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夢の墓場に埋めるには早すぎる/兎の中の人

つい最近、かなりショックなことがあった。
実は東京にいる弟が年末に帰省しないという話になったのだ。
この新型ウイルス感染者が増えている状況、お盆が無理でも年末年始は思っていたが……致し方ないとは思う。

実際、私も心境的には残念という気持ちと少し安心した気持ちがある。
それと同時に安心した気持ちがある自分に嫌気がさした。
もし万が一、弟の帰宅途中で感染したらとか我が家で発生したらなど不安なことを考えてしまっていたのだ。

同時に来年も東京へ行くことは叶わないだろうという事実も突き付けられた。
東京にいる弟がそう判断したということは、テレビや新聞、ネットでしか情報が伝わってこない田舎の人間以上に危機を感じているということだろう。
職場からも、不要な外出はするなとより強い要請が出ている。
仕事を辞めてしまうべきか悩んだが、金銭的地盤がまだ固まっていない。

―――もう夢をあきらめるしかないのか

不安な気持ちの中、毎週土曜日に楽しみにしている『エブリスタ☆おすすめ作家』を聞いていた。
この時は七澤アトリさんがゲストの回。
ラーメンズ好き仲間でTwitterで少しリプライを交わしたりした程度ではあるが、前から執筆のためのお勉強会などを行っていたりしてかなり活動的な方だ。

執筆に関するオンライン講座で学んだことなど、文章を書く人間ならぜひ聞いてほしいようなことが多く私自身もすごく勉強になり、現在エブリスタで休載中になっている作品をまた書き、ちゃんと完結させようと思う。
いや、私の作品作りに関することはどうでもいい。

彼女の挑戦しようという気持ちと行動力に感銘を受けた。
声優になるためには東京の養成所に行かなくては先に進めないと思っていたし、やはり事務所に入らないとアニメなどテレビに関する仕事ははっきり言って取れないだろう。
地元のボイスレッスンで勉強をしていると言ってもそれが仕事に直接つながるわけでない。
年齢的にもそろそろキツく、受けられる所属オーディションも限られてしまいかなり厳しいものだ。

でも、やれることはあるはずだ。
視界を広く持てばもしかしたら一本だと思っていた道も切り開けるかもしれない。
漫画のネームの書き方が小説に生かせるのだからやり方をもっと模索しようと思う。

ちなみに今回のアトリさんのゲスト回は執筆についてだけでなく、クラウドファンディングについても語られているので興味のある方はぜひ聞いていただきたい​。

エブリスタで書かれている作品もいくつかある。
私は『大阪、駒音、ディスタンス』を今読んでいるが、キャラクターも魅力的で描写もアニメの映像がうかんでくるようだ。
大阪の梅田駅は私も数回訪れたことがあるが、この描写もうまい。
まるでその場所に来たかのように感じる。

アニメ化するなら是非ともヒロインの今日香のオーディションを受けたいと思っている。
……いや、その前に演技力をもっと磨かなくてはいけないだろうが。
気になった方はぜひとも配信と合わせてご覧いただき、アトリさんの持つ世界に浸ってほしいと思うのだ。


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