそらく下の図のように、こどもとおとなを両端にした時間軸の「真ん中」に存在しているイメージとなるだろう。この★あたりに位置しているのがティーンエイジ・思春期となる。 「あいだ」という言葉はもうひとつの意味合いを持つ。漢字の「間」はもとは「閒」と書