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ザックリと繊細と

目指せスーパースター。蕎麦宗です。

グデグデの金曜日は、たまの休日。日頃遊んでばかりで家でゆっくり過ごすということはほぼない。そんな休みに昼ご飯係になってしまったので、パスタを作ることにした。

念のため言っておくと僕はそば職人である。蕎麦屋で働いたことこそないものの、京懐石料理の店で修行していたし、その前にも趣味でイタリアンをよく作っていて、浜松時代に通いつめていた《エッセ》さんという超絶美味しいイタリアンレストランのシェフの仕事振りを、目で耳で盗んでは自宅に戻り妻に作ってあげたりした。なので自分でいうのもなんだが、僕の作るパスタは旨い。食べたい方はサポートを!高いよ!(笑)。

手間をかけるのは面倒なのでアッリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ。なんとも幸せになるこの響きのシンプルなパスタは、ニンニクの刻み方で味が決まる。表題写真の右は板前らしく繊細に揃えて刻んだもの。だが、不思議とこの刻み方ではイタリアの味にはならず『和食』になってしまうのだ。板前修行中に包丁技を覚えた僕は休日の食事も修行のつもりで作っていた。そして食べた妻が言う。

「繊細だけど、昔の方が美味しい」

なるほど、イタリアンというものは家庭料理の延長であって、かのイタリア人がテキトーにザックリ大雑把に作るからこそあの旨さになるのだ。それを覚えてからは細やかに作るのをやめた。みじん切りの大きさが不揃いだって、多少焦げたってそれも美味しさの秘訣。

それは均質に揃えてゆくことばかりが、良いものを創るとは限らないことをイタリアが教えてくれている。なんだか日本人の働き方を説教されているようだが、ウインカーが壊れるような国の人に言われるのもねぇと思う方もいるだろう。しかし、忙しすぎると嘆いているあなたは、自分自身の仕事の《質》がムダに均質で高純度を求めていないかを疑ってみても良いかもしれない。

あ〜、やはりすべての道はローマに通ず。

そう、ガンバラナシませう!

#イタリアっぽいレストランエッセ #働き方改革 #テキトーに生きる

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