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肺炎と歯周病の関係

いぬとねこが健康であるように・・note66

 先日ラジオで、『石川県能登の被災地で誤嚥性肺炎が19人にものぼる。前の年の同じ時期の4倍に』という題名で、被災地で口腔ケアのボランティアに当たっている足立良平歯科医師がお話しをされていました。

 とても興味深い内容でしたので、概略を記してみます。
「誤嚥性肺炎は、がんと並んで死因のトップにあげられます。
 誤嚥性肺炎というと、高齢者が何か食べ物を飲み込んだ時に、それが気管支に入ることで罹る病気という認識かもしれませんが、そうでは無いことが分かってきました。

 確かに、体力が落ちてきている人、免疫力の低下している人、高齢者が多く罹りますが、『口の中の菌』を誤嚥することで起こっているのです。

 1999年日本の歯科医師が 『口腔ケア(口の中を清潔にする)をしていると肺炎が少なくなる』という事実をイギリスの有名な医学雑誌に発表しました。
 誤嚥性肺炎は食べ物を誤嚥するのではなく、寝ている間に飲み込んでいる「唾液」が原因ではないか? 睡眠中に唾液を飲み込むことで、それを誤嚥して気道に流れて発症しているようなのです。
 唾液には口の中の菌が沢山含まれているからです。

 足立先生は、1995年阪神淡路大震災で口腔ケアのボランティアに参加されました。その避難所では、230人が肺炎で亡くなられました。
 避難生活をされている方は、どの方も口の中が汚れていたそうです。しかし水が不足している現実に、飲むことが先決で、うがいにまわす水がなかったそうです。
 生活再建をしないといけない中で、歯磨きは後回し、歯周病になるよりも生活が大事という過酷な状況だったそうです。

 その後1999年の論文を読み、口腔ケアをライフワークにするようになったそうです。口の中の衛生環境が、命に関わるとは思っていなかったと述べておられます。

 また、歯周病と糖尿病、歯周病と認知症の因果関係にも話されました。
 歯周病菌は歯肉のポケットに細菌が繁殖しているのですが、とても毒素が強い菌です。その炎症性の物質が血管に流れて、全身性の炎症を起こします。そして炎症が起こるとインシュリンが効きにくくなる=糖尿病が重症化することが分かってきました。

 認知症にも相関関係があるようで、信州大学の論文で認知症の原因になるアミロイドベーター(タンパク質)が全身にあるのですが、歯周病菌がそれを脳に運んでいって認知症を起こすということでした。
 最後に『歯周病は万病の元』と締めくくられました。」 (ニッポン放送辛坊治郎のズームそこまで言うかより)

 歯周病は人間だけではなく、犬にも猫にも発症する病気です。いや、歯磨きやうがいをしない犬猫たちは、ヒトより発症率は高いのかも知れません。

■こんな症状はありませんか?
①歯がグラグラしている
②口が臭い
③抜けた歯がある
④歯石・歯垢が溜まっている
⑤歯肉が変色している、出血がある
⑥食べづらそうにしている
⑦僧帽弁閉鎖不全(心臓病)や糖尿病、腎臓病、認知症がある=相関関係がある。
 上記のことで気付くことがあった飼い主様は、口腔ケアに気を配っていきましょう。

■歯周病を改善するサプリメントなど
ワンコ歯石トルン:和紙の中にゼオライト鉱石を漉き込んでいます。毎日のお手入れに最適です。
プロバイオデンタル(粉と粒):口腔内にいる善玉菌(K12菌とM18菌)のサプリメント。殺菌とは違って、善玉菌を入れて悪玉菌(歯周病菌や虫歯菌など)を駆逐する。
デンタルフォーム(犬用):唾液と混ざることで、歯石を溶かす効果があります。
デンタルパウダー(猫用):口を触らせない猫などに、フードに混ぜることで口腔ケアになります。

 わたしもこの放送を聞くまで、誤嚥性肺炎と歯周病の関係を知りませんでした。何かの誤飲で始まるものとばかり思っていました。
 歯周病は口の中の問題だけではなく、全身性の病気に関わっているようです。
 うちの子も歯がグラグラしているので、早めに対処していきます。皆さまもどうぞパートナーの口の中を見てあげてください。

犬と猫の健康食品の店ソフィア楽天市場店 池田


最後まで、お読み頂きありがとうございました。少しずつですが、継続して載せていきますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。