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コンピューターおばあちゃん

我が母は70代だが、機械やITへの苦手意識が少ないという特筆すべき長所がある。数年前に携帯をスマホに変えて貰ったが、「今後生きる上でスマホが使えることは必須」と並々ならぬ決意を持っていたことを後で知った(iphoneに説明書が付いてないことを残念がっていた。じっくり読みたかったらしい)。

先日、母が飛行機に乗った所JALの新しいエアバス機で、国内線のエコノミークラスでも個人画面があるタイプだったそうだ。これが「老眼にはキツい距離で、映像を見るのはとても無理」と愚痴りつつも「折角だから落語聞いてやろうと思った」そうで、操作してみるが途中でエラーになって落語まで辿りつかなかったとのこと。何度かトライ。しかし失敗。最後の手段で、悔しいながらもCAさんを呼んで操作してもらった。

「そしたら!CAさんもできなかったのよ!」結局システムを再起動してもらって無事に聞けたらしい。

母曰く「あそこで諦めてたら自分が年寄りだから解らないとなって、今後のQOLに差し障ってたわよ!よかったよかった」

この視点素晴らしい。機械やITを「自分の管轄外」と早々に切り捨ててしまう人、更に「絶対にスマホなんか持たない」と意固地になる人が多い中、なぜ母はこのマインドを持てたのだろう。

合理主義の一面なのか。中国の人たちのスマホの使いこなしを見てると感心する(若い人の物になっておらず、老人でもスマホでコミュニケーション、支払い、通販、タクシー呼んだりする)が、母も多少そのマインドがあるのかもしれない。私が機械/IT得意なのは、母の教育のお陰だな、と改めて感じた。

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