【日記】経験と言葉
どんなに果てしなく脈絡がなく、要領を得ない、文脈が崩壊した、狂気じみた文や発言も、その人の頭の中から出てきている。
その人の頭は、一秒前までのその人の経験と、先天的な幾つかの要素によって出来上がっている。
だから、ある人の文章や発言というのは、以下のような方程式であらわせる。
こう考えると、人類は皆兄弟だなと思える。同じ地球に住んでいるから経験はそんなに大袈裟に違わないし、元を辿れば数種類の遺伝子が人間の始まりだってことを考えれば、人は全然違うようで、意外とそうでもない。
インターネットが普及して会える確率はすごく上がったけど、あとは言葉が揃ったらもっといいなと思う。イルカとかバッタは、そんなに多様じゃなくても生きていけてるから、人間もこんなにいろんな人がいなくてもいいと思う。
もしかしたらすでに、僕らは人間という括りではなく、大陸や国単位で違う種なのだろうか。
…じゃなくて、今日本当に話したかったことは、こんなに世界は広くて近いけど、全然自分の兄弟らしき人は見つからないし、もうバグなのかなと思い始めてるということ。
日本語という言葉を使ってる人はたくさんいる。でも、僕が使う日本語と同じような体系を持っている人は、みたことがない。
詩人はもしかしたらみんな、そういう苦しみを持っているのかもしれない。そう思うと気が楽になりそうだけど、結局各々が勝手に独りだから、全然共感はできないし、そういう過剰な一般化はむしろ腹が立つ。
だからもう、今日は、おやすみなさい。
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