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ブチ切れる前に読んでおきたい話~体癖が織りなす"最低”心理ゲーム~

※こちらの記事は『週刊・現代を体癖で生き切るためのタイヘキストマガジン』という月額制マガジンに収録されています。
お得なので、まだの方はぜひ♪

※またこちらの記事は、前回の『体癖ブチ切れ話~嫌な気持ちになる”最悪”コミュニケーション』を読まれていると内容がすんなり入ってきます。

どの体癖でも陥る”心理ゲーム”

一種は、要らんアドバイス。
二種は、指示待ち。
三種は、空気読まない。
四種は、病んで相手を陥れる。
五種は、利用して裏切る。
六種は、注目を集めようとして「構って」。
七種は、マウントをとろうとする。
八種は、すぐ喧嘩を売られていると身構える。
九種は、「なんで?なんで?」。
十種は、お節介しすぎ。

各体癖には、自分と相手双方が、あるいは相手だけ、または自分だけが嫌な気持ちになるコミュニケーションをとってしまう”種”を持っています。

さらに、相手のはたらきかけ方によって、自分もうまくないはたらきかけを相手にし返してしまうのです。
そういう”種”も持っている。

上から来られれば喧嘩腰になる人もいる。
助けを求められれば相手の意図に気づかずに乗っかる人もいる。
人からほめられると過剰に自分を卑下する人もいる。

ブチ切れてしまうし、ブチ切れさせてしまう。

それは、人間なれば仕方なし。
体構造がそういう心の、あるいは体の動きをしてしまうのだから、しょうがない。

けれど、そういうコミュニケーションに陥らない人もいますね。
相手も自分も気持ちがよくなったり、衝突を避けたり、相手にネガティブで操られなくなったりするように、人と関われる人も。

では、悪いコミュニケーションをする人とそうでない人の違いは?
体癖がそうさせているのか?

さにあらず。
どの体癖でも前述のような悪いコミュニケーションをしてしまう”種”を持っているのです。

自分も相手も気持ちの良いコミュニケーションができる人には、ある共通点があります。
これは、人のコミュニケーションを分析することでその人の心理状態や人柄を明らかにする心理学によって、解明されました。

それは…
「あなたの存在を尊厳をもって、認識していますよ」という態度。

その態度・在り方・言動を、”ストローク”と言います。

そう、ストロークが十分に自分にありさえすれば、嫌な気持ちになるコミュニケーション、つまり心理学でいうところの”心理ゲーム”をしなくても済むのです。
ストロークこそが、すべての人のコミュニケーションをより気持ちのよいものにするのです。
どの体癖でも。

が…

ストロークが十分でないときにそのゲームにとらわれたが最後、相手と自分の間に深い溝ができたり、相手に不信感を抱いたり、抱かれたり、操られたり、操って嫌われたり。
修復不能な傷ができる場合もある。
どの体癖でも。

そういったコミュニケーションを心理学では、”心理ゲーム”と呼んでいます。

心理ゲームは、無意識で行われます。
”仕掛け人”と”カモ”によって。
迫害者(責める人)、救援者(助けようとする人)、犠牲者(自分が被害者だと思っている人)の心理的ポジションを代わる代わるしながら。
どの体癖でも。

なぜ人が、デメリットだらけの心理ゲームを起こすのか?
それは…

すべては”愛”をめぐる戦い

ストローク。
それがほしくて、人は心理ゲームを繰り広げます。

心理ゲームの”ゲーム(game)”は、和訳すると”遊び”のゲームというよりは、”試合”という意味でのゲームです。
試合…言い換えれば、”戦い”。

相手からの”愛”を求めて、私たちは戦うのです。

が、そんなものはもらえないのは分かっている。
過去の経験から、それは確かなこと。

「どうせ、私は…」
その無意識のあきらめは、「もらえないなら、お前もろとも傷つけてやる!」などといった無意識の意図につながり、無意識に関係性のぶち壊しを図ろうとしてしまう。

無意識。
誰も「そんなつもりはない」のです。

あるいは、人に自分の思い通りに動いてもらうことを”愛”としてしまう人もいます。
ネガティブで人を操り、”愛”をもらおうとする。
相手が自分の思い通りに動く場合もありますが、結果的に失敗してしまう場合の方が圧倒的に多いのです。
幼少期ならそれでよかったのかもしれませんが、体が大人になったら子どもなら許されて通用していたものも、通用しなくなるのです。

ストロークが欠ければ、どの体癖も心理ゲームをやってしまいます。
そして体癖というフィルターを通すことによって、こちらから仕掛ける心理ゲームや、相手のカモになりやすい心理ゲームが、ある程度見えてくるのです。

心理ゲームの分類

心理ゲームには様々なものがあり、そのどれもが結果的に嫌な気持ちになるコミュニケーションです。
仕掛け人、カモのどちらか片方が嫌な気持ちになる場合もあれば、双方とも嫌な気持ちになる場合もあります。

TA(交流分析)の創始者であるエリック・バーン博士は、30~40種類の心理ゲームを分類しましたが、このnoteでは特に日常で体癖の各種がやってしまいがちな代表的なものを紹介します。

【このnoteで紹介する心理ゲームの種類】
・あら探しゲーム(ヒステリー糾弾・追い詰め)
・すみませんゲーム
・キック・ミーゲーム(私を嫌ってくれ)
・私はダメな人間ゲーム(憐れな私)
・けしかけゲーム
・ひどいもんだゲーム(大騒ぎ)
・あなたのせいでこうなったゲーム(責任転嫁)
・ラポゲーム(誘惑)
・なんで?なんで?ゲーム
・あなたをなんとかしてあげたいだけなんだゲーム(世話焼き)
・精神療法ゲーム
・泥棒に追い銭

