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読書記録

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僕が読んだ本の感想や印象的なフレーズが書いてある記事です。
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#読書メモ

#40『三人屋』(著:原田ひ香)を読んだ感想

原田ひ香さんの『三人屋』 あらすじを見て気になり、手に取った1冊です。 料理によって心が温かくなる内容と思いきや、どこか複雑さを感じさせる人間関係についても描かれていました。 あらすじ感想どれもシンプルな料理なのに極上の美味さを感じさせるようだった 商店街の雰囲気を思わせてくれてくれる温かさがあった 朝は三女の焼きたてパン、昼は次女の讃岐うどん、夜は長女の炊き立てご飯。時間によって業態が違う「三人屋」。三姉妹が出す料理にお客様は魅了されるのは共通しているけど、その三姉

#39『しろがねの葉』(著:千早茜)を読んだ感想

千早茜さんの『しろがねの葉』 第168回直木賞受賞作です。 直木賞受賞作が発表された今年の1月以降、書店の店頭で見かける方も多いのではないでしょうか? 僕も直木賞をきっかけに読みました。 あらすじ感想運命に抗い続けるウメの生き様は銀のように輝いて見えた 何か1つの言葉では言いきれないような壮大さに満ちていた 戦国末期の石見銀山が舞台の少女ウメによる物語。 ウメは稀代の山師と呼ばれる喜兵衛に拾われて坑道で働き始めます。そこからのウメの生涯が描かれています。 喜兵衛と

#31『さよならドビュッシー』(著:中山七里)を読んだ感想

中山七里さんの『さよならドビュッシー』 中山さんのデビュー作でありながら、第8回『このミステリーがすごい!』大賞(このミス)の大賞受賞作でもあります。 あらすじ感想困難から逃げるのではなく立ち向かう勇気をもらった まるでピアノの演奏を実際に聴いているかのような感覚 あれ、ミステリ小説だよね?と思いながら最後まで読むと… 『さよならドビュッシー』は、ピアニストを目指している香月遥(こうづき・はるか)が主人公の音楽「ミステリ」 遥は、家事により全身大火傷を負い、愛する

#30『大延長』(著:堂場瞬一)を読んだ感想

堂場瞬一さんの『大延長』 僕がもともと野球が好きであることや、ちょうどWBCが開催されていることもあり、野球に関する小説が読みたいと思っていました。 その中で手に取った1冊が本作です。 解説はなんとWBC日本代表の栗山英樹監督! あらすじ感想道場さんが紡ぎ出す、野球の素晴らしさが伝わってくる言葉に痺れた 高校野球にある光と影の部分が写し出されている 『大延長』は、夏の甲子園決勝戦の引き分け再試合の様子が主に描かれています。 本作では、試合の様子を通じて、高校野球に

2022年に読んだ辻村深月さんの本10選

こんにちは☺️ 皆さんにとって2022年はどのような年だったでしょうか? 僕は読書を年間通じて継続でき、今や日常生活の中でなくてはならないものになりつつあります。 そして、何よりも大きかったのは辻村深月さんの本に出会えたこと。 まるで光を照らしてもらったかのように元気をいただき、行動の源泉となったような感じです。 今回は、僕が2022年に読んだ辻村深月さんの本を10冊ご紹介します。 (1~8冊目は、講談社の作品で通称「辻村ワールドすごろく」の中の1冊です) 長編、短