t.c.electricのコーラス/フランジャー
昨日のリハーサルでアンソニー・ジャクソンの真似をしようと思い立ち、家を出る前に慌ててフランジャーをバッグに入れました。いろいろ持ってたはずなのに、どこへしまったかがわからず、最初に見つけたのがこれでした。ちなみに私はベーシストであり、これをベースに掛けます。
モードは3つあり、フランジャーのモードにします。コーラスとして使うより好きです。ピッチ・モデュレーターとして実使用したことはありません。機材としての詳細な説明は、今日は割愛させていただきます。
画像は、所有機で80年代に新品で買ったものです。45000円くらいだったでしょうか。当時のt.c.は本物のプロ機でしたので、民生機の4〜5倍でも破格でした。しかし、それに見合う性能は誰の目にも明らかです。フェイザーで名を馳せましたが、そっちは手放してしまい、イコライザーやブースターとこれを後生大事にとっておりました。使い続けていたわけではありません。
突然思い立って持っていくことにし、現場で鳴らそうとしたら動作不良がありました。エフェクト・オンにすると音が小さくなり、エフェクトが掛かったり掛からなかったりします。これにはゲインノブがついていて入力感度の調整が効くはずなのに、それも役に立ちませんでした。
休憩時間にギタリストに、ちょっと見てみて、と渡すと、彼のギターでも最初問題がありました。しかし、つまみやスイッチを半ば乱暴にぐりぐり弄っていくうちに、安定して動作するようになりました。数十年の眠りから目覚めたようです。
それからは、ベースにフランジャーを掛けっぱなしで過ごしました。やはりこれですね。これでした。これが好きです。
スタジオの備品アンプが、どうにも好ましくなく、どのみち出したい音にならなかったためもあって、捨て鉢に変調の効いたトーンで通したのは許してもらえると嬉しいです。
昨日のことは、昨日に書きました。書き終えてから寝る前までの時間、Youtubeを開くと、驚き桃の木スッポンの身、なんと。TC楽器チャンネルの新規動画(28日のアップ)が、まさにこの機種のレビューでした。それがトップで推薦されるとは、どれだけ監視されているのでしょうか。私、検索も何もしてないんですけど。偶然?
ここで、新旧比較として、旧型扱いされているのは、それ自体リイシューです。私のがオリジナルで、tcはその後ほとんどの製品の製造が止まっているはずです。メーカーに何が起きたかは存じませんが、ある時期、ぐっと民生機寄りで、デジタルものの技術をフィーチャーして復活をとげ、その流れで「クラシック」なモデルも再発されます。それらも一旦終わってしまってからの再起ということで、だいぶ仕様は変わっていますし、動画で見ても音質の差を感じますが、まずはめでたいと思います。クリップ・チューナーのヒットで与力ができたのでしょうか。
ここでいう旧モデル、そもそものリイシューものが、私の世代のオリジナル機と違っているかどうかは、試したことが無いのでわかりません。それにしてもAC100Vを直接挿せるので、ベースにも最適です。ヘッドルームが大きいというような意味合いで。音質は、嫌なところが全くありません。上品と言うと効きが弱いととられがちですが、やはりそう表現したくなりますね。
そんなわけで、本当になんともないのか、あるいはやはり壊れているのか、よくわからないけれど、このままずっと愛していければとは思っています。
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