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未来を追いかけた2019シーズン

 私は水戸ホーリーホックと東京ヴェルディ、浦和レッズを応援している。そんな私が2019年最も力を入れて応援したものは何かということをテーマに、つらつら言葉を奏でます。

第1章 最初中の最初

 今シーズン、私を最も熱くさせたもの、それは水戸ホーリーホックのユースです。TwitterやInstagramをフォローしていた人にはお馴染みになったであろう。

 ではまずユースを観に行くようになったきっかけからお話ししましょう。

 2018年、私の水戸ホーリーホック愛は最高潮になっていた。そんな愛する水戸ホーリーホックには、いつも観ているチームのほかにユースがあることを、ある選手にフォローされたことで知った。

 調べてみるとその時期はちょうど水戸ホーリーホックユースカップが開催されており、浦和レッズユースや柏レイソルユースなどが参加していた。都合がよかったので、7月28日と29日の2日間で3試合を観に行った。そこには水戸のユニフォームを着て、水戸ホーリーホックを背負って戦う選手たちの姿があった。プロの試合とは全く雰囲気が違っていて、選手の声や監督・コーチの声がよく聞こえてきた。そんな新鮮さもあり、ユースの試合も面白いと感じた。

 さらにこの3試合で私はとある選手に心を奪われた。その選手が甲高柊汰である。ボールを持った時のワクワク感や何かをしてくれそうな雰囲気に魅了された。甲高くんを好きになり、ユースへの興味がわいてきた。

 しかし、2018年というのは残念ながら私が大学受験をする年だった。受験勉強に追われてトップの試合に行くので手いっぱいだった私は、これ以降ユースを観に行くことはなかった。

第2章 水戸ユースってどんなもんよ

 試合を観に行くことはなかったが、SNSでユースの選手をフォローして顔と名前を一致させる作業はしていた。3月になり、ようやく受験から解放された私はユースの試合を観に行くべく計画を立てた。

 やっと観に行けたのは2019年3月16日だった。この試合はIFA1部リーグ(茨城県リーグ1部)のリーグ戦で相手は水戸啓明高校だった。結果は6-0の圧勝。たくさん点が入ってとても面白い試合だった。

 そしてこの試合で私は平田海斗選手を好きになった。攻撃のときいつも顔を出していて、相手をかわすのも相手からボールを奪うのも上手で、観ていてすごく楽しかったのだ。

 一方、甲高くんは怪我のため出場しなかった。甲高くんがサッカーしている姿を観られたのはこの日から2週間後のTMだった。公式戦での出場となると、約1か月後のクラブユース関東大会1次予選のエスペランサ戦まで待たなければならなかった。

 そして甲高くんが試合に出始めた頃から私のユース愛が加速していく。

第3章 初めてアウェーへ

 3月で2試合、4月で4試合を観た私は、予定のない休日は優先してユースを観に行くようになっていた。

 5月になった。水戸ユースはクラブユース関東大会1次予選を勝ち抜き、決勝トーナメントに進んでいた。

 決勝トーナメント1回戦は栃木SCユースとの対決だった。会場は栃木県にあるとちぎフットボールセンター。トップのホーム柏戦の前日に行われたため、多くの水戸サポに来てほしいと思い、私は出場しそうな選手の説明書のようなものを作成し、Twitterで拡散した。

 思えばこれがユースのみんなのために作った最初のものであった。そして私自身も両親を説得し栃木へ向かった。まさか自分がユースを観るために茨城から出るとは思っていなかった。

 栃木ユースとの試合は両者決定力を欠き、PK戦までもつれこんだ。ここで神が降臨した。GKの菊池柊太選手がPKをなんと連続で3本も止めたのだ。この活躍で水戸ユースは勝利し、2回戦へと駒を進めた。試合後のラインダンスでは菊池くんが前に出て踊っていた。最初から最後まで菊池くんが輝いた試合だった。

 しかし、2回戦以降は負け続け、千葉ユースに勝って最後の1枠に滑りこむしかないという状況にまで追い込まれた。

 迎えた千葉ユースとの1戦。私は現地で写真を撮りながら観ていた。栃木戦と同じくPK戦までもつれこんだ。ここでも神が降臨した。菊池くんがPKを2本も止めた。またもや菊池くんの活躍により、水戸ユースは勝利し、クラブユース全国大会に出場することになった。

