本当の会計とは?
現在の時価会計批判の中で、動態論的な利益計算を重視している、という話が取り上げられますが、それ以前は静態論でした。動態論はシュマーレンバッハが唱えた説で、これが使われている、と私は理解しています(浅学ながら、これが正しい理解かどうかを、何で調べればいいのか皆目見当もつかないので、詳しい方がいらっしゃったら、参考文献など是非教えてください)。
動態論がシュマーレンバッハの説が会計に取り込まれたものだとすると、シュマーレンバッハの個人的な考えが会計学全体に取り入れられている、として捉えられます。
だとしたら、会計の原始を考えるならば、シュマーレンバッハの個人的な考え以前、静態論的会計がより会計の本質に近いように思えます。
『保守主義のジレンマ』では、棚卸資産は時価評価が原則だったが、例外としての取得原価評価が広まった、という話が書かれています。ルカ・パチョーリもたしか時価評価を唱えていたと思います(ただし、これはパチョーリが間違っている、という否定的な意見が一般的なのだそうです)。だとすると、現代会計のような時価評価が会計の原始的方法だったのでしょうか?
そんなことを考えていると、会計とは何か、が全くもって分からなくなります。
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