正夢

夢の中で夢を見た。



日のとうに落ちた刻、路地を歩いていた。


二歩先を歩いていた男が振り返る。

「街を買わないか?」

私には到底縁のない話であるので、無言に首を振って拒む。

男の顔つきがきと変わる。

「なら死ね」

ナイフを横腹に刺されーーー。

ここで夢が覚める。
これは夢の中の夢の中夢、

ずっと包まれてわからなくなっていく、現実とは何か。




夢の中で夢を見ている。

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