第49回「人は何度おいしいか」

先週末はバタバタバタフライだったので予想もできず、カクヨムも更新できずでした。今週は頑張ります。

月曜日、進捗だめです。

第49回です。

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一粒で二度おいしいといわれるとお得な感じがしていいですね。
的な感じで私はセルフカバー流行れ、と思っています。

ワンピースの劇場版、FILM REDに連なるプロジェクトの一つが、ウタの歌。豪華なアーティストの方々が楽曲提供をし、それをボーカルキャストのAdoさんが歌っていました。

そのうちの一つ、『私は最強』のセルフカバーがMrs.GREEN APPLEさんのシング『Soranji』のB面に収録されました。
いいですね。すごく。

ガリレオシリーズ最新作の『沈黙のパレード』、その主題歌『ヒトツボシ』。福山雅治さんは、これまでの『KISSして』『最愛』『恋の魔力』すべてをセルフカバーしています。
ということでこの『ヒトツボシ』も音源化してくれるだろうとは思いますし、『霊媒探偵・城塚翡翠』の主題歌『妖』のB面とか、可能性は高いかと。

というのも、一つの楽曲に対して、二通りの歌手が歌っているのは、個人的に好みであるという話です。

『ぼっち・ざ・ろっく!』の一つ目のED『Distortion!!』はKANA-BOONの谷口鮪さんが楽曲提供をしており、ぜひともセルフカバーが聞きたい。ウタの歌なら、『逆光』とかも聞きたいですね。
『おもかげ』のセルフカバーをしているからそのうちあり得るのではないかと思っています。

しかしこれ、双方を好意的に受け取れなければ成立しない理論ではあります。
みんな違ってみんないいマインドは、本当に好きなときは成立し得なかったりする。わりと、好意60%くらいの距離感にあるから、どちらのバージョンも肯定できるのかもしれない。
そう考えれば、一粒で二度おいしいと感じられるのは役得かもしれませんが、ある種悲しさもあるのかもしれません。
とか言い出すとどこからがファンなのか、とか推しとは、とかLIKEとLOVEの違いは、とか好きの定義の話になるのでやめやめ。

私はみんな違ってみんないいマインド。一粒で二度おいしい。

と、ふと考えてみました。
一粒で二度おいしいというのは、ある意味で二面性的なことです。

例えば、世代を超えて語り継がれる名曲の多くは、アーティストが積極的にカバーをしています。上述の一連の話は、あくまでもセルフカバーとカバーを明確に区別したうえでの話。
提供された側の表現した面と、提供した側の表現する面の二面性です。それはどちらもオリジナルであるといえます。

では多面体ならどうなのか。
一つの物事に対して、複数のオリジナルがある場合。
それすなわち人間。

面倒くさい性格なので、一つ物事考え始めると論理飛躍してこういうところに着地するのはよくないな、と思いつつ、ここはそういうのを発散する場なので悪しからず。

これまでも何度か言っていますが、人間に確固たるキャラクターなんてなくて、かつ自分自身が思っていることはすべて真実なわけなので、矛盾も当然するし、それに良しあしなどありません。

一粒で二度おいしい理論もまた、どちらの味もおいしいものである、という前提で成り立っています。
セルフカバーが双方のアーティストに対して一定以上好意的でないと、どちらも楽しむことは難しいように。

人間、特に自意識においても、自分の嫌いな人間の特徴や考え方を自分の中に見出す、ということはざらにあります。それは別にいい、というか仕方ないことです。
問題はそれが急に主語が肥大化し、自分自身を貶めるいいネタになっていること。

百味ビーンズだって、おいしい味以外のゲテモノも多くあります。しかしそれを含めてトータルで面白い商品。
人もまたそういうものじゃないかなと思うわけです。

嫌いな面と同じくらい、好きな面も、好きになれる部分もあるはず……、だし、あってもなくても別にどっちでもいい。極論、わからないまま、ならいいわけです。
ただ断ずるべきではない。嫌なところしかないのではなくて、単純に好きなところを探すことをあきらめて、なんなら目を背けているだけなのでは?

だから人と関わることは面白い。
おいしいもおいしくないも、何度も、いくらでも味わえる。
ビバコミュニケーション。

とはいえストレスの源もおおむね人との関わりなので、適宜関わりを断っていくのも大切。あと向き不向きがあります。
僕は食べ物の好き嫌いがないのでへらへらとこういうことが言えるだけかも。そう考えると、プロフィールに好きな食べ物とか嫌いな食べ物とか書くのは正攻法なのかもしれない。

…第49回 了

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エリザベス女王杯の予想は、デアリングタクトの復活に賭けます。
天皇賞のイクイノックスは当てました。アルゼンチン共和国杯は組み合わせで外しました。

デアリングタクトよ、夢を乗せて。

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