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こんなにおもしろいUXリサーチ

🗓こちらはUX Research Advent Calendar 2021の7日目の記事です🎉

こんにちは!IT系の事業会社でUXリサーチをしているMOです。

UXリサーチがメインの業務になって5年、、、私が手探りながらもUXリサーチを続けてきた理由の一つに「単純におもしろいから☺️」というのがあります。
ということで、今回は私が業務を通して感じているUXリサーチのおもしろいところを紹介したいと思います〜〜👏

1.「検証をベースにした探索のリサーチ」で、アイデアのさらに先に進めるのがおもしろい

私はもともと現場で開発していたこともあり(UXリサーチをする前は、webのフロントエンドをやってました)、手を動かすのが好きで、課題とアイデアが同時に出てきちゃったり、先にアイデアが出てきちゃったりする傾向があったんですね。そうやってパッと出てきたアイデアって大したものじゃないとわかっていても早く試したくなってしまうんですよね。

だけど、ただ検証するだけではつまらない!と。
そこで、「こうするといいと思うんですよね」程度のやることが固まりきってないアイデアベースに、相手の課題や状況などを探索していって、「このアイデアじゃ全然ダメじゃん!」となりつつも、思いつかなかったさらに先の良いサービスを目指せるUXリサーチがめっちゃ気持ちいいなと思ってます。
繰り返すことで、アイデアまで行かなくても仮説の段階でUXリサーチすることもできようになってきました。

私にとってUXリサーチは「作るための素材集め」だと思っていて、素材を集めたあとは『良い思考』が必要だと思っています。(検証のUXリサーチは、「ユーザーに判断してもらう」と思われることも少なくないんだけど)
なので、「A案で行けるかどうか」「思っていることが正しいか知りたい」「興味があるから知りたい」のような『確かめるだけ・知るだけのUXリサーチ』より、「A案をミラクルA案にするため」「このデータが揃ったら、この判断ができる」のような『調査をしたからこそ見えた先に進めるUXリサーチ』が好きなんですよね〜〜。

2.リサーチ要件を整理することで、思考と向き合うのがおもしろい

どんな調査をするときも、リサーチ要件を整理する必要があるわけですが、その工程が地味ながらも好きなんです。

アイデアを検証するUXリサーチを例にすると
・どんな課題を解決しようとしているのか
・様々な解決方法がある中で、なぜそのアイデアが良いと思ったのか
・課題やアイデアは何を前提にしているか

など、今までに考えてきたことを整理することから始めています。

考えていたことを文章や言葉にすることは、思いの外、苦労します。あれだけステキだと思っていたことが、一気に色あせてしまうことも多々あります。「こうだと思っていたけど、そうじゃないな」と自分が捉えていたコアを改めて言葉を選び文章にしていく作業は、苦しくもありますが楽しくもあります。

整理し始めた時は霧に囲まれたようなもやもやした状態になるんですけど、はっと気づくと見晴らしが良くなっているのが、めちゃめちゃ面白いな〜〜と思ってます。

3.調査結果の活用から逆算して、リサーチ設計するのがおもしろい

最初にも書いたように、私はもともと現場で開発していた人間で、作ること自体に興味があります。それは今でも変わりなく、UXリサーチした結果を作ることに繋げていきたいと思っています。そのためには、調査結果をどう活用するか?を調査前にあらかじめ明確にしておくことがポイントで、UXリサーチの成果に大きく関わってくると感じています。

そうして、『調査結果をこう活用しよう』からどうすればいいか考えていくと、『UXリサーチした結果を活用しやすくするためには、どんなレポートにまとめれば良いか』→『そのレポートにするためには、どんな分析をすれば良いか』→『その分析をするためには、どんなデータをとれば良いか』→『そのデータをとるためのベストな実査方法は何か』『インタビューするとしたらどんな質問をすればいいか』と、リサーチ設計から仕込まなければいけないことばかりで、設計ってめちゃめちゃ重要だなと毎回毎回実感します。

調査結果の活用しやすさを考えつつリサーチ設計をしていく時って、考慮しなきゃいけないことばかりで大変ではありますが『アイデアを活性化するためのスイッチが最後に仕込まれているピタゴラスイッチ』をつくっているようで、めちゃめちゃわくわくします。

4.目的なくリサーチデータを見て、利用者の追体験をするのがおもしろい

調査したあとって、主に『調査で知りたいこと』を見つけるためにリサーチデータを見ると思うんですが、目的なくリサーチデータを見るのも好きです。

特にインタビューデータで相手の状況を追体験して行くのがおもしろいなと思っていて、自分の思い出を振り返るようにインタビューデータを見ているとふと何かが観えるときがあります。その見えてきたものが突破口になっていろんなことが観えてきたり、繋がってきたり、アイデアにつながったりしていく時って、しっくりと身に染みるような感覚があります。

あと、録画しておいたユーザビリティテストの操作動画を流しながら利用者さんと全く同じ操作をすることもあります。タイミングも内容もすべてなぞっていくと、利用者さんが何気なく呟いた言葉にはこういう背景や意味があったんだ、と、ハッとすることもよくあります。

定性調査の分析では、ドメインの目線と利用者への共感を行き来することで、お互いにすれ違っているところや解釈が異なるところに気づけるんじゃないかなーと思っていて、利用者への共感をするためにこのようなことをすることは結構有効なんじゃないかなーと個人的に感じています。

最後に

業務で実践していく中で感じたUXリサーチのおもしろいところを4つほどピックアップしてみました🎉私が感じている面白さなので、UXリサーチに全く別の面白さを感じている人もいると思います。それも気になりますね!

UXリサーチの実践例や手法のコツなど業務に関わることは、他にまとめる機会があるかもなーと思ったので、日頃あまり書かないことを書いてみました。思いの外、楽しかったです😄

ぜひ皆さんの『UXリサーチのこんなところがおもしろい!』も教えてください〜!

Image by Lum3n from NegativeSpace , search by O-DAN

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