見出し画像

六種複合体癖の矛盾と葛藤、そして強み

六種は、謎キャラ。

悠然としていて、のんびり屋さんで、それでいて妙に人の目を惹くところがあり、自分のいる共同体への忠誠心が篤く、時折人の心を動かすような熱くロマンティックな言葉を吐く。
あるいは…
自分の特異性を見せつけてきて、人の気を惹くために病気になり、普段ののんびりからは想像し得ないようなヒステリックを見せる。

とにかく謎な六種。
90年代に様々な新興宗教が流行したときに、人を”救済”するため、あるいはされるために、その教祖にも信者にも六種が多かったのでしょうが、そういうのを含めて、六種は謎キャラ。

が、その謎を紐解こうと注意深く観察してみると、「ある要求を果たそうとする面ではすこぶる鮮明な目的をもっている」(野口晴哉先生著『体癖』より)ということが見えてきます。
それは、自分の存在を主張しよう、という要求。
要は、人からの承認への要求。
その要求ゆえに、強いカリスマ性を持ち、周りを自分の世界に巻き込み、時に世の中に大事を成すのが六種です。

そしてそこに他の種の要素が組み合わされれば、六種の謎キャラ度は減り、減った分にさらなる素晴らしい面がプラスされます。
カリスマでありながら頭が切れる人もいますし、のんびりとしながらも人をよく育て、その相手の良さを引き出す人もいます。

その一方で、中には他の種が混じることによって、余計に謎キャラになってしまう六種も。
「裏切られた」と思うとやりすぎなくらいブチ切れたり、周りがどこそこのお店が美味しいという話をしているのに突然「今日の私のファッションって変わってるでしょ?」と全く関係のない話をし始めたり。

そこには奇々怪々な複合体癖の秘密があります。

青に赤を足せば紫になりますが、その色を見た人の印象は青でも赤でもないのです。
紫はあくまで紫で、紫特有の美しさを持っているものですね。

そう、体癖の何種とは、原色。
様々な色が混じりあい、一人の個性を彩ります。
体癖は、タイプ分けではないのです。

六種という人がいるわけではありません。
確かに六種の色がすごく濃い人もいますが、よく見て見れば、ほんのりと別の色も混じっているものです。

体癖は、人を構成する超重要な部品であり、色であり、味わい…
「相手には、どんな構成要素があるだろうか?」と見ることで、今までとは違った視点から、人という存在を見て、聞いて、感じることになります。

そして「自分にはどんな色があるのだろう?」と内観することで、自分だけが持つ独自の美しさに気づくはずです。

色と色との配合の割合によって色が決まるように、体癖の種と種の配合の割合によって人の個性は決まります。
誰もが絶妙なバランスで自分だけの色を持ち、自分だけの美しさを持つのです。

価値観、感受性、言動のパターン、言動の方向、口癖、体の動かし方、雰囲気…
六種混じりには六種混じりの共通性があり、六種混じりだからこその素晴らしさがあり、やらかしパターンがあります。

そんなわけで今回の『タイヘキストマガジン』は、”六種の複合体癖”について述べていきます。
複合体癖シリーズの第4弾です。

今まで、三種、八種、九種とシリーズを展開してきて、お読みくださった方々から熱いメッセージをいただいております。
ありがとうございますm(__)m

特に九種は、売れました。←言い方
やはり九種は現代では生きづらさを感じている人が多いようで…

「息苦しさの原因が分かった!」
「自分の弱点と強みが分かって勇気をもらえた」
「どう生きていこうかの指針になった」

といった嬉しい声をいただきました。

六種も生きづらさを感じている人の多い体癖のように思えます。
が、「六種も生きづらそうだから今回は六種にしよう!」と決めたわけではなく、単に「たくさんの人に届きますように!」という願いを込めて10面体のサイコロを振って、出てきたのが六種だったのです(笑)。

複合体癖という、こんなマニアックな話題に心躍らせる人は、かなりの体癖好きですね~
そんな方々のご期待に応えられるよう、今回もこのシリーズ定番の独白エピソードに解説をつけてお送りいたします。
が、エピソードはプライバシー保護のため、設定などを一部改変しております。

それでは、謎キャラ六種複合の秘密にメスを入れていきましょう。
どんな葛藤や矛盾を抱えやすく、どんな強みがあるのか?

六種一種

【大好きな奥さん】
僕は奥さんが大好きでしてね。
奥さんの行くところには必ず付いていくんですよ。

彼女も僕がそうするのが嫌じゃないみたいで、あまりニコニコはしていないのですが、出かけるときになると「どこそこ行くの。あなたも行くでしょ?」なんて感じで誘ってくれるんですよね。

ちょっと照れるのですが、「大好きだよ」なんて言うと、表情は変わらないけれど頬を赤らめて「ありがとう。私も」って返してくれるんです。
あ、これ人に言う話じゃないですよね(笑)。

そんな奥さんなのですが、僕じゃ満足しきれないところがあるみたいで…

たまに政治の話みたいな難しい話をふっかけてくるんですよ。
こないだなんか、太平洋戦争の話をしてきて「日本は悪くない!」なんて言ってきて。

でも、僕はそういう難しい話が苦手で…
「私たちの生活に密接している問題なんだから、あなたも興味を持たなきゃ!」なんて言われましてね。
確かにそうなのでしょうが、普段そんなに実感がないじゃないですか?

僕も僕なんでしょうけど、奥さんも奥さんというか…
そういう話をしたいのは理解できるのですが、なんだか一方的な意見を言われているような気もするんですよね。
だから余計に話しづらいというか…

もしかすると、僕がそういう話ができないのが淋しいのかな?なんて思ったりもするんですけどね。

複合体癖の複雑なところは、例えば六種一種であれば、生き生きとするのに六種の感受性を埋めるだけでなく、一種の感受性も満たしていく必要がある、ということですね。
三つ複合しているのであれば、三つとも満たしていくとよいのです。

上のエピソードの場合は、旦那さんは奥様の六種の部分は十分に満たしているのですが、一種の部分は満たしていないわけです。
そうすると奥さんの方は、旦那さんに不満を覚える。

そのことを奥さん自身が知っていたとすれば、難しい話が苦手な旦那さんよりも、そういう話が好きな人とおしゃべりをして鬱散していけばいいのです。
一人の人で自分の感受性のすべてを満たすのは、不可能に近いのです。

さて、六種一種。

六種は肩の力が入っていると意識しての行動ができず、一種は元気であればあるほど頭をよくはたらかせる代わりに頭の中で行動が完結すると現実の世界で行動しなくなります。
ですので、これらが組み合わさると「動きたくても動けない」という矛盾を抱えることになるのです。

他から見れば、口ばっかりで怠惰に見えてしまうことも。
本人としては動こうとはしているのですが、なかなか重い腰が上がらない。
六種の何を考えているかよく分からないところと、一種の感情に薄いところが重なって、他者からは理解しづらい。

エピソードのように良き理解者がいて十分に承認欲求が満たされていれば良い面も出てくるのですが、そういった人がいない場合には、六種の承認欲求と一種特有の面子を気にする面とが混ざり合って、困っているのに素直に人に助けを求めらずSNSで病み投稿などをして気を惹こうとするところが出てきます。

良い面としては、話に説得力があるところ。
六種の人の感情に訴えかけるところと、一種の論理で人を動かすところとで、相手の心も頭も納得するような話をするのです。

モノを売る人であれば、なかなかよく売ります。
そういう仕事をしていなくても、ズボラだけど話をすると楽しい人という印象を抱かせます。

ここから先は

12,939字

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?