選挙とか

来週14日は第47回の衆院選。

いざ選挙となるとあちこちから投票へ行こう、なぜ行かない、行けバカ、などと声が上がる。全く愚かしい。右だ左だというのは阿呆らしいので何といったらいいかアレなんだけれど、反体制的な立ち位置(それに如何程の覚悟があるのか知らないが)に拠って反原発や反TPPを叫んでいる方面からそういう声は大きく聞こえるような気がする。多分無党派(の無投票)層は自分たちの味方で投票率さえ上がればいい勝負ができるんだなどと考えているのだろう。浅ましいことだ。

前回の選挙の時にも書いたような気がするけれど、要は人口が増えたのさ。10人しかいない集団が選挙でリーダーを決めようとするなら全員投票が望ましいのかもしれないけれども日本の成人人口だけで1億人を超えているんだからまあ半分も投票すれば御の字なのではないかと思っている。

その国・地域や集団の特性や教育によって投票率が大きく変わるのは当然だ。日本あたりではいざ選挙って時にはこんなサイト(ポリタス http://politas.jp )があり、各新聞社・ニュースサイトが報じ、twitterなどで話題になるそれだけで十分だろう。投票する意思があってうっかりしていた人はこれで思い出す。

半分も投票すれば御の字と書いたけれども実際の投票率もその辺に近づいているらしい。まあ大雑把に半分として選挙に行かない人々のうち10%くらいは主義主張を持った上で意識的に行かない人たち、この人たちの多くはテコでも動かない。残りの40%には選挙をするというDNA情報がすでに無いのではないか。それは悪いことでも劣っているということでもなく、ある種の進化型というか、えーと例えば大昔人間が空を飛んでいたとする。空を飛ばなくなってからしばらくすると飛び方のノウハウやその時の意識はすっかり消え失せ、鳥はいいなあと自分の機能とは関係のないものとして見上げるだけになる。両腕をバタつかせてビルのてっぺんから飛び立とうとする者がいればバカだと言われておしまい。

だから選挙(というか政治的な)機能を持たない人に急に選挙に行けと言っても言葉は全く届かない。何のことかさえチンプンカンプンで分からない。それでも投票率を上げたいという人たちはもっと地道な努力が必要なんじゃないかな。いざ選挙という時だけではなくて平時からこつこつと選挙の意味や効果を伝えるとともに、これが一番大切だと思うんだけれど、あなたには選挙するという機能があるのだと思い出させること。これが成功すれば10%くらいは上がるのでは。まあ私は絶対やらないけれど。

ついでに言うと、半分くらいの人は大騒ぎしなくても周知さえされれば選挙に行くのだから、旧態然とした騒音でしかない名前連呼型選挙運動とか無遠慮な立会演説はすでに無用の長物になっているのではないか。個人的には選挙区ごとに中立的できめ細かなフリーペーパーを複数回配布して欲しい。それがネットでも確認できるといい。候補者が順番に一定のルールで無料で使える会場を用意し、話したいことを聞きたい人が聞きに行く。公開討論的なモノもやる。それらもネットやテレビがフォロー。
これで十分。投票率というモノサシで言うなら、こういった形になれば確実にそれも伸びると思う。

私はといえば今回も投票に行く。今回は今まででも最高にくだらない選挙だと思いながらも。自分の選挙区に人材もいねーし。それでも、単に足がそっちに向いてしまう旧人類だからね。

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