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人類愛の時代へ

タイトル通りです。(何が?)

いやね…
2023年に私が出した漫画って「地獄の三十路録」(連載)と「もう帰ってこないで」(読切)なのですが、なんかちょっと露悪に振り切りすぎちゃったなと反省してます。
中には「え?あれくらいで露悪?どこが?(笑)」みたいな方もいらっしゃると思うのですが、いや、それはそれでいいんですがね…。
なんというか、今世の中でフィクションを軽々と超えるような残酷なことがたくさん起こっている中で、わざわざ意地悪な漫画を描かなくても良かったかな~と少し反省しています。

まずそもそも何で露悪になってしまったのか?を考えてみると、完全に「肉と恋」(前作)の反動だなと思いました。
「肉と恋」が割とポップなギャグ漫画で、描いてる時は楽しかったはずなんですが、無意識的に次描くときに違う味のものを描きたくなったんでしょうね。
「三十路」は「肉と恋」の連載が終わった次の月に連載会議に通した作品なので、もう反動もすごかったんですよね、多分。
あと「肉と恋」ってジャンプ+の出張掲載で少しだけ話題にしていただけましたが、それ以前は正直無風でした。
「肉と恋」での経験から、キャッチーな流行りのモチーフを使わないと見てもらえないんだ!という強迫観念的なものもあったのかもしれません。

露悪はもう卒業して、これからは人類愛の漫画を描いていこうと思っています。

「じゃあ逆にお前の言う人類愛の漫画って何よ?」と言うと、まあ拙作の中だと「かぞくの肖像」になるのかなーと思います。
ちばてつや賞は性善説的な、読後感がさわやかな作品を採る傾向にあると私は思っていて、当時の私の「性善説」「さわやかさ」を最大に盛り込んだ作品が「かぞくの肖像」(2019年下半期ちばてつや賞・入選)でした。
未だにあれ褒められることが多いので、やっぱあれくらいのテンションの作品が私にはいいんでしょうね。
というか「かぞく~」は、プロット自体にも時間かけてて単純にギミックが多いってのもあるんですが。頑張って伏線とか入れてるし。

私は結構きれいごとすぎる創作物を見ると冷める方なんですが、「きれいごと」と、「希望を持つこと/与えること」ことは違うかなと。なんとか後者を目指して頑張っていきたいです。

というか、「三十路」の連載してると、その反動で今読み口軽い学園もののラブコメ(もちろんBLね!!!!!)とか描きたくてしゃーないですわ…。

とりあえず三十路が続くかどうかは1巻の売り上げ次第なんですが、多分8月くらいに2巻が出ると思います。それが完結巻なのか続巻なのかはさておき…。
そしてもうすぐ三十路と並行して、BLの連載が始まります。電子で短期連載の予定です。
そしてその後の仕事も若干動いているような、いないような状態です。

ということで「人類愛」に本格的に舵切るのは2025年くらいになるのかな?そして2025年にはもう私の気も変わって、全然違うものを描きたがっているかもしれません…。

やめろー!○○は人を傷つける道具じゃねえ!俺と○○バトルで勝負だ!なんてネット構文?ミーム?がありますけど、本当にそうだなと思います。

やめろー!漫画は人を傷つける道具じゃねえ!俺と売上でバトルだ!
今はただ、そんな気持ちです。

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上記の文章読んでいやお前の作品一々読んでねえから知らねえよという方に朗報!!
なんと2/9にコミックビームで連載中の「地獄の三十路録」第一巻と、短編集「姨捨星」が出ました!

「地獄の三十路録」は言わずもがな、「姨捨星」の方では令和最新版の読切「もう帰ってこないで」と、性善説詰め込んだ昔の読み切り「かぞくの肖像」が読めます。
よろしくどうぞ。

真心人情感謝

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