(メモ)給付付き税額控除は簡単に確定申告なしで導入できる

給付付き税額控除は、いい制度かもしれないけれど、確定申告しないといけないと有効にならないんじゃないか、というような意見が散見されます。

私見ですが、基礎控除、配偶者控除、扶養者控除を現在の所得控除から税額控除に置き換えるのでしたら、被雇用者の場合、実際には所得税源泉徴収の計算式を変更した税額表を国税庁が作成すればよいだけです。つまり確定申告など必要なく導入できるのではないでしょうか。

現行の税額表は月額表の場合、概ね下記の計算に基づいて、給与収入 - 社会保険料の区分ごとに設定されています。

((月額給与収入 - 月額社会保険料)x12 - 基礎控除 - 配偶者控除 - 扶養者控除 ) x 税率ブラケット x 1/12

これを下記のような計算式から作成した税額表に変更すればよいだけです。

((月額給与収入 -月額社会保険料) x 12 x税率ブラケット - 基礎税額控除 - 配偶者税額控除 - 扶養者税額控除 ) x 1/12

ここで、基礎税額控除、配偶者税額控除、扶養者税額控除を税額10万円くらいに設定すると、高額所得者には増税になり、低所得者には減税あるいは給付になる制度になります。税率ブラケットは変えないまま、所得税の累進を強化する方法でもあります。社会保険料の扱い(現行所得控除)も課題でしょう。

所得階層に対してどのような効果になるかこちらで試算してみています。

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