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創作関連(小説、詩、エッセイ、コラムなど)

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僕が創作した小説や詩、エッセイなどです。 稚拙なものではありますが、ぜひご覧いただけたら嬉しいです。
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2024年1月の記事一覧

【詩】新潟冬央

ねえ どうして冬になると機嫌が悪くなるの ねえ どうして最近は夏も機嫌が悪くなるの ねえ どうしていつも無口なの わたし もうついていけない あら 今日はきれいな夕空が広がってる ただ見つめているだけなのに 心が潤うわ やっぱり穏やかな あなたが好き 冬の日だと 一段と魅力的に見えるわ だから冬央さん もう機嫌悪くならないでね

【詩】優しさサプリメント

電車から降りるときに となりにいた 車イスに乗っている方 そっと手を差し伸べる ありがとう 歩を進めていると 電車内に落とした ワイヤレスイヤホン そっと手を差し伸べられる ありがとう 差し伸べる手とありがとうの一言 ちょうどいい距離感の優しさを ちょうどいいあたたかさで 共有していく 優しさという名のサプリメントを 共有しあいながら 人々の体温は平熱を 保っているのかもしれない

【詩】トンボ

僕には目がたくさんある 上下左右前後 すべてお見通し テレビやSNS すべてお見通し 人の噂だって すべてお見通し 目に入るもの すべてお見通しなんだ さて…… いつからだろう 僕にたくさんの目が ついているのは いつからだろう 本当の目はどれなのか わからなくなったのは いつからだろう 本当の僕がなんなのか わからなくなったのは そっとアイマスクをかけてみる 上も下も覆われてしまった僕の顔 なんにも見通せなくなったけど なぜだか息がしやすくなった

【詩】はぁ…

どんなに言葉を覚えても どんなに表現豊かでも どんなに想像力に満ちてても どんなに会っていても どんなに平静を装っても あなたの前では 語 彙 力 皆 無

【詩】真冬の冒険

一面に広がる雪景色 一面に赤に広がる僕の頬 ゆっくり眺めたい でもそんな余裕は いまはない いまは冒険の途中 ザクッ ザクッ 新たな道を 切り拓いていくように ザクッ ザクッ 閉ざされた 心の扉を開くように せっせと雪を運んでいく アパートの駐車場 僕は一人、スコップを動かす 一人の女性が スコップを持ってやってくる ヒロインの登場 ザクッ ザクッ 一人では太刀打ちできない ボスと戦っているように ザクッ ザクッ 開かれた心に あたたかな優しさをそそぐ

【詩】おもいでいっぱい

夢の世界へと 導いてくれるエスカレーター 鼻腔をくすぐる LUSHの香水の匂い 学生時代を 思い出すロビー タイガー! ファイヤー! サイバー! ファイバー! 朱鷺たちを呼び出す 呪文を唱えている 白 赤 青 黄 朱鷺たちとの通信手段である サイリウムが輝いている 超絶かわいい! 〇〇! 内に秘めた想いを存分に込めた コールが鳴り響く きらびやかに舞う姿を見て チック タック チック タック 止まっていた針が動き出す 3人1組に集まった瞬間 幾多の人

【詩】宴もたけなわではございますが

いらない いらない 何にもいらない 本当にいらない あなたの善意も悪意も無関心も いらない いらない 何にもいらない 本当にいらない 自分の善意も悪意も無関心も いらなくないのは 一人の場所 心のオアシス診療所 ここは砂漠だらけだ いくら飲んでも飲まれても しんどいつまらない帰りたい 酒は飲んでも飲まれるな 言葉は呑んでも吞まれるな

明日がよい日でありますように

新年早々、あってはならないことが起こってしまった。 大きな地震、津波。 実家に帰省中の夕方16時過ぎ。 書店にいて、会計の直前に本を差し出した瞬間に鳴った大きなアラーム音がまだ頭の中でこだまする。トラウマまではいかないけど、これから書店に行く度に思い出すかもしれない。同時に書店員の落ち着いた対応も忘れないと思う。その落ち着きに救われた部分がある。ありがとうございます。 僕の実家は震度4、新潟市は震度4~5強。 昨年のゴールデンウィーク中にも帰省中に地震が起こった。昨年は地

【詩】日本一の本屋さん

365日24時間営業中 どんな本でも取り扱います 新刊、古本なんでもあります 全国各地の老若男女 集まれ読書好きたちよ カフェや飲食店も併設してるよ 一人でゆっくり読むのもよし 雑談、読書会で交流もよし まれに作家も来店するよ 一度足を踏み入れたら最後 読書がさらに好きになる 積読がさらに増える 心が豊かになる 旧Twitter、現X 読書垢

【詩】ハンドベルと尺八

徐々に増えていく伊達巻とかまぼこ ナイトキャップを被った店員 徐々に減っていくチキンとケーキ あわただしいライブ会場 入場無料で年齢不問 これから披露されるのは邦楽のバラード 和洋折衷を感じさせる12月25日の夜のスーパー 今年があと1週間で終わることを実感させる場所

【詩】年始の魔性の食べ物

新年、一月一日 いちがつついたち 今年一年の目標を立てる日 決めている間、まるで「何者」になったかのようで 頭の中でスペシャル番組が次々に切り替わっていって けれど、ほとんどの人は「何者」にはなれなくて そんな中でも、昨年栄えある「何者」に選ばれた人たちが 今日のスペシャル番組に実際に出ていて 今年も僕は見つめる側で でも、その切なさに命の循環を感じるのです そして、おもちは相変わらずおいしいです ああそっか おもちの一種暴力的なおいしさ 「何者」で