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読書記録

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僕が読んだ本の感想や印象的なフレーズが書いてある記事です。
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#ミステリー

#80『R.P.G.』(著:宮部みゆき)を読んだ感想【読書日記】

宮部みゆきさんの『R.P.G.』 2001年に刊行された宮部さんにとって初の文庫書き下ろし作品で、テレビドラマ化もされました。 「ナツイチ2023」の対象文庫にも入っており、本作は人気イラストレーターNoritake氏による「ナツイチ2023年限定カバー」となっています。 読んだきっかけ「ナツイチ2023」の対象文庫で気になった1冊です。宮部みゆきさんの作品は、本作が初めてでした。 このような方にオススメの本ですあっと驚く展開の小説を読みたい インターネットと人間関係

#78『アヒルと鴨のコインロッカー』(著:伊坂幸太郎)を読んだ感想【読書日記】

伊坂幸太郎さんの『アヒルと鴨のコインロッカー』 第25回吉川英治文学新人賞受賞作で、2004年の第1回本屋大賞ノミネート作品(3位)でもあります。 読んだきっかけ本作の前に読んだ『グラスホッパー』が面白くて、下半期は伊坂さんの作品を少しでも多く読みたいと思いました。その中で、伊坂さんのおすすめを検索したところ、本作が上位に挙がっていたことで気になり手に取りました。 このような方にオススメの本です伊坂幸太郎さんの作品をまだ読んだことがない ボブ・ディランが好き 幸せに

#77『グラスホッパー』(著:伊坂幸太郎)を読んだ感想【読書日記】

伊坂幸太郎さんの『グラスホッパー』 「殺し屋シリーズ」の第一弾で、第132回直木三十五賞候補作にも選ばれた作品です。 読んだきっかけ辻村深月さんの『Another side of 辻村深月』にある伊坂さんとの対談を読んだことで、伊坂さんの作品を読みたい気持ちが強くなりました。 その中で、評判が高そうに感じた「殺し屋シリーズ」から読んでみようと思いました。 このような方にオススメの本です伊坂幸太郎さんの作品をまだ読んだことがない あっと驚く展開の小説を読みたい 生きる

#62『十角館の殺人』(著:綾辻行人)を読んだ感想【読書日記】

綾辻行人さんの『十角館の殺人』 綾辻さんのデビュー作であり、日本のミステリー界に大きな影響を与えた作品です。 読んだきっかけ綾辻行人さんは今年読みたい作家さんの一人。それは、僕の好きな作家である辻村深月さんが、綾辻さんから大きな影響を受けていたことが理由の1つです。また、日本のミステリー界に大きな影響を与えた作品ということで、どのような作品か以前から気になっていました。 このような方にオススメの本です本格ミステリーの名作を読みたい ミステリー作品を読んだことがほとんどな

#56【ネタバレなし】『ソロモンの犬』(著:道尾秀介)を読んだ感想【読書日記】

道尾秀介さんの『ソロモンの犬』 読んだきっかけ何か強いきっかけがあったわけではなく、道尾秀介さんの作品を読みたいと思っていた中でたまたま目に入った作品が本作でした。しかし、展開が面白く、かつ考えさせられる作品でした。 このような方にオススメの本です青春ミステリーを読みたい 犬とミステリーの絡みが気になる 「人の弱さ」について考えさせられる作品を読みたい 犬や人の習性について知りたい あらすじ感想哀しみに包まれてからのラストの展開に興奮 人よりも、実は犬の方が利口

#54【ネタバレなし】『体育館の殺人』(著:青崎有吾)を読んだ感想【読書日記】

青崎有吾さんの『体育館の殺人』 青崎さんのデビュー作で、裏染天馬シリーズの第一弾。第22回鮎川哲也賞受賞作です。 ※鮎川哲也賞は、東京創元社が主催する公募の新人文学賞で、未発表の長編推理小説が対象となっている 『早朝始発の殺風景』が面白かったことで、青崎さんの他の作品も読みたいと思っていました。そして今回は、青崎さんの代表作である本作を読みました。 このような方にオススメの本です青春×ミステリーの組み合わせが気になる 本格ミステリーを読みたい 裏染天馬シリーズが気に

