売りたい楽器 その1

先日Alusonicのベースについて色々とお話しさせて頂きました。使ってみたい気持ちは日に日に増して、オーダーを検討しています。そこで、資金繰りを助けるために4本のベースを売りに出しています。Alusonicを扱う、横浜のGeek In Boxさんに、Crewsを持ち込み、販売を委託しております。それらを今日から少しずつ紹介していきたいと思います。

まずGIBさんの委託販売のルールが変わったようで、そのことから。創業時は販売希望価格の税抜き額を基準に10%プラス10000円を手数料としてお支払いする仕組みでした。10万円以上でしたら20%を切っていくので、お得です。新しい方式では税込の販売希望価格の10%と10000円が手数料になりました。しかし、その場合、店頭在庫して頂くのは当然として、メディア露出がお店のホームページに限定されます。十分な情報量を割いて頂けますが、訪問者は以前よりも圧倒的に少ないかもしれません。

もうひとつ、15%と10000円、というプランが設定され、こちらですとDigimart、Yahooオークション、Reverbにも掲載されます。流石に成約日数は数倍早いと思われます。

GIBさんは、1週間以内に理由の如何を問わず返品を認めるとされており、アメリカナイズされているなぁと思いましたが、その後も3ヵ月保証を設けられております。そのための保険として、委託主へのリターンが、その期間留保され、販売より3ヵ月経過時点での締め日の翌月末払い、という中々厳しい条件になっています。

それでも今回、Alusonic準備金ということもあって、GIBさんへ委託販売をお願いすることにしました。メディア露出の少ない、10%+10000円コースです。というわけで、私なりに販売支援をいたしたく、この場でも取り上げさせて頂くこととしました。

今日ご紹介するのはCrews Maniac SoundのSleeping Beauty #001のジャズベースクローンです。この名のシリーズは、20年以上前に成形し、塗装まで終えて在庫していたボディ、ネック材を掘り起こして組み上げた楽器になります。全てがワンオフであり、現代の市場で通用する仕様に落とし込まれています。

#001は一言でいえば1962年を意識した、サンバーストのアルダー、ローズ指板というオーソドックスなもの。特徴はK&TのJ-62Eを載せていることでしょう。超高額で知られるK&Tの手巻きPUは、JIGという60年をターゲットにしたモデルを何度か試しました。載せた楽器の延べ数では4本になりますが、私自身はどうもピンときませんでした。簡単に言えば、ウォーム過ぎ、ヘビーすぎる印象です。

対して、この62年仕様は末尾のEがエナメルを示しているか定かではないものの、非常に好きな音がしました。PUに惚れて買った楽器と言って過言ではありません。

小金井のHoochies Side Park店に新品で在庫してあった時から、何度も試奏させていただき気に入っておりました。実は別のスリーピングビューティを優先したため、これは後回し。買える時期まで待っていたら販売されてしまいました。その後一度中古で出たのを見ています。その時も用意が間に合わずに売れてしまいました。三度目の正直で市場に現れた時は、これぞ縁と思い即決、私がサードオウナーです。

使用して、やはりとても良かったです。ただ、先に申しましたとおり、欲しかったのに売れてしまった。その時に、Crewsのビンテージシリーズを購入してしまっていたのです。JIGが載ったモデルです。危惧していたとおり、PUが気に入らなかった。そちらは元も高かったですが、PUをあれこれ試して散財は嵩みました。というわけで、もう一度62Eの実力を知るべく、購入に踏み切ったと言うわけです。

こちらの楽器は、ピックガードを、より好みの見た目にするため、交換しています。ストリングリテイナーはゴトー製の、背の高いものに換えて、ナットからペグの間で起こる弦の折曲げを緩和させています(私の所有するフェンダー型の楽器は全て、そのような措置を行っています)。同様にヘッド落ちを回避するためヒップショットのウルトラライトペグに交換しています。ゴトーのレゾライトは音質が軽くなってしまう印象ですが、ヒップショットにはそれがありません。これらの作業は全て自分で行いました。ヘッド裏のネジ穴は埋めてありますが、刃物で若干傷を増やしてしまいました。また中古での購入時より、ボディには幾多の傷が付いていました。

ピックアップ、サーキットの類は、結局弄っておらず、理想とも思える62EのPUは、この楽器の肝であって取外して別の機種に載せることはしませんでした。ある種のリスペクトと思ってください。本当にいい楽器です。

すでにお金をかけて育てていたビンテージシリーズと被りますので、今回また市場へ放流いたしました。住処の定着しないこの子に安住の地を与えてあげてください。なお、Sleek EliteさんにてPLEKよる診断と摺り合わせを1年以内に完了しており、弦もその時に換えて即戦力です。是非お試しください。

GIBの販売価格は税込178000円。私の方へは150200円が戻ります。私本人との直接のお取引をお望みであれば、送料別16万円でも承ります。GIBさんは、委託販売の取り下げの際、10000円は手数料としてお支払いしなければならないルールです。ということは、逆に言えばキャンセルするのに遠慮がいらないということです。ちなみに純正ハードケースとドキュメントが付属します。


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