無題
薄っぺらい笑い顔が貼り付いていて中々離れなくなってくると、もう嘆く事も泣く事も許されなくなってくる。
そうなってくると、所謂〝本当の自分〟というものが解らなくなり始める。
探しても、探しても、見当たらない。
『此処は何処?私は誰だ?其処で何をしている?』
どれだけ考えてみても何も思いつかない。
そうなると、私は外見だけの中身のない人間になるのだ。
それが嫌になってくると、次はもう一人の自分を作り始める。
良い事も悪い事も全部、そのもう一人の自分がやった事にする。
自分を自分で監視し始める。
そうなってくると、いよいよ、自分という存在は何処かへいなくなってしまう。
それが今の私だ。
本当の私ってどこなんでしょうかね。もう、何も、わからない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?