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どうすればバズるのか?「TikTokでバズる」を科学する

みなさん、こんにちは。

バズるを至上命題としている会社「ごっこ倶楽部」で広報/PRをしている海江田です。

「ごっこ倶楽部」のバズるを担い、科学している同僚に、
バズるショートドラマをつくる方法を聞いてきました。

話し手:志村優
『ごっこ倶楽部』の統括プロデューサー
昨年3月開設アカウント「毎日はにかむ僕たちは。」
累計4億回再生突破、平均再生回数300万超の立役者
AI事業も行っている
ごっこ倶楽部No.1の頭脳との噂
聞き手:海江田
優さんに「キミの仕事AIでよくない?」
と言われないかドキドキしている
バズるが至上命題の会社でnoteが全然バズらない、、




バズっているものから着想を得る

志村:
今はプロデューサーとして動いていますが元々は芸能とかに造詣が深かったわけではないんです。

前職がエンジニアで、その前は美容師。
ごっこ倶楽部にジョインした時は、脚本を執筆したこともなければ動画の編集経験もなく、お芝居もしたことがない。

そんな自分が書いた脚本のコンテンツがバズった場合、狙ってバズっていると言えるんじゃないかなと。

海江田:それで1本目に書いたのがこれと。。まずはみなさん見てもらえれば。面白いです!

志村:
脚本を書くにあたってはプロダクトアウト型とマーケットイン型があると思ってます。

自分がつくったものだからバズると思って作る=プロダクトアウト型。
こういうものがバズっているんだからこう書けばいい=マーケットイン型。

狙ってバズるためにはマーケットイン型でコンテンツを作れるかどうかです。

僕がこの脚本を書いた時も完全にマーケットイン型でした。

物語は冒頭、ゆで卵を割るシーンから始まります。

今はまったくですが、当時のTikTokでは生卵の殻をピンセットを使って、薄皮が破れないように剥いていくライブ配信が数万人の同時視聴者を集めるくらい流行っていました。

あの瞬間のTikTokは卵を見ると、1回手が止まる、止まるはずという発想からまずは題材は卵にしました。

つまり、TikTokでバズっていたものから着想を得ています。


コメントを狙うストーリー


志村:
次に男女の会話劇でコメントがどれだけ生まれるかを意識しました。

いわゆる男尊女卑とか、男が理屈っぽくて、女の人がたしなめるという、
男はこう、女はこうの偏見を強く押し出す。

すると、コメントの中で「こういう男は嫌だ」とどっちかにヘイトが集まる物語が作れる。

TikTokのコメント欄を見ながら「どっちかにヘイトが集まると、動画のコメント欄が湧くと思っていたので、そういうカップルを置くことでコメントを創出することを狙いました。
(注:コメント欄はTikTokのアルゴリズムでとても重要

志村:
登場人物が話している内容もコメントを生みます。みんながコメントで大喜利したくなる内容をセリフにしました。

ゆで卵にマヨネーズをかけるのって「卵に卵かけてない?」
というセリフがあることで、
コンタクトに眼鏡をかける、
パンでグラタンコロッケを挟んだものを食べるなど、
ネットにいくつもある同じようなことをコメント欄に書きたくなるはずと思って入れました。

動画の中で具体例をきっかけとして出すことで、大喜利が生まれる流れをつくっています。


さらにコメントを生むため

志村:
(卵に卵のような)あるあるを入れながらショートドラマにしないといけません。

そのため、別れたカップルが最後に取る朝食という設定で撮っています。

動画のフロントに立つあるあるの部分。
あるあるからかけ離れたエモい部分。
これをどちらもショートドラマに落としこんでいます。

ラストカットだと
「本当はこのカップルは別れたかもしれないけど、別れたとは明言していない」演出になっていて、そこにも「別れたってこと? どうなの?」のコメントも生むようにしています。

コメントを生むポイントをいくつもストーリーの中においています。


バズり続けるためにはコメントを読むのが重要!

志村:

TikTokでは「いいね数」「保存数」「シェア数」などわかりやすい数値はあるんですが、「いいね」数が再生率に対するパーセンテージが高くてもバズらないケースはあるんです。

コンテンツを狙ってバズらせるために欠かせないのはもちろん分析なんですが、数値分析だけでは「なんで『いいね』がついたのかわからない」。

「いいね」が登場人物へなのか、音楽なのか、ストーリーなのか、テンポ感なのかわからない。

それらがすべて凝縮されているのがコメント欄です。コメントを見るとどの部分にみんながリアクションしてくれたかがわかります。

コンテンツという定量で分析しづらい対象物を分析するには、ほかの数値よりもコメントが最も重要です。

ごっこ倶楽部の脚本家や監督陣には、
「自分が書こうとしているコンテンツは世の中にいくらでもある。そのコメント欄を見れば書く前に結果がわかる」と伝えています。

今「恋愛×学生×部活」の脚本を書きたいと思ったら、探しに行けば絶対にある。
そのコメント欄を見に行って「こんな顧問の先生いた」とコメントがあれば、顧問の先生のキャラを立たせればいいんだとわかったり。

その辺のコメントを、自分以外のコンテンツから勉強するのはかなり大事だと思います。

あとはショートドラマじゃないものをショートドラマに落とし込む。
これをやらないとマーケットイン型のコンテンツは作りづらいです。

流行っているドラマの真似をするってのはわかりやすい真似ですが、
少し前だと犬を座布団の上に乗せて、その犬のブラッシングをする、肉球を拭くというASMRが流行ったんです。ほかにはビー玉がつまったガラス瓶を階段から落とすとか。

ああいうなぜだかわからないけどTikTokで信じられないくらい再生回数を稼いでいるコンテンツがあって、
そのバズっている要因を言語化して、ショートドラマに入れる。

言語化というと難しく感じるかもしれませんが、ドラマの始まりを、ビー玉が階段から転がり落ちて「危ない!」にしても別にいいわけで。

ドラマではないものをドラマの中に入れる、
ドラマナイズしていくということはごっこ倶楽部しかまだしていない作り方です。


今回のインタビューはここまでです。

いかがだったでしょうか。
バズるための考え方や方法が少しでもみなさんに伝わっていると嬉しいです。

また次の記事でお会いしましょう!

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