※(  )内はTA(=交流分析)で説明される際に用いられるゲームの別名

【ストロークが欠けているときに各体癖が陥りやすいと考えられる心理状態】
・「自分はOK、相手はOKでない」
…一種、三種、五種、七種、(八種)、(九種)、十種

※八種と九種はそのように見えるが、心の中ではそうでないことも多い

・「自分はOKでない、相手はOK」
…二種、四種、六種、(九種)

※九種の中には「自分なんてまだまだ全然足りない」と、周りから見れば自分を卑下しているように見える傾向がある。
これは単に九種の”完璧にできていないとできていることにならない”という感受性ゆえで、本当に「全然足りない」と思っていたりもする。
九種の人にこのあたりのところを聞いたところ、「相手が自分よりもOKに見えて、自分がちっぽけに見える」という人もいた。

・「自分も相手もOKでない」
…四種、八種

【このnoteの注意点】
以下はそれぞれの体癖が陥りやすい心理ゲームとその説明、具体的なやりとりについて書きました。

が、時と場合によって、相手との関係性によって、高潮と低潮の体の波によって、気分によって、ゲームで演じる心理的ポジションや心理状態が変わることも考えられます。
複合体癖もありますしね。

さらに、具体的なやりとりの項では、ケームを演じる人に仮名をつけましたが、もちろん実在の人物ではありませんし、なぜそういう名前なのか?に意図はありませんので、ご了承ください。

一種が陥りやすいゲーム

【ストロークが足りない一種の特徴】
・他者を”常識”で判断して責める
・相手はただ話を聴いて欲しいだけなのに、ついアドバイスして「すごい!」とほめられようとしてしまう

【一種が陥りやすい心理的ポジション】
・迫害者
・救援者

【一種が仕掛け人になりやすい心理ゲーム】
・あら探しゲーム

例)職場で
一男(上司)「この部署を良くするために、何でも忌憚なく言ってほしい。君の意見が聞きたい」
市子(部下)「……えっと」

一男「どうしたんだね?遠慮なく言っていいんだよ」
市子「…では、テレワークで完結できる仕事も多いので、導入すると良いと思うのですが…」

一男「ん?それは、君は出社したくないということなのかね?」
市子「いや、そういうことでは…」

一男「ではどういうことなんだね?言ってみたまえ」
市子「…あの、その方が効率的かと…」

一男「効率的か。だがみんなが言うには、君の時間の使い方は効率的でないと言われているのだが、そんな君が本当に効率的に仕事ができるのか?」
市子「いや、えっと…」

一男「そうやって質問にすぐ答えないところも効率的ではないのだよ。分かっているのか?それに君はいつも残業しているじゃないか」
市子「……」

一男「ほら、また効率的でない時間の使い方をしている。そうやって黙っている時間が、忙しい人の時間を奪っていることに気づかないのか?」
市子「いや、あの…」

一男「もういい。君に聞いた私がバカだったよ」
市子「……」

このゲームは、しばしば「自分はOKだけど、相手はOKでない」という心理状態の人が繰り広げてしまいがちです。
相手を落ち込ませ、萎縮させてしまい、建設的な議論ができなくなってしまいますね。

またこのゲームは一種の他に、七種、八種、九種がやってしまいがちですが、それぞれの種によって意図が微妙に異なります。

一種の場合は、その環境の基準からはみ出している人に「教えてやる」というニュアンス(本人としては”救援者”的な態度)が入ることが見られます。
尊敬されようとしてやらかすのですが、相手としては”迫害者”と捉えられてしまうので、完全に逆効果ですね。

ちなみに七種だと、「自分の方が偉い」ということを確認する意図で行いがちで、相手からはマウントをとられているように(仕事ならパワハラされているように)感じます。

八種の場合は「自分も相手もOKでない」という心理的ポジションのときにしばしば行い、自分よりも強大な権力や影響力を持っている人に対して行います。

九種は、単に自分の興味を満たすために質問などをしますが、相手からは「攻撃されている」と受け取られがちです(九種の項で説明している「なんで?なんで?ゲーム」がこれに当たります)。
また九種は、恨みを持っている相手に対しては、攻撃する意図で執拗に糾弾するようなところもあります。

【一種がカモになりやすい心理ゲーム】
・Yes,butゲーム(詳細は前回のマガジン『体癖ブチ切れ話~嫌な気持ちになる”最悪”コミュニケーション~』を参照)

一種は、自分の評判が悪くなるのを気にします。
他の体癖よりも、「面子を潰されるかもしれない」ということに敏感なわけです。
つまり、相手から相談も持ちかけられたときに、無視できなくなるのです。

それにプラスして「自分はOK、相手はOKじゃない」という心理状態ですから、最初は救おうとするのですが、拒絶され、結果として相手にとっても自分にとっても建設的とは言えないコミュニケーションになってしまうのです。

五種もこのゲームのカモになりやすく、「困っている人の問題を解決できるかっこいいオレ(私)」にフォーカスしやすいのです。
しかもポジティブでイケイケの解決法を提案しようとしますから、ネガティブな相手とペースが合わず、結果としてお互いが嫌な気持ちになってしまいます。

八種も十種もこのゲームのカもを演じてしまいます。
要は、自分よりも弱い者を助けようとしてしまうのです。

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