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大和撫子なセイタカアワダチソウ

目指せスーパースター。蕎麦宗です。

あちこち自転車で走っていると、狩野川の堤防をはじめ、そちこちでススキの穂が伸びて風に揺れている。2021年の秋は10月を過ぎてなお、連日30℃越えの真夏日で、もういい加減暑いのには辟易しつつも、眼に映る景色はすっかり秋模様。

そのススキの脇に、ひっそりと咲いている黄色い草花がセイタカアワダチソウで、これももう秋に景色になって30年くらい経つだろうか。この草、一時は日本中の河川敷を席巻し、少しくすんだ不気味な黄色い花の見てくれと、*花粉症の原因としての濡れ衣を着せられたことから、日本の原風景を破壊する厄介な外来種としての忌み嫌われていた(もっとも今は誰も気にとめてません)。

たしかに一頃は、在来種であるススキを駆逐する勢いで蔓延し、背丈を超すほどの大型のセイタカアワダチソウが繁茂していた。その思慮無い感じを北米のミシシッピ川流域の原産になぞらえて、なんだかアメリカン・アングロ・サクソンみたいだなぁ〜(失礼)が、当時の僕の印象だった。

ところが経年する内に次第にその姿は消えてゆくこととなる。この草の強みはアレロパシー(他感作用)といって他の植物の成長を阻害する物質を根より出すこと。で、それが広範囲に爆発的に増え猛威を振るった所以ゆえんだが、日本の川原はミシシッピと異なり流域土壌の入れ替わりが少ないために、自家中毒を起こし次第に消えていったのだった。

どうやら人々の心配は杞憂だったようで、このまま滅亡するのかな?と、毎年河川敷を注視していたら、いつのまにか思慮深くひっそりとこじんまりとして、日本の秋の景色に馴染んでいる。

さて、この頃は、未だに素性の知れないウイルスと得体の知れないワクチン接種が猛威をふるい続けている世情。緊急事態宣言が明けてタイミングよく落ち着いているこの流行。ある程度蔓延しきるまでは終わらず、もう少しかかるのかも知れないけれど、それでも、いつか終息する日は来る。

何事も栄枯盛衰。平家物語を持ち出すまでもなく、一人勝ちは永久ではなく、自然の揺さぶりの中で《平衡》を取り戻し、落ち着いたカタチに収まるもの。少しでも早い終息を願いたい。

僕は*箱根山の*ひやおろしでも飲みながら、ススキとこの流行りを寝転んで眺めていようと思っている。

では、ガンバラナシませう。

*花粉症の原因…ブタクサとの誤解で悪者にされた

*箱根山…蔵本・井上酒造さんの作る純米吟醸酒。あの中田英寿氏も絶賛した。

*ひやおろし…春に絞った日本酒を一夏寝かせ、二度目の火入れをせずに出荷される初秋の酒。

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#セイタカアワダチソウ #花粉症 #アレロパシー #栄枯盛衰  #動的平衡


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