桑木志帆さん初優勝を目撃の日
久しぶりにnoteを開いたら、公式から「明日から下半期」という文言が出て焦りを覚えております。仕事が立て込んでいる中、処理しなくてはならない雑務が待ったなしで迫るのが7月です。コロナ期のような「自分の時間」が思うようにとれないことに気付くのが遅れた駄目な私。昨日は大きな失敗と小さな失敗、別方面から自己責任以外の何物でもないやらかしが明るみに出て、今後やっていける自信が完全に消失しました。
夜は全然眠れず、明け方に目覚めると死んだはずの父がまだ生きてる不思議な光景に(本当は先に死んでいる)母と驚きを共有するという、恥ずかしくもリアルな夢を見ました。あっちへ連れてって欲しいと本気で考えました。それくらい情けない気分だった。
嫌なこと全部を忘れてしまいたくて、予定通り資生堂レディスオープンを見に行きました。5時に起きて6時に家を出るつもりが、途中でキャップを忘れ一旦家へ戻ると腹具合が悪くなり、それならばいっそキャンセルしようかと検討しましたが、絶対に気分転換は必要だと意識を修正して1時間遅れの出発でした。それでいて1組のスタートに間に合ってしまいます。
もっとも、1番ホールの方はギャラリーが満杯でしたので、インスタート10番ホールで8:50の13組から見ました。岩井千怜、永峰咲希、櫻井心那組(以下敬称を略させていただきます)。今年あまり元気のない櫻井が、私が初めて見に行った昨年の資生堂の覇者です。ディフェンディングチャンピオン。一方双子の姉、岩井明愛はルーキー菅楓華、僅差で山下美夢有にランクトップを譲った武田麗央との2組で8:45にスタートしています。10番のスタンドからは1番のアナウンスも良く聞こえ、盛大な拍手が選手を迎えるのはどちらも同じ。4日間大会が悪天候で短縮され、今日が決勝です。
19組の木戸愛、全美貞、政田夢乃までを見送ると席を立ち、1番のグリーン近くで待ちます。8組から小祝さくら、桑木志帆、堀琴音の最終12組が抜けていくまでを見届けます。同一週に2勝を上げるかと期待された小祝は1打差の2位タイから。昨年間近に目撃した鬼神のような眼差しを今日は見せず、微笑を湛えた、多くの人が知る穏やかで抑えめの表情に終始したように感じます。優勝は叶いませんでしたが4位タイなら素晴らしい結果と言えましょう。昨日のことがあって、神々しいパワースポットとして小祝ご本尊を拝む必要がありました。明日は謝罪行脚の日であり、肝を据えなければなりません。
ショートホールの5番グリーンが遠目に見える位置で6番ティーの傍らに陣を張ります。ここでも8組川岸史果、青木瀬怜奈、イ・ミニョンがやってきました。結局最終組まで、ティーオフを見逃した分、より至近でスィングを観察できました。その頃から強風に水滴が混ざるようになり、正午を過ぎるとはっきり雨に変わります。
昨年と同じビーフカレーを食べに屋台の集まる広場へ出て、テント下で雨を凌ぎながら昼食休憩。それが終われば18番を見下ろせる屋根付きのスタンドで観戦しようと決めていました。
スタンドははっきりした定員は無いながら立ち見を許さず満席で、去る人数の分だけ列に並ぶ人々を案内していました。行列は背後にありますからグリーンは全く見えません。私の前が通されて以来、暫くの時が流れました。やがて縁のある8組が18番に来たことがアナウンスによってわかり、彼等がホールアウトしたタイミングで中に入れました。次の9組では原英莉花と天本ハルカがバーディを取りました。本日目撃したバーディはこの2人だけ。5番で桑木が取ったのは遠目に見えませんでしたけれど、6番に来たときに満面の笑みでしたので、今日は調子が良いのだなとわかりました。
桑木志帆は昨年の資生堂で10アンダーで櫻井と並び、プレイオフで敗れました。その「忘れ物」を取りに来たと語るリベンジの試合でしたが、以前に比べても落ち着きがあり、余裕も見せていました。小祝と並ぶ2位タイからのスタートで、1打差の堀琴音を逆転しての初優勝です。何度も涙を呑んだ挙げ句の待たされた戴冠が、因縁のあるこの地だったことはドラマチックです。
内心では昨年CATレディースで、それを沈めればパーでも優勝という蛭田みな美が入れ損なってプレイオフとなり、辛くも優勝を遂げたのと同じストーリーを期待していました。堀は18番の2打目でオーバーしてしまいバーディが厳しい状況。しかし桑木もグリーンを外してカラーの上。初優勝のかかった緊張が一波乱起こしてくれれば、漸くスタンドに座れたこれからの時間を、より満喫させてくれるかと期待したけれど、桑木が動じることはありませんでした。
たしかに決勝日ならではの楽しみ方がありますが、出場選手が多数いる予選の方が好きかもしれません。可能性を秘めながら伸び伸びプレイしている様子や、プレイが終了しても暗くなるまで練習している姿が、ゴルフの楽しみを膨らませます。オフショット的な、例えば身長差のあるリ・ハナと全美貞が並んでかき氷を食べているところなど、昨年の箱根では忘れられないシーンのひとつです。
また「オープン」と名乗るとおりアマチュア選手が多数出場し、ティーオフを見届けた中に新地真実夏がいました。16歳、高校2年生。2日間をイーブンで回り予選突破。引き合いに出すのは失礼ですがディフェンディングチャンピオンよりも上位でフィニッシュしました。アマトップの荒木優奈も19歳、トップ10入りは立派です。
さて観戦記といった体裁ではあっても、あくまで未来の自分が、生きた或る瞬間を思い起こすための記録として、背景事情を含ませておりますので、ゴルフ関係のタグ付けでお越し頂いた方には無意味な記述が多く含まれますが、あくまで日記ということでご容赦ください。
明日頑張ります。
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