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繊維製品の抗菌防臭加工

今日は繊維製品の「抗菌防臭加工」について書いていきたいと思います。

ここ数年、様々なメーカーから販売されている吸水ショーツ(生理中にそのまま履くことができるショーツ、経血を吸収するショーツ)にもよく使用されていますね。
あとは靴下やタオルなどでもよく見かけます。

吸水ショーツに、なぜそのような加工がされた生地を使用するか考えてみると、そもそも生理中の「独特なニオイ」が気になるからではないかと思います。

使い捨てナプキンを使用したことがある方なら一度は経験しているあの独特なニオイ。

あれは化学繊維と経血が化学反応を起こして発しているニオイです。
なので、天然繊維ではあのニオイは発生しません。

「生理=独特なニオイがある」、という感覚でモノづくりをすると、「抗菌防臭加工」された生地を使うという発想になってしまうのでしょう。

【「抗菌防臭加工」生地】
選択毒性のある抗菌剤を繊維に付着させたり、糸に練りこんだりして製造します。

・繊維に抗菌剤を化学結合させたもの
・抗菌剤を樹脂とともに繊維上に固着させたもの
・化学繊維に抗菌剤を練り込んだもの
があります。

使用されている抗菌剤は、天然素材からできているものや有害化学物質とされているものなどがあります。
現在は安全性の高い天然系ものが多く用いられているようですが、洗濯に強い化学物質を使用しているものも多くなっています。

天然系の抗菌剤の場合、洗濯するたびにだんだんと落ちていくので、よく洗濯をするような製品にはあまり使われていないかもしれません。

やっかいなのは、どのような抗菌剤が使われているか、消費者には簡単にはわからないという点でしょうか。

実際にはアレルギー性接触皮膚炎発症などの事故も起こっており、それらは公表されています。
製品中に含まれる化学物質が皮膚から吸収され、アレルギー反応を示すことがあります。

【事故例】
①ズボンに加工された抗菌剤によるアレルギー性接触皮膚炎

②婦人用ブラジャーの肩紐に用いられた加工剤によるアレルギー性接触皮膚炎
こちらのケースは製造時には化学物質が使われていませんでしたが、日光によって光変換を起こし、アレルギー原因物質となってしまいました。

ショーツや生理用品はデリケートゾーン(粘膜)に直接触れるものです。
経皮吸収率は腕の42倍です。
なるべく化学物質・化学繊維など使われていない安全なものを使用したほうが良いと思います。

もちろん便利さを優先すべき時もあります。
そういう時はなるべく短期間・短時間がおすすめです!

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