 ちなみに水戸ユースがクラブユース全国大会に出場するのは初めてのことであった。この年代は確かに強いチームだったのである。

第4章 推しが増えちゃった

 6月23日、全国大会出場まで約1か月に迫ったこの日、私は常総学院高校との試合を観るために筑波学院大学Tフィールドにいた。リーグ戦でホーリーピッチとツインフィールド以外の場所に行くのは初めてだった。

 この試合はとても苦しい試合だった。常総学院が引いて守ってきたため、水戸ユースはボールを持つ時間が長く、攻めあぐねることが多かった。甲高くんの惜しいシュートや平田くんの攻撃をたくさん観ることができた。しかし、常総の堅い守備をなかなか崩すことはできず、後半の終盤までゴールが決まることはなかった。攻め続ける水戸ユースの攻撃にたまらず常総学院の選手がPA内でファール。平田くんが獲得したPKを自ら決め、1-0で勝利した。

 タイトルにあるように私はこの試合で推しが増えた。それが荻沼航世選手である。スタメンではなく、途中交代で出場し、RSHに入った。時間が経つにつれてマンネリ化してきた攻撃をドリブルで仕掛けていくことで活性化させたプレーに魅了された。元々ドリブルで仕掛ける選手が好きということも影響しているが、明らかにチームの雰囲気を変えたこうせいくんを好きになってしまった。

第5章 いよいよ全国大会へ!!

 来る7月21日、トップの琉球戦の前に群馬へ行き、サガン鳥栖ユースとの1戦を観てきた。クラブ史上初めての全国大会のため、サポーターとジュニアユースの子たちが大勢集まっていたり、当日雨が降ったり止んだりしていたため会場が霧に覆われていたり、普段のリーグ戦とは全く雰囲気の違う試合になった。

 結果は0-2で敗北。手も足も出なかったというわけではなかった。負けはしたが、今まで通りの、水戸ユースのサッカーを見せてくれた。楽しかったという言葉は適切ではないかもしれないが、わざわざ群馬まで行ってよかったと思わせてくれる試合だった。クラブの歴史が動いた瞬間に立ち会えたことはとても幸せでした。

 そしてこの試合は私の大好きな記者さんである竹内達也さんが観に来て記事を書いてくださった。とてもいい記事なのでぜひ皆さん読んでくださいね!!!

第6章 水戸ホーリーホックユースカップという分岐点

 全国大会が終わり、リーグ戦も少なくなり、Aチームはちょっとしたお休み期間になった。その代わり、7月28日と29日に水戸ホーリーホックユースカップが開催されており、Bチーム(3年生が1人もいない)が出場した。こうせいくんが出場したため、私は3試合観に行った。

 初戦は湘南ベルマーレユースだった。結果は1-6。30分しか観られなかったのだが、それでも観ているのが辛い試合だった。失点が重なるにつれてみんなが下を向いているように感じて何度も目を背けそうになった。しかしユースの試合はハイライトも見逃し配信もない。現地に来て、自分の目で観て、記憶しておかなければ、もうその試合を観ることはできない。だからこそどんな試合でも目を背けることなく、戦いぶりを目に焼き付けなければならないのだ。こんなことを改めて実感できる試合だった。

 翌日は矢板中央高校とブラウブリッツ秋田ユースと戦った。前日の1-6の惨敗がなかったかのように、2連勝をおさめた。矢板中央高校との試合は2年生の篠原悠友真選手のスーパーゴールで勝利。

 ブラウブリッツ戦はPK戦までもつれこんだ。この試合ゴールを守っていたのは2年生の杉本羽京選手だった。水戸のGKはPK戦に強いのだろうか。うきょうくんはPKを止め、水戸ユースは勝利した。

 全国大会が終わってから約1か月、3年生が公式戦に出ることはなかった。つまり甲高くんと平田くんのプレーを観ることができていないのだ。しかし、この期間中でも私のユース熱は冷めなかった。なぜなら1・2年生を観ているのも楽しかったからである。こうせいくんを好きになっていたことも大きかったのかもしれないが、普段観ることのない選手たちの戦いぶりを見るのは新鮮で面白かった。その後もIFA4部決勝トーナメント(3部昇格争い)を観るために鹿島へ行った。それくらい私は水戸ユースの全員が好きになっていた。最初は甲高くんからはじまり、平田くん、こうせいくんと推しは増えたが今の私はチーム全員が好きだ。

