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新型コロナウイルスの影響を受けて、soarの運営状況のご報告

soar代表理事、ウェブメディア「soar」編集長の工藤瑞穂です。

慌ただしく日々状況が変わっていく毎日ですが、みなさんはどのようにお過ごしでしょうか。

soarでは、スタッフや関係者のみなさんの健康を守りながらも、この状況で活動を継続していくための工夫を重ねながら、日々の業務に向き合っています。

今回は読者のみなさん、応援してくださるみなさんに、現在のsoarの運営状況とこれからの動きについてご報告させてください!

事業の運営について

・ウェブメディア運営

これまで対面でインタビュー、撮影などの取材を行ってきましたが、現在はすべてのインタビューをオンラインで実施、撮影は延期させていただいています。

オンライン取材でインタビューイとの関係性を築き、細やかな感情をお聞きすることの難しさ。そして、文章と同じくらい大切にしてきた、インタビューイの生き生きとした姿を写真でお届けすることができないもどかしさに直面していますが、今までと変わらずみなさんに回復の物語や、困難に出会ったときに力となる情報を届けていくため、編集部一同で工夫を重ねていきたいと考えています。

・イベント運営

これまで活動説明会、トークイベントを対面やオンライン配信で行ってきましたが、密接な接触を避けるため、すべてのイベントをオンラインで開催しています。
3月31日に開催した説明会には、これまで関東在住の方しか参加できなかった現地開催とは違い、東北から沖縄まで幅広い地域から読者のみなさんが参加してくださり、また新たな可能性が広がったように思います。

今後は、オンラインでもみなさんに安心してご参加いただけるよう、また気づきや学びが得られる場であり続けられるように、事務局一同でよりよい場をつくっていきます。

・その他
こうした不安な状況だからこそ、一人ひとりの回復の時間を大切にしたい、インターネットに安心につながる言葉をみなさんと一緒に増やしていきたいと考え、3月からハッシュタグキャンペーン「#私の回復じかん」を継続して実施しています。

こちらのキャンペーンには、すでに200人以上の方に参加していただいています。みなさんが自分の暮らしのなかで見つけた“生きる知恵”がインターネット上に集まっていくのは、とてもポジテイブなこと。見知らぬ人ともつながることができるインターネットの特性を活かしながら、オンライン上に健やかな関係性を生み出していきたいと思います。


経営・財務状況について

現在、soarの収入の約4割を占める自主イベントの開催、講演や研修事業が中止・延期となっており、収入が減少しております。また今の社会状況をふまえて、2020年度は寄付収入(個人、法人からの寄付)が減少する可能性も見込んでおりますが、今後も活動を継続して行えるよう話し合いと工夫を重ねています。

こういった危機的な状況のなかでも、活動をつづけられているのは、日頃から応援してくださる読者のみなさん、また、寄付で運営に参加してくださるsoarサポーターのみなさんのおかげです。本当にありがとうございます。

今後も「誰もが自分の可能性を活かして生きる未来」をつくるため、困難に出会ったひとの力となる「情報のセーフティネット」を築いていくため、しっかりと事業に向き合っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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今のsoarが大切にしていること

soarメンバーが今大切にしているのは、まず不安を仲間同士で分かち合うこと。

先週、全スタッフが集まるWSを開催し、今の社会状況に抱く不安、そして自分の仕事や暮らしについて考えていることを共有しあいました。健康面や生活面、経済面で困りごと、家族を気づかっての悩みもあれば、働き方にまつわるモヤモヤ。様々な感情をメンバーが語り合うことで、自分の状況を知ってもらう、ともに働くメンバーの状況を知るのは大切なことだと思います。

また、事業をこれまでと同じように運営できず、新しいやり方を試し始めたところなので、前向きに取り組みつつも、緊張や不安はきっと誰しもあります。そういった感情にフタをしたり、我慢して強くあろうとするのではなく、言葉にして仲間と共有することが、安心につながるのではないかと考えています。

そのうえで、今を“チームや事業をよりよくする機会”と捉えて、可能性を探すことも大切にしています。これまでやってきた事業のやり方では、立ち行かなくなっている今、改めて自分たちがやっていることの意味や目的、そのプロセスを見直して、「本当にこれでいいんだっけ?」と考えること。そして「他のやり方もあるのではないか」を模索すること。

対面で人に会うことができない、移動ができないなど、様々な制約があるからこそ生まれるクリエイテビティもあります。知恵をこらして工夫しながらアイデアを育てていくことは、自分たちの成長につながり、新たな可能性を生み出す機会になると信じています。

そして、この状況で「ネガティブ・ケイパビリティ」という考え方に出会えたことは、私たちの大きな支えとなっています。こちらは、「性急に証明や理由を求めず、不確実さや不思議さ、懐疑のなかにいることができる能力」を意味します。

(WIRED日本版で出されていた記事がとてもわかりやすかったので、ぜひ)

今のどうしようにも答えが出ず、対処が難しい事態において、不確実さを受け止めながらも考え続けるあり方はとても大切なのではないかと思います。これは、私たちがチーム内で続けてきた「当事者研究」にも通じるものがあり、困りごとをみんなで分かち合いながら、終わりのない人間研究を続けていくあり方にも似ています。

今後も日々刻々と変わっていく社会のなかで、常に自分たちのあり方を問い直し、語り合い、実践することを続けていきたいと思います。

最後に

人々が不安や悩みを抱えている今だからこそ、soarにできることをやっていきたいと考えています。この状況となる以前から苦しい立場にあった方々は、今きっとさらに苦しい状態なのではないかと思います。

今考えているのは、個人の困りごとや課題を分かち合い、解決策をともに探していけるような取り組みです。こちらは近日中にみなさんにお知らせできるよう準備をしていますので、どうぞリリースをお待ちいただけたら嬉しいです。

それ以外にも、事業の運営や財務状況、soarの新しい動きに関して、今後も変化があった際にはみなさんにご報告させていただきます。

soarは現在、これまでの運営とは違うやり方を模索しながらの毎日が続いていますので、スタッフの心のケアにも気を配りながら、スタッフ一同で支え合いながら業務に臨んでいます。自分の暮らしと感情を大切にすることは、何よりも大切なことだと思います。

みなさんも、どうぞ心身の回復の時間やほっと安心できるような瞬間を大切にしていただけたら嬉しいです。今の社会で、人々が少しでも心身を健やかに暮らしていけるよう、soarも頑張っていきたいと思います。

最後に改めて、みなさんがsoarにお気持ちを寄せてくださることに心から感謝したいと思います!

SNS等で「soarの記事を見たら心が癒やされた」「不安な状況だからsoarのこの記事を読み返して安心した」などのお声をいただくたびに、自分たちの活動の意義を感じ、励まされます。また、「こんなときだからこそsoarが必要だと思う」とサポーターになってくださる方もいらっしゃいます。

みなさんの温かいお気持ちに支えられています、本当にありがとうございます。

「soar」は、鳥が空高く舞い上がり、気持ちが高揚するという意味を持っています。

今後も自分や他者、この世界が持つ可能性に気づき、それを広げ合うことができるような社会をつくっていくために、みなさんとともに頑張っていけたらと思うので、どうぞよろしくおねがいします!

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