#52【ネタバレなし】『イニシエーション・ラブ』(著:乾くるみ)を読んだ感想【読書日記】

乾くるみさんの『イニシエーション・ラブ』 ミリオンセラーになっている名作で、映画化もされました。 「ほんタメ」で紹介されているのを見て前から気になっていた作品で、今回満を持して?読みました。 ※ネタバレはしないように感想を書きました このような方にオススメの本です恋愛小説が好き 思わず声が出る伏線回収が凄い作品を読みたい 以前読んだことがあって久しぶりに再読したい あらすじ感想甘くほろ苦いラブストーリー ……と思ったら、読了後に見え方がガラッと変わる? 人生に

#51『レモンと殺人鬼』(著:くわがきあゆ)を読んだ感想【『このミス』大賞シリーズ】

くわがきあゆさんの『レモンと殺人鬼』 第21回 『このミステリーがすごい!(このミス)』大賞・文庫グランプリ受賞作です。 ミステリー系を読むのは久しぶりです。書店に行った時に、最近Twitterでよく見かける本作が並んでいるのを見て手に取りました。表紙のデザインも何か引きつけるものがあります。 ※ネタバレはしないように感想を書きました このような方にオススメの本です最近刊行されたミステリー作品が読みたい 『このミス』大賞シリーズが読みたい どんでん返し系の作品が好き

#31『さよならドビュッシー』(著:中山七里)を読んだ感想

中山七里さんの『さよならドビュッシー』 中山さんのデビュー作でありながら、第8回『このミステリーがすごい!』大賞(このミス)の大賞受賞作でもあります。 あらすじ感想困難から逃げるのではなく立ち向かう勇気をもらった まるでピアノの演奏を実際に聴いているかのような感覚 あれ、ミステリ小説だよね?と思いながら最後まで読むと… 『さよならドビュッシー』は、ピアニストを目指している香月遥(こうづき・はるか)が主人公の音楽「ミステリ」 遥は、家事により全身大火傷を負い、愛する

#29『#真相をお話しします』(著:結城真一郎)を読んだ感想【ネタバレなし】

結城真一郎さんの『#真相をお話しします』 2023年(第20回)本屋大賞ノミネート作品です。また、短編集の1作「#拡散希望」は第74回日本推理作家協会賞を受賞しています。 僕は4か月前にAudibleで聴き、今回紙の本で再読しました。 あらすじ感想・いたる所にある伏線や終盤の展開はどの短編も見どころがある ・それぞれのテーマについて教訓のようなものを伝えている? ・思っている以上に、小学六年生は大人だ パパ活、マッチングアプリ、リモート飲み会、YouTuberといった

#27『爆弾』(著:呉勝浩)を読んだ感想

呉勝浩さんの『爆弾』 2023年(第20回)本屋大賞ノミネート作品です。 また、『このミステリーがすごい! 2023年版』(宝島社)国内編と、『ミステリが読みたい! 2023年版』(ハヤカワミステリマガジン2023年1月号)国内篇で1位を獲得しており、第167回直木賞候補作にもなっています。 あらすじ感想緊張感漂う頭脳戦にハラハラ 衝撃よりはジワジワくる感じ 誰しもが「欲望」という無敵のカードを持っている? 『爆弾』は、立場や境遇が違う警察官たちによって物語が進む群

#22 『早朝始発の殺風景』(著:青崎有吾)を読んだ感想

青崎有吾さんの『早朝始発の殺風景』 「青春は、気まずさでできた密室だ」のフレーズが響いたのがきっかけで手に取った1冊です。 あらすじ感想青春時代の気まずさ、爽やかさ、甘酸っぱさ、暖かさがぎっしり詰まっている1冊 どの短編もラストが印象的で読了後の余韻も良い 『早朝始発の殺風景』は「密室」がテーマの青春短編小説。 どの短編も、何気ない日常のどこか気まずさを感じる場面が描かれています。 そこから登場人物の謎が明かされていくミステリに変わる展開にワクワクしました。 (ミ

#10 和菓子が食べたくなるほのぼのミステリー『和菓子のアン』(著:坂木司)を読んだ感想

坂木司さんの『和菓子のアン』 僕がよく見ているYouTubeチャンネルの「ほんタメ」で紹介されていたのがきっかけでした。 和菓子に関する物語って読んだことがなかったので気になったんですよね。 あらすじ感想和菓子の落ち着いた味のような感じでほのぼのするお話 和菓子の魅力に気付き、思わず食べたくなる1冊 『和菓子のアン』は、東京百貨店の地下(デパ地下)にある和菓子店「みつ屋」が舞台。 食べるのが大好きな主人公、梅本杏子(アンちゃん)が「みつ屋」で働く姿が描かれています。