第7章 大事件発生

 8月25日、やっとリーグ戦が再開し、大好きな2人のプレーを見られることになった。この日は桜の牧高校との対戦で、6-0で勝利。好きな選手3人ともゴールを決めるという最高の試合だった。

 しかしここで大事件が発生する。カメラが機能しない!ピンボケなんてかわいいものではなく、そもそもズームができなかったり顔すら判別できない写真しか撮れなかったり………。とにかく写真は散々だった。おかげで推しのハイタッチを撮り逃すという大失態を犯した。ただこの試合のおかげでよりカメラを大切にしようと思えたので良かったです!!!(涙)

第8章 試合を観に行けない日々

 桜の牧戦後は9月23日の常総学院戦まで公式戦がなかった。しかもこの試合は個人的な理由で90分見ることはできず、後半20分まで見て離脱した。

 その後Jユースカップが始まった。大分と福岡で行われたため、現地に行くことも試合を見ることもできなかったのでTwitterでエゴサしていた。

 9月23日から11月2日までユースの試合に行けませんでした!!!生きていたの褒めてほしい😐

第9章 忘れ物を取りに行くことができました

 忘れもしない、トップチームがひたちなかキャンプを行っていた時、トップvsユースの練習試合が組まれた。ちょうどその時間、私はセンター試験を受けていたため、どうしても見に行けなかった。絶対に行けなかったとはいえ、行きたかった気持ちが大きく、ずっと行けなかった後悔が残っていた。

 それが11月3日、トップとの練習試合が組まれた。春の後悔を取り戻すべく、アツマーレへ向かった。

 私としては珍しく、練習が始まる前からアツマーレにいて、文字通り最初から最後まで観た。対戦は1本で終わってしまったがとても楽しめた。

 試合はやはりトップがボールを持つ展開になり、ユースがゴールまで迫るシーンは少なかった。試合が動いたのは終盤だった。コーナーキックからユースは失点。失点後、菊池くんは悔しそうにピッチをたたき、甲高くんはすぐにボールをセンターサークルまで持っていった。この行動に私の好き度が増した(伝われ)。

 2010年から水戸ホーリーホックを応援してきて、初めてトップチームを対戦相手として試合を観るという経験をした。今までの私は他に好きなチームができても水戸が1番だった。それくらいユースの存在は私の中で大きくなっていた。

第10章 3部昇格争い

 水戸ユースはAチームがIFA1部に、Bチームが4部セントラルに所属している。BチームはBブロックで優勝し、4部決勝トーナメントへ進んだ。

 11月13日に行われた初戦は水戸工業高校Bチームと対戦し、3-0で圧勝。

 11月16日、勝てば3部昇格を決められる試合が行われた。対戦相手は玉造工業高校。2-0で勝利し、3部昇格を決めた。

 この2試合で1・2年生の顔と名前がほとんど一致し、さらにポジションを知ることができた。また、こうせいくんが真ん中でプレーする姿を見ることができた。より一層ユースへの愛が深まった。

第11章 3年生とのお別れが近づいてきた

 ずっと中断していたリーグ戦が再開したのは11月23日のことだった。相手は明秀日立。言わずもがな茨城県で最もサッカーの強い高校である。しかもこの試合は土砂降りでピッチコンディションが最悪だった。そのためこの試合はつなぐよりも前線に蹴ってから人が集まり、そこから攻撃が始まる感じだった。切り替えが早くて追うのが大変でした!!結果は2-0で勝利。

 やっぱり強い。本当に強い。今までやってきたサッカーではないように私には思えたが、その中でも勝利を収めた。リーグ戦は残り1試合。このまま連勝してリーグ戦が終了し、プリンスリーグ参入戦へと向かうとこの時の私は確信していた。

 11月30日、いよいよリーグ最終戦。相手は水戸啓明高校。前半戦6-0で圧勝した相手だ。啓明の関係者の方にはとても失礼な話だが、また圧勝して気持ちよく終われると思っていた。しかし実際はそんなに甘いもんじゃなかった。結果は3-3で引き分け。とにかくもやもやの残る試合だった。

第12章 3年生お疲れさま、そしてありがとう

 いよいよ3年生最後の試合が近づいてきた。できることならこのメンバーでずっと戦ってほしいと望んでしまうほど、私は3年生が大好きだ。だからこそ悔いなく終わろうと、最後は笑って終わろうと、そう思っていた。

 12月22日、いよいよ最後の試合。この試合に勝てば25日にもう1試合見ることができるが、もし負けてしまえばこの試合が3年生最後の試合になる。

 プリンスリーグ参入戦の初戦は昌平高校。埼玉県の強豪ですね!でもサッカーとは水戸が勝つスポーツだから!!

