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香料の質と個性

SODEでは、繊細ながらも印象的な香り、を実現するために使用する香料の質を大切にし、世界中で生産される香料の中から最良のものを選んで取り揃えているメーカーから、香料を取り寄せて調香を行っています。

香りの良し悪しというのは主観的なものなので、そこの良否の評価はなかなか難しいけれど、経時的な香りの変化や、色の変化、刺激やアレルギーの問題などの視点から香料の質は大事になってくる。
そして、主観的とはいえ、やはり質の高い香料は、深みはあるけど雑味はなくクリアな香りがすると感じている。

天然香料の質に関してはイメージしやすく、植物(稀に動物)から抽出するものなので、その植物の状態や育った環境によって個体差が出てくる。
また、抽出の方法によっても香りは変わってくる。抽出時に熱がかかると熱に弱い香気成分は変化したり失われたりするので、超臨界二酸化炭素抽出法なんかを使うとより本物に近い香りが採れたりする。ただ、やはりこの方法はコストがかかるのでどうしても香料の価格も上がってしまう、、、。
(超臨界二酸化炭素抽出法については以前ちょこっとインスタにもメモしました
https://www.instagram.com/p/ChJwjYTrtGO/

合成香料のメリットとして、人工的に作ったものなので天然香料のように生育条件などによる香りのムラがないということが挙げられる。とはいえ合成香料にも質の違いはある。
同じ化合物にも、合成する方法が何種類かあったり、その出発原料も複数あったりする。
ケチャップライスを作るのに、最初に具材をケチャップで炒めてからごはんを入れるのか、具材とごはんを炒めてからケチャップを入れるのか、そしてどのメーカーのケチャップを使うのか、で最終的に同じケチャップライスもそれぞれちょっとずつ味が違う、みたいなこと、かな、、、。
つまり同じメーカーの合成香料を購入していれば香りの質は一定に保たれるけれど(メーカーの製法が変わらなければ)、同じ名前の合成香料でもメーカーによって香りや価格は違う。

精油も香料もたくさんのメーカーがあるので、色々嗅ぎ比べると面白い。

SODEでは、寝具用リネンウォーターという、香水ほど強くないけど、やさしいだけではない、絶妙な香りを目指して調香しています。
そんな香りを実現させてくれた香料の個性も、香りと一緒に届くといいなぁ。

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