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きみが生まれるまでの日々

妊娠8カ月に入った。

4月5月は引越しでバタバタしていて、まとまった言葉を残せなかった。うまく言葉にできないというのも本当。ただただ、すごく大切なときを過ごしているなあと思う。

あんなにつらかったつわりは、3月くらいからじわじわと収まっていった。体調のいい時間がだんだん増え、食べられるものがだんだん増え。もう大丈夫、と思えたのは4月に入ってからだったろうか。もっとスパッと終わるもんだと思っていたけど、しぶとかったなぁ。

安定期に入ってからは、とても幸せな気分が続いている。

たぶん、いまだかつてないくらい、穏やかに満たされている。

これも妊娠のなせるわざなのか…。

お腹の中では、赤ちゃんの胎動。これが面白い。ポコポコ?みたいな感覚からはじまって、ポンと蹴るような動きや、ピクピク動くのが感じられるようになった。自分の中にもう一つの生き物がいる、不思議な感覚。たしかにここにいるんだ、生きているんだという実感がわいて、とても幸せな気持ちになる。ときどき夫にも手を当ててもらう。

食べ物もおいしくてしかたない。以前よりもバランスは意識しているけど、ちょっと食べすぎかな…?体重はどんどん増えて、前代未聞の数字になってきた。ひいぃ。

安定期に入ってから、外出できるようになったのもうれしい。新婚旅行代わりと称しての一泊静岡旅行。友人とのお出かけ。大切な友達の結婚式。久々の生オーケストラ。どれも最高の時間。どの思い出にも、お腹の中で元気に動く赤ちゃんがいる。

気持ちが安定してきたのは、たぶん新居のおかげもある。子どもができてから引っ越したいまの家は、とても居心地がいい。子育て家庭もたくさんいて、いつもどこからか子どもの声が聞こえる。ここ1ヶ月で一生分くらいの家具を買って、わたしたちの家らしくなってきた。夫と2人、しょっちゅう「よき…」とつぶやいては、この家にしてよかったなぁと思う。この子にとっては、ここが実家になる。とびきり素敵な環境をととのえて迎えたい。

産休・育休については、小さな会社ゆえにちょっとゴタついたのだけど、まぁ結果オーライなのでよかった。「マタハラ」みたいなことに遭遇して、いま!この時代に!この仕事で!?とびっくり。本当に経験しないとわからない壁ってある。そして、管理職の無自覚も怖い。

夫は夫で、悩んでいる様子。数ヶ月くらい堂々と育休をとれたらいいのだけど、お金のことやキャリアのこと、いろいろと葛藤があるのもわかるから、なんとも難しい。とはいえ、こっちは否応なく休むのよ!とくに産後は身体ボロボロなのよ!!という思いもあり。いまは男性の育休も昔に比べたらとりやすくなっているはずだけど、それが普通になるまでの過渡期にあり、相談できる相手も少なく、男性は男性で大変なのかもしれない。


このごろは、子どもの名前を考えるのが楽しい。いまのところ2つ候補があり、めちゃくちゃ迷っている。どんな意味を込めるのか、画数はいいか、呼びやすいか、あだ名は何になるか、知り合いとかぶらないか、、などなど、考えることはたくさんある。私がそうであったように、この子の人生のお守りになるような名前をつけてあげたい。

最近つくった一首を、ひとまず。

どんな言葉よりもたしかにささやかに
きみの人生照らす名を

その前に、ベビーグッズも買わないといけないし、保育園の見学も行かないと。右も左もわからないのに、やるべきことのなんと多いことか…!

先輩ママたちから知恵を借りつつ、今度買い物に行こう。



最後に、赤ちゃんへ。

こんなに待ち望まれて、たくさん準備して、きみは生まれてくるよ。

楽しみに待ってるからね。

どうか無事に生まれてきてね。 

お母さんより。




毒にも薬にもならない文章ですが、漢方薬くらいにはなればと思っています。少しでも心に響いたら。