 はい、では本題いきましょうか。いきたくないけど←

 結果を先に言うと1-4で敗戦。

 3年生の引退決定。

 辛い、辛すぎる。

 でも最後の試合で甲高くんのゴールが見られて嬉しかった。甲高くんのパスに周りにいた人たちが湧いていて嬉しかった。平田くんが必死に戦っている姿を見ることができて嬉しかった。

 これにて私の今シーズンも終了。2月に鹿島で始まり、12月にまた鹿島で終わるとは思っていなかった。とっても楽しいシーズンになった。ありがとうございました!!

あとがき

 ここまでお読みいただきありがとうございました。

 さて、ここからは私が言いたいことを言うだけのコーナーです。(訳:重いポエムが流れるよ)

①なぜこのnoteを書き始めたか

 このnoteはどうしてここまでユースを好きになったかを自分で確認するために書き始めた。が、結局理由は分からずじまいだ。しかし、2019年の私のほとんどの熱意を捧げたユースについて自分の感情を言語化できてよかったなと思う。

 また、このnoteを読んでユースの試合に行ってみたいかもと思ってくれる人がいたら嬉しいな。

②私が声を大にして言いたいこと

 菊池くんと甲高くんに関してだ。試合後この2人がこんなツイートをした。

 「情けない負け方」と言っているが、全然情けなくなかった。

 菊池くんが防いだピンチもあったし、もっと得点を決められてもおかしくない試合だったのだ。確かに4失点喫した。それは事実だし、GKとして4失点を情けないと感じるのも分からなくはない。でもこの試合の菊池くんの戦いぶりは決して情けないなんてものではなく、むしろ誇らしかった。だからそんなことを言わないでと私は言いたいのです。

 甲高くんもそう。前半終了間際という最高の時間帯にゴールを決めた。人を湧かせるパスを何本も送った。前線からのプレスもサボらずしてくれた。後半チームとして前がかりになる中、持ち前の切り替えの早さでボールを取り返してピンチを防いだ。情けなくなんてない。この戦いぶりはよかった。結果は伴わなかったけどいい試合だった。楽しかったよ。

 あともう1つ。松本康平選手の活躍について語りたい。得点を取りたいという気持ちが見ているこちらにまで伝わってくる選手。最終的にはリーグ戦で21ゴールを決め、得点ランキングでぶっちぎりで1位になったわけだが、ゴールだけではなく前線からの守備をサボらずにしてくれたり、相手を背負いながら前を向くのがすごく上手だったり、数字では表せない活躍もしてくれた。松本くんがいたから水戸ユースはここまでくることができたと私は本気で思っている。

③ユースのみんなへ最大級の感謝を

 私がユースを追ったのはたった10か月だった。しかしこの10か月は本当に楽しく、幸せだった。Jリーグを観に行くのとはまた違った雰囲気で試合を見ることができ、心に響く何かを毎試合のように残してくれた。チームが変わることがこんなに寂しくて悲しくて仕方ない状態は初めてである。それくらい私はユースが好きになっている。

 今年大学に進学して、特に楽しいことも面白いことも刺激的なこともない中でどんどんユースにのめりこんだ。ユースと出会っていなかったら、私はまた別の人生を歩んだだろうし、もしかしたら大学をやめていたかもしれない。それくらい今年の私の中でユースというものは大きな影響力を持っている。

 ユースのおかげでサッカーを観始めて9年間で1番楽しいシーズンになった。最後を笑顔で終わりたかった気持ちや、まだこのメンバーを観ていたい気持ちは確実に心のどこかにあるが、それでも満足のいく、面白い試合をたくさん観させてもらいました。こんなに素晴らしいものと出会わせてくれた甲高くん、のめりこませてくれた今シーズンのメンバー全員に感謝しています、本当にありがとう。

 来シーズンはユースに加えて、3年生も追っていきます。みんなの活躍を観に行く!

 ここまで読んでくれている人がいるかは分からないけど、もしいたらあなたは私のファンですねニッコリ  こっそりDMしてください(笑)

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