チームでの話し合いで少人数グループ→全体の流れがうまくはまった話
先日、とある企業のとあるチームにてチームビルディングの一環でインプションデッキ(※) やDoneの定義(※) づくりのお手伝い(ファシリテーション)をしてきました。
※インセプションデッキ:「我々はなぜここにいるのか」などの10個の質問にチームで答えることによってチームの方向性を合わせるワーク
※Doneの定義:タスクや成果物が「いつまでに、何が出来ていれば完了なのか」を決めたもの
チームの人数が12人と多かったので書籍『すごいブレスト』の「3人ブレスト」を参考に下記の流れでワークを進めたらうまくいったというお話しです。
- 個人で考える(5分~15分)
- 少人数のグループでの成果物作成(10分~30分)
- 全体に共有(1グループ1分~3分)
- ブラッシュアップする成果物を選出
- ブラッシュアップ(10分~60分)
それぞれの工程について具体的にやったことを記します。
個人で考える、グループでの成果物作成
12人もいるとチーム全体で話し合うと下記のような要因でうまくいかないことが多いです。
- 発言を遠慮してしまう
- 他の人に考えるのを任せてしまう
- 声の大きい人に引っ張られる
- よくしゃべる人しかしゃべらない
少人数のグループにすることによってこのようなことが無くなります。
また、グループで話し合いをするまえに個人で考える時間を十分に設けました。そうすることにより自分で考える時間ができ、当事者意識をもつこと、自分がわからないことをしれるというメリットがあります。
今回は自分の考えを付箋に書いてもらい、グループで話すときにはその付箋をグループ毎に用意したホワイトボードに貼って共有しながら成果物(例えば「我々はなぜここにいるのか」という問いの答え)をまとめてもらいました。
全体に共有
グループで話し合って作った成果物を全体で共有します。どういう考えでどうまとめたのかを各グループの代表者に話をしてもらいました。
ブラッシュアップする成果物を選出
共有した内容をもとにどのチームの成果物をブラッシュアップするのかを決めます。今回は特にやり方を決めず、その場でブラッシュアップしやすそうなグループの成果物を決めました。
ブラッシュアップ
ブラッシュアップの対象を決めたら、そのグループのホワイトボードの周りにチーム全体で集まり、自分のグループと異なるところを議論したり、別のホワイトボードに貼られた付箋を持ってくることで不足している内容を補完したり、より良いまとめ方に整理したりしました。
こうして全員の議論した内容を集約し、納得感のある成果物を作成することができました。今回はインセプションデッキの8つの質問、Doneの定義の作成、チームのルールの作成、ふりかえりと3日間にわたりこの工程を11回行い、それぞれの成果物を作成しました。
3人ブレストとは
ちなみに、今回の考えの基にした3人ブレストは大人数でのブレストを実施するのに有効な方法です。3人ブレストは下記ステップで実施します。
- テーマの紹介
- 醸成(3人×4回)
- 思いつくことを雑談的に話す
- 気づいたこと、思いついたことはメモをしながら
- 素描(1人)
- 1人でアイデアを形にする
- 書き方は自由だが、書籍『すごいブレスト』にフォーマットが紹介されている
- 良案抽出(全員)
- 各自が出したアイデアから良いアイデアをピックアップする
- 評価基準は魅力度(面白い、ひろがりそう)を軸にするのがおすすめ
- だいたい出たアイデアの2割くらいが目安
- レビュー(全員)
- 抽出した各アイデアに対し内容の共有やフィードバックをし合いアイデアをブラッシュアップする
詳細が気になる方はぜひ本を読んでみてください。
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このように少人数グループでの話し合い→全体共有→ブラッシュアップという流れは効果的だということが分かりました。以前に行ったIDEOLOGUEも同じような流れでした。
今後も実践をしてこの流れを磨いていこうと思います。
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