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1人ひとりの物語を味わうように楽しむ。7/23(火)「soar Human library」を開催!

これまでsoarで登場していただいた方々のストーリーをより深く知っていただくために、話者の人生を一冊の本に見立てたイベント「Human library(ヒューマンライブラリー)」。soarでは3回目となるこちらのイベントを、7/23(火)に開催しました!

当日は、ゲストと同じ困難を抱えた当事者の方や、家族が当事者である方。また記事を読んで、ゲストの話をじっくりと聞きたいと思ってくださった方など、70名近くもの方にお越しいただきました!今回は、9名のゲストが話してくれた内容の一部をお届けします!

ご自身や家族の経験から、どんな人でも必要なときにサポートを受けられる社会の構築を目指す菊川恵さん

菊川さんは子ども時代に、精神疾患を抱える母の死、父からの暴力を経験されました。ご自身や家族の経験から、どんな人でも必要なときにサポートを受けられるようにしたいと思い、認定NPO法人フローレンスで働いています。

菊川さん:自分の生きづらさに名前が付いた時、自分の親も完璧じゃないと思えて、初めて一人の人として向き合えました。自分の痛みは自分だけのもので、重さや軽さを比べることができないものです。気持ちや経験を言語化することが、回復に繋がったように思います。

「誰かとご飯を食べるのが苦手」な会食恐怖症を克服した山口健太さん

「誰かとご飯を食べるのが苦手」という、精神疾患のひとつである「会食恐怖症」を克服した山口健太さん。現在はご自身の経験を活かしながら「一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会」を立ち上げ、同じ会食恐怖症の方のサポートや情報発信を行っています。

山口さん:会食恐怖症がある人には、「食べなくてもいいんだよ」と言ってくれる人がいることが大事だと思います。頑張っていないときも認められるような仲間を身近につくったり、当事者の会に参加したりすることから。そういうことを大事にしてほしいと思います。

イラストレーターとして活躍しながら双極性障害Ⅱ型と向き合う、ますぶちみなこさん

ますぶちさんは、なかなか仕事が続かず生活もうまくいかない中で、友達からのアドバイスを受け受診したところ、「双極性障害Ⅱ型」の診断を受けました。現在は治療を続けながら、イラストレーターとして活躍しています。

ますぶちさん:病気の説明を人にすることってなかなか難しいですよね。私は、病気のことも含めた「自分の取扱説明書」を作りはじめました。仕事の取引先の方にもぱっと見てもらえるようなものです。説明書があることで、かなり知ってもらいやすくなったと思います。

太りやすい体型へのコンプレックスを克服し、モデルとして活躍するNao(吉野なお)さん

長年にわたり太りやすい体型にコンプレックスを感じてきたNao(吉野なお)さんですが、現在はファッション雑誌「la farfa(ラ・ファーファ)」の専属モデルとしての活動を通じて、自分自身や周りの人と向き合っています。

Nao(吉野なお)さん:摂食障害で悩んでいる時に、仕事で2万人以上のプロフィール写真を見たことがありました。さまざまな年齢、体型の人の写真を見て「同じ人なんて1人もいないんだな」と気づいて。ぽっちゃりしてても、それが私なんだって受け入れることができたんです。

児童養護施設での経験をポジティブに伝える活動に取り組む田中麗華さん

田中さんは家庭の事情により、小学2年生から高校卒業までの10年間、児童養護施設で育ちました。今はモデル業の傍ら、NPOの広報として自らの経験をもとに、親元を離れて暮らす子どもたちへの“理解の輪”を広げる講演活動・情報発信を行っています。

田中さん:18~20歳の時、頼れる先がないから何かをするにも引け目を感じていました。でも、育った施設の職員さんが奨学金や住宅等の情報をくれて「応援してるよ」と言ってくれて。「応援してくれる人がいるから自分も頑張って生きよう」と思えるようになったんです。

田中さん自身が当日の様子を綴ってくださったnoteも、ぜひ併せてご覧ください!

6年間の寝たきり生活から、タレント活動など様々な活動に挑戦する梅津絵里さん

梅津さんは27歳のときに、全身性エリテマトーデスを発症し、6年間の寝たきりの入院生活を送りました。退院した現在は、心のバリアフリーの一助になれるよう、タレント活動等に励んでいます。

梅津さん:28歳で寝たきりになった時、結婚をしていたり仕事をバリバリしている人と自分を比べて何してるんだろうって苦しかったんです。その時に支えてくれたのが夫や両親などの家族の存在で、家族の愛が最大の薬となって生きる気力を得ました。

トランスジェンダーであることを公表して活動する浜松幸さん

浜松さんは、「女性の体で、自身を男性であると認識し、女性を好きになる」トランスジェンダーであり多くの人を勇気づけることをライフワークにしています。

浜松さん:結婚って何だろう?と考えた時に、「自分が生きる世界で認めてもらえたらいいな」って思えて。だから制度的には認めてもらえなくても、友人たちに祝福されたら結婚したって思っていいんじゃないかなと思えるようになりました。

パニック障害、うつ病を経て起業に挑戦した林晋吾さん

林さんはサラリーマンとして働いていた時期に、うつ病を経験。現在はうつ病の人の家族を支えるオンラインコミュニティ『encourage(エンカレッジ)』を運営しています。

林さん:以前は(障害が繰り返される状況を)治さないとダメだと思ってました。でも、自分ではどうしようもできない時はありますよね。一日横になっている自分も「しょうがないよね、そういう自分も受け入れよう」と思えるようになったんです。

顔のあざを個性と受け止め、アーティストとして表現活動を行う彩さん

彩さんは生まれつき顔にあざがある「単純性血管腫」があり、現在はInstagram等で自分の症状について発信するなど、「自由に、ありのまま、自分らしく、自分にとって生きやすい人生」を目指して活動しています。

彩さん:私は見た目に特徴がありますが、皆さんも同じように何かしらのコンプレックスを抱えているかもしれません。変わりたい人は変わればいいと思いますし、変わりたくない人はそのままでいいと思っています。

彩さん自身が当日の様子を綴ってくださったnoteも、ぜひご覧ください。

本を読むように誰かの“人生”をあじわう

「Human library」では話を聞きたいゲストを囲んでグループをつくり、参加者からの質問も交えながら人生ストーリーを伺います。そのため、普段のイベントよりもゲストと距離が近い状態で話せることが特徴の一つです。

参加者のみなさんからは、「その人のストーリーを聞きつつ、インタビュー形式で言葉を受け止めることができ、良い機会となりました」「よりストレートにゲストのメッセージを受け取ることができました」など、「Human library」ならではの感想をいただきました!

soarでは今後もウェブメディアやイベントの運営などを通して、温かな人との繋がりをつくっていきたいと思っています。応援していただけると嬉しいです!

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今後のイベントスケジュールはこちら!

8/27(火)社会課題を伝えるコミュニケーションデザインをどうつくる?〜注文をまちがえる料理店・小国士郎さん、やる気あり美・太田尚樹さん

【9/7(土)開催!】soar活動説明会〜代表の工藤と事務局スタッフが登壇します

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