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ピックアップ、リワインド

トップ画像はベース用PUのコイルです。Seymour DuncanのAntiquityを取り付けようとしたところJBのリア側が断線していることがわかり、修理を依頼しました。その後戻ったPUは装着