BluetoothじゃないワイアレスHP

出掛ける時に音楽聴きながら歩くことは、最近では無くなりました。けれど、聴くつもりならばウォークマン的なポータブルプレイヤーに、LR独立のバランス接続イヤホンを挿すため、Airpods等のガジェットとは無縁でした。iPhoneもiPadも、ほぼ歩行時の音楽再生機には使っていないからです。

ヘッドフォンを家で使うのは深夜時間帯に動画配信などを見る場合に限られます。以前も今も防音室があるから、ちゃんと音楽を聴くならばスピーカーで再生しますし、リビングでのみ、集合住宅に住むようになってから23時以降の空気観賞を自重するようにしています。

引越以前はSoundWarriorのSW-HP100をバランス接続のケーブルに換えて、DACのTeac UD-503へ接続していました。このヘッドフォンは2万円以下の開放型を試せるだけ試して、一番フラットな音が聴けると思って選び、ずっと満足しています。実際に知っている人の声が、録音されて再生機を巡って、このヘッドフォンで聴取した時に、最も忠実だと思いました。もちろん、録音時もその後も音造りされてしまっているでしょうから、生声と一致するわけはないのですが、しかし、私の機材選びの基準はいつもこの方法です。優先すべきはリアリティです。

引越後に、リビングのオーディオセットを換えました。使わずにしまわれていた過去の機材をフルに組み合わせて、納得感のあるスピーカー音を得た結果、UD-503のバランスヘッドフォン出力を使用できなくなったのです。サウンドウォリアーのケーブルを元に戻すと、今度はソファの位置まで届きません。SonyのMDR-M1STでは床を這わせられずとも、浮いた状態ならギリギリ足りるので、だましだまし使用してきました。うっかり頭を動かしてジャックが抜けてしまうと、アンプからスピーカーへの接続が復活してしまい、大きな音が突然出てしまいます。それでは困るからと、ずっとワイアレスヘッドフォンを検討してきました。

普通ここでAirPodsのようなガジェットへ行くのでしょうが、アンプのヘッドフォン端子にトランスミッターを接続して、そこから飛ばすことになります。実際に買って試した製品はありませんが、情報を集めても得体の知れない中華製品ばかりがヒットし、なおかつ無視できない遅延がBTの常識みたいです。

Amazon Fire TVを接続したLGのモニターから光アウトでmarantzのHD-AMP1にデジタルで入れて、生音ならTDLのRTL2へ、ヘッドフォンならばstereo 1/4phone端子へ繫ぐことになります。ここでYoutubeなどの配信でもしっかりした音質を担保することが、私のライフスタイルの場合、特に重要で、果たしてBluetoothで幸せになれるか、甚だ懐疑的でした。

プロユースのイヤモニも調べましたが、受信機を身に着けて、そこから有線になりますし、金額もそれなりです。何かないかと思ったところでAIAIAIのTMA-2 Studio Wireless+という製品を見つけました。ケーブル接続、BT接続に加え、自前のトランスミッターによる低レイテンシー、ロスレス転送を実現し、サウンドハウスで実売38500円という、まぁこれならなんとかなるかな、の検討価値のある製品です。初めて聞いたブランドですが、デンマーク製となっており、t.c.electronic、Dynaudio、B&O(もちろんICEパワーも)、Carl Martin、T-Rex …etcと数あるトップノッチな音響機器メーカーを産んだ土壌と考えれば、脊髄反射的に信頼を置いてしまいます。

というわけで試聴無しでポチりました。現物は明日ご覧に入れますが、使用感は上々です。そしてヘッドフォンとしての音質が、ちょっと聴いたことのないタイプで、その点も気に入っております。今日のところは、以下の動画で概要をご覧ください。また明日!


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