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取り組んでいる社会貢献活動の紹介~親のがんを知らされた子どもと保護者のための安全基地 コアラカフェⓇ

こんばんは。
突然ですが、今日は取り組んでいる社会貢献活動の紹介から始めたいと思います。

私は、現在、母性看護学の教員をしておりますが、現在の勤務先に着任した当時は、成人看護学の教員として仕事を始めました。2014年のことです。
2015年より、親御さんががんである子どもをサポートする活動を一緒にやらないかと、当時の上司(教授)から声をかけられ、二つ返事で引き受けました。

私は、婦人科病棟での勤務経験があり、がんを患った女性たちの看護をしておりました。
女性ですので、夫や子どものいる方も多く、私は看護しながら家族への思いをよく聴かせていただいておりました。

夫と子どもが女性(母親)のもとにお見舞いに来て、父と子どもが一緒に帰って行く後ろ姿を母親と一緒に見送っていたのですが・・・その見送る後ろ姿が、今でも忘れられないのです。

当事者である患者さんたちをケアするのは当然のことですが、家族を支援する必要があるのでは・・・、そう考えたのは、20代前半の頃でした。
まだ、家族看護という言葉も無かった頃です。

特に、成長過程にある子どもたちが、母親と離れていることも気がかりでした。当時は、入院期間も長かったからです。
子どもたちにも、何らかの支援が必要なのでは、と当時からずっと気になっていたのです。

その気がかりが、支援に繋がるときがようやく訪れたのです。

準備期間を経て、2017年2月に第1回コアラカフェⓇプログラムを開催しました。

コアラカフェ®とは、親のがんを知らされた子ども(小学生)と保護者のためのプログラムで、子どもたちに安全で居心地の良い場所と日常から切り離された自由な自分でいられる時間を提供する活動を行っています。

こどもが、こどもらしく、ありのままでいられる場所を提供する活動です。

子どもたちは、自分のお父さんやお母さんががんであることを、誰にも話せずにいます。そして、これまで送っていた当たり前の毎日が変わってしまうことに対して困ったり悩んだりしていますが、それも誰にも話せず、一人で抱えて悲しい気持ちでいることがあるのです。

当たり前の日常の喪失体験です。
しかし、周囲の大人にも、子どもを気遣う余裕が持てなかったりすることがあります。

コアラカフェⓇは、専門の研修を受けたファシリテーターが子どもたちに関わります。私も勿論、研修を受けたファシリテーターです。

子どもたちの心理を理解した上で、子どもたちの気持ちに添った関わりを行います。無理強いもしません。好きなように過ごす様子をそっと見守ります。

お父さんやお母さんが、がんの治療で辛そうにしている姿をみて、私が色々やらなくちゃと、必要以上に頑張ってしまうこともあります。いわゆる「良い子」になってしまい、こどもらしさが出せないこともあるのです。

コアラカフェⓇは、お子さんのありのままの姿を受けとめます。ありのままの感情を出して良い場所だからです。
お子さんたちと一緒に過ごす時間は、私たちにとってもかけがえのない時間です。
そして、返り際に「次はいつ?また来るね~」と笑顔で手を振ってくれる姿に、私たちの方が励まされています。

今は、オンラインでの開催ですが、冒頭で紹介したブログのように、昨日で開催16回目を迎えました。オンラインではなく、対面で行っていた頃から数えると40回も開催しております。

対面のメリットもありますが、オンラインは、全国どこからでも参加できます。
もし、身近に対象となられる方がおられましたら、是非ともこのコアラカフェⓇをご紹介ください。

冒頭のブログ内には、私も映っております。昨日、ちょうどプログラムを開催し、先程ブログを公開したので、私のnoteでも紹介しようと思い立ちました。

コアラカフェⓇプログラム、参加希望の方からのご連絡をお待ちしております。




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