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noteもくもく会に参加しました。

2022年10月13日。外苑前。雨はそれほどではないが風が強い。お猪口になった折りたたみ傘をたたんで、目的地を探した。
初めての場所に行くときはいつも緊張する。誰にも緊張を悟られないという特技があるのだが、まぎれもなく緊張していた。

noteもくもく会というイベント。オンラインだと思って安易に申し込んだのだ。無料だし。自宅で何か書いていればいいやと。
案内メールが届いて驚いた。リアルイベントだこれ。
このコロナさわぎですっかり人見知りが進んでる。どうするんだ私。

どうするもこうするも、断るか行くかどっちかしかない。その日は午後5時までオンライン取材の予定だ。夜は空いている。自宅から外苑前まで、いけなくは、ない、か。

ということでやってきた。久しぶりの銀座線。期間限定のスペシャル車両でテンションが上がったが、外苑前駅を出ると、雨風に心がなえた。

なえた心のまま、目的地を探した。私は方向音痴なのでようようたどり着けるかわからない。
もしたどり着けなかったらすごすごと帰ろう、そのほうがいいかもしれない。しかし地図アプリのお導きで難なく目的地に到着。

あ、看板あるじゃん。
おなじみのnoteのロゴ、おしゃれな看板に従ってビルに入る、2階だ。エレベーターホールが無機質で、あまりにオフィスオフィスしているので、もしかしたら隣のビルではなかったかと不安になる。
ああ、これから私は知らない人々と会うのだ。不安で帰りたくなった。
不安がピークに達する寸前にエレベーターが来た。「ええいままよ」と乗ってしまう。乗ってしまった。

エレベーターは広い。不安になりかけるが、2階なので一瞬で着いた。エレベーターが開いた。noteのオシャレオフィスだ。
ひどく場違いな気がする。また帰りたくなりそうだったが、20代から30代くらいの若い男性がドアを開けてくれた。
笑顔でようこそと言ってくれるので、少し安心する。
いいんですかこんなおばさん、というていでおずおずと入っていく。

身分証明書の確認、名札の記入などを経て、会場へと向かう。
なんだここ、おしゃれだな。白を基調にしたインテリア。天井はダクトをあえて見せているスタイル。
幅60センチくらいの正方形のテーブルが、教室のようにずらりと並んで、三々五々、といった感じて人が座っている。

「お好きな席へどうぞ」
笑顔の女性(このかたもさわやかだ)に促されて席を決める。
というかなかなか席すら決められない、緊張して。
ようやく居を定める。
すみっこだ。
小中高校と、いつも一番恥のいや端の席だった。全体を見渡していたいというひそかな野望があるのかもしれない。

コーヒーをいただき、お菓子をむさぼり、ノートパソコンをセットする。
困った、何を書こう。
書くネタは用意してきた。しかし、急いで書くのにふさわしくない気がしてきた。

どうしよう。noteのページを開いて、過去記事の推敲で手直しした。そうこうするうちに時間は過ぎる。
あと30分。
ええいままよとこの文章を書き始めた。

気が付くと集中していた。周りの音が聞こえなくなり、文字と私だけになる。カタカタ、キーボードの感触がいい感じ。
警戒がほどけて軽快になる。
あんなに緊張していたのに文章を書いている間だけは、私は私だな。

タイムアップ。30分あれば1000文字行ける。面白いかどうかはともかくとして。

今日はそんな実験だったように思う。おつかれさまでした。

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