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次に買うタイヤ、決着編

風が荒ぶり、春の気配が濃厚になってきました。昼暖かいと思えば夕刻から思いのほか冷え、いよいよ冬だなと錯覚してしまう季節が一番好きです。2月生まれの私が、新しい一年を感じながら見上げる空に新月が浮かんでいたりすると、颯爽気分が入れ替わり、少しはやる気が出てきます。昨年の今頃は、この家に寝泊まりして1週間といったところで未来への展望は真っ新でした。引っ越しの荷物は、半分はまだ箱のまま積み上がっています。いつ開梱されるのでしょうか、当面は相変わらず放っておかれるでしょうか。

好きこそものの〜と言われますが、時間が有り余る中で夢中になったものの一つがマイカーの入れ替えでした。この引っ越しにも役立った、まぁまぁ荷室の広い5ドアハッチバックから、駐車場の区画の窮屈に耐えかねて、より小型の3ドアハッチバックに替えました。これは名目です。家が変わるだけでは気分が一新しきれなかった。生活時間のほとんど全てを更新したかった、というのが本音です。仕事は依然変わらずでしたが、3ヵ月間の完全失職を経験しましたので、それは良かったことです。再開が新鮮でしたから。

猛暑の候こうして23000km、2年半使用された中古車を迎えました。月間750km程度の走行ですから、それまでの私の使い方からすれば55%くらいの走行距離でしかありませんが、結構タイヤは減っているし、外装の傷は多い方と思います。買うかどうか決める際には気付きませんでしたが、自分で乗るようになって、そこここにタッチアップの跡を見つけます。マニュアルミッション車ですから、割に振り回されていたかもしれないですね、タイヤのサイドウォールに大きな抉れ痕が見られました。これは指摘すると新品タイヤに付け替えて納車してくれましたので有難かったですが、そうしたオウナーらしくオプションの17インチタイヤが選ばれていました。

前車は205/50R17のピレリを標準で履いていました。ピレリタイヤのユーザーになったのはこれが初めてですが、自動車トータルなパッケージングとしてあまり好ましく思えず、インチダウンした純正アルミに205/55R16の冬タイヤを付け、腰の弱いスタッドレス特有のグニャグニャは当然嫌でしたが、乗り心地は17インチよりも余程マシに感じました。一度車検時の代車で225/40R18を付けた同型車を運転した時、それは私のより、好ましい方向かどうかは別にして納得感がありました。また以前お話しした数時間にわたる試乗に供されたグレードだと225/45R17を履いていて違和感を感じなかったので、接地面積、扁平率、もちろんトレッドパターンやコンパウンドも関係しますが、何がバランスするかは一概にこうと決められず、やってみなければわかりません。

同じ話ですが、その前に乗っていたドイツ車は215/55R17を履いていて、やはりスタッドレスを215/60R16に替えて満足し、同サイズを採用するグレードの代車でサマータイヤを経験した際にも、自分のより良いと感じました。

今回の買い物は中古でしたので選びようがありませんが、新車購入の場合にホイール(タイヤ)サイズがグレードで異なる場合、そこは車選びの基準になるような気がします。ついスペックの優劣で決めてしまいがちですが。と言っても、私にとって重要な装備はシートヒーターなので、それを着けるとなるとレザー内装を選ぶことになり、自ずと上級グレードでワイドなインチアップタイヤが付いてくるハメになります。タイヤは交換できるので、結局そっちにしわ寄せが行きます。

ごく単純に言ってですが、もちろんこんなのは何の指針にもなりませんが、経験上は17インチタイヤとの相性が悪いと、以上のデータが示しています。タイヤ/ホイールの値段や交換に関わる工賃など、16インチ以下、17インチ以上で区分されるケースが多く見られ、前者はリーズナブル、後者からは贅沢品の印象です。距離を走る人間からすれば、見た目よりも乗っている時間の心地よさを優先したいですし、保ちにも考えは及びます。今は納車時の新品タイヤを2本含む17インチホイールを保管し、山が減りゴムの硬くなったスタッドレスとしては役立たずの16インチホイールが付いている状態です。私は、せっかくですが、積極的に16インチホイールをこのまま使っていこうと決めました。

冒頭、陽気の話題から始めたのは、使い古されたスタッドレスを通年履きます(新しいタイヤなど買いません)という気持ちが微塵もない現れです。ウェット路面には弱いだろうから梅雨や盛夏には向かないどころか危険性もあります。毎日を充実させるためにも、新品夏タイヤを履かせることに決めました。冬場には17インチの方をスタッドレスにする含みもあって、あまり投資したくありません。というわけで価格ドットコムで相場を調べ、持ち込みタイヤの履き替えをやってくれる店へ直送することを考えます。

実は、この中古スタッドレス(純正ホイール付き)はヤフーオークションにて業者から買いました。一旦家で受領した後、作業してくれる場所を探した経緯となりますが、その店は良かったので、今回も利用するつもりでした。

タイヤ選びはメーカー承認タイヤにする方向で検討していましたが、「オールシーズン」という聞き慣れぬジャンルがあることを知り、該当サイズではミシュランに比較的安くありました。他のグッドイヤーなどは倍くらい高額でした。この『クロスクライメート+』という製品に絞って色々と調べていくと、私の需要にぴったりはまります。年に1、2度あるかないかの降雪に備えて冬場をスタッドレスにしておりましたが、冬山の方面で仕事する機会も減りましたし、その必然性は薄まりました。これまでの数台にわたって、ディーラーでのタイヤ預かりを利用し、年間2万円、一回の交換に作業賃4〜5千円を加えての3万円くらいの出費が、タイヤを購入する費用に上乗せされます。なんという贅沢を、というか無駄をやっていたのでしょう。自己所有のガレージがあって(でもそこにタイヤを置かないんだよね!)、保管駐車場代が掛からなかったことで太っ腹だったのでしょう。いけないことです。

ですから、オールシーズンタイヤ(ミシュランは「雪も走れる夏タイヤ。
天候を問わない走り、買い替え時まで続く安心感。」と謳います)は最も経済性の高い、私にとっては最適解となります。ちなみに17インチホイールは専用保存袋等を約5000円で買ってベランダに置いています。これはもうこのままでいいやと。何かの時に使えるかもしれません。負担にはなりませんから、時間の経過とともに劣化していくだろうけれど失うものはありません。これまで車体を4年で買い替えてきた流れで言えば、もうタイヤへの出費は不要かもしれません。

最安の売り場を探してみて、やはり価格ドットコムの表示が一番でした。ところが通販での手続きを踏んでいくと、実際には問題がありました。価格ドットコム記載の送料は1本当たり725円となっています。カートに入れて、作業店を配達指定してと進めていくと、1本当たりの送料が170サイズ計算で2900円となっています。2900を4で割れば725ですが、その計算では済みません。2900x4であり、税・送料込みの単価が15600円、合計62400でした。作業賃は割引適用で6600円で、合計69000円。これが最安とは考えられません。送料がかかり過ぎです。

そこで作業ができる店で購入することを考え探してみました。タイヤ代金は税込単価13100で価格ドットコムでは4位にランク、開きは400円ですから合計しても1600円、大きな違いではありません。このお店での作業賃は9460円、ここは差がありますが、合計して61860円となります。結構な差ではないでしょうか。作業の予約は明後日金曜日に取ることができました。先に検討したお店よりも一週間早い装着が可能です。

ここまでがビハインド・ストーリーですが、履き替え後の感想は改めて書きます。このタイヤを通年使ってみて、どんなときにどうだったかリポートしていきたいと思います。メーカーとしてのミシュランは、過去一番長いつきあいがあります。他は、前車のピレリの他、コンチネンタル、ダンロップ、ブリジストンくらいでしょうか。銘柄は色々ですがミシュランは、そういった意味で私の標準となっていて、同じ車体に複数のメーカーで試す経験は多くありませんが、例えばコンチネンタルなんかは好きだった思い出があります。もちろん車とのマッチングですけれど。そんなこんなでクロスクライメート+のインプレッションをご期待ください。

※トップ画像はある日見かけたよそ様のです(撮影は私自身です)






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