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無職19日目 女のいない男たち

オーディブルで村上春樹著「女のいない男たち」を聴いた。朗読は俳優の市原隼人。

市原隼人は、あまり滑舌の良い俳優というイメージがなかったので、朗読なんて大丈夫かよ、とけっこう不安だったのだけれど、予想以上に良くて驚いた。
とても聴きやすかったし、たまに出てくる村上春樹特有の気持ち悪い描写も市原隼人が読むと、不思議とあまり不快に感じなかった。
フラット過ぎず、感情を込め過ぎず、ちょうどいい塩梅の朗読だった。

オーディブルの村上春樹作品で俺が一番気に入った朗読は柳楽優弥なのだけれど、市原隼人もそれに並ぶくらい良かった。

「女のいない男たち」は、ハードカバーも文庫版も持っていて、何度か読んでいるので内容は知っているのだけれど、やはり朗読で聴くと新鮮な気持ちになれる。
特に「独立器官」は、初めて読んだ時は、話の筋は面白いけれど死んだ美容整形外科医の考え方が気持ち悪過ぎて全く感情移入できなかった。しかし、市原隼人の朗読で聴くと、多少はマイルドになるというか、美容整形外科医の死を憐れに感じた。マジで市原隼人を見直した。


興味のある方はぜひ一度聴いてみてほしい。

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