見出し画像

【楽曲考察】鷲の舞うところ / S.ライニキー

こんにちは。SOです。
だいぶ長らく下書きにあった記事を成仏させようと思い、投稿します。
自分が指揮する予定だった曲の楽曲考察をまとめたのですが、紆余曲折あり、自身が指揮及び演奏することが無くなってしまったので、下書きの中で眠っていました…。
とはいえ折角調べたので、若干道半ばですがいっそ公開してしまおうと思います。以下、当時の原文そのまま掲載します。

↓↓↓ここから過去執筆分↓↓↓

こちらの曲、今度自身が所属する楽団で演奏するのですが、スコアを読んでいて色々と感じたことや思ったことがあったので、軽くまとめてみようと思います。

楽曲について

この曲は、アメリカはメイン州のバンゴーという町の、アカディア病院の10周年を記念した委嘱作品です。スコアは作者によるプログラムノートが気笹入れており、以下のような内容でした。
(厳密には訳せていないと思いますので、ご了承ください。)

この楽曲はメイン州の美しく雄大な光景を描いた序曲です。またメイン州の人々が持つ可能性から想起される、州の精神をも表現しています。我々は、それぞれが唯一無二の特別な才能を持っていることと、それらをお互いの人生を豊かにするために活かす責任があることを、人間として学び、成長していく中で理解していきます。そして、それらを完全に理解したとき、我々の精神は高揚し、解放されるのです。そう、鷲が舞うように。

「Where Eagles Soar」 スコアより和訳

こちらの内容を理解した上で、ぜひ楽曲を聴いただきたいです。楽曲からも、前向きで明るく、広々とした雰囲気が伝わってくるかと思います。

ちなみに、「メイン州」って皆さんご存じでしょうか?
私は正直、この楽曲を調べるまで知りませんでした。
余談になりますが、メイン州はアメリカの最北東部に位置する州で、豊かな川と松の木が広がる地域です。アメリカの州の中では比較的小さな方ですが、それでも北海道よりも少し大きいくらいの面積があります。
是非「maine national parks」などで画像検索してみてください。より楽曲のイメージに近づけるかと思います。

画像の一番右上がメイン州


曲の構成

こちらの楽曲、演奏時間としては4分半程度で、演奏会の1曲目にふさわしい序曲です。グレードは3.5ですが、かなり優しい方だと思いますので、きちんと練習している中学生バンドであれば十分演奏できそうです。
調整は基本的にE♭で、中間でCに転調するものの、すぐにE♭に戻ります。
テンポも主題の部分がAllegroで、それ以上に早くなることは無く、終止軽快なテンポで進行していきます。


"Soar"という単語

ここからは私の感想やイメージの話になります。
曲の背景などを調べていない状態で初めて聞いた際、直感的に「アメリカの広大な自然」を感じたんですよね。具体的には、グランドキャニオン国立公園の岩山の上空を鷲が飛んでいるイメージでした。結果としては少し違っていたものの、豊かな自然という点では一致していました。(無理やりでしょうか…)
そのようなイメージを想起させる要因としては、ビートラインとメロディの対比にあるのかなと。イントロ部分でベースラインが小気味よく機関車のように刻む一方で、メロディはどんどん上昇し、音符の密度を下げていくような部分がとても印象的です。特に32小節目からのメロディに遷移する瞬間、視界が一気に広がり、高高度でしか感じられない心地よい風を感じられます。

当初のイメージとしては、鷲が大自然のはるか上空を滑空しているイメージを持っていました。しかし、この曲のタイトルを考えるとそれだけではないことが分かります。どうしても日本だと「鷲の舞うところ」と称されるのですが、本来のタイトルは「Where Eagles Soar」です。この"Soar”という単語、あまりなじみが無いですよね。
"Soar”の意味としては以下の通りです。

高く上がる、舞い上がる、エンジンを止めて同高度を飛ぶ、滑空する、高まる、高揚する、そびえる、暴騰する

https://ejje.weblio.jp/content/soar

↑↑↑過去執筆分ここまで↑↑↑

あらためて見返すと、真面目に頑張ってたなと、懐かしい気持ちになりました。ここしばらくは指揮したり編曲したりしていないので、久しぶりにこういった作業もしたいなと思った次第です。
(きっかけがないとしないんですけどね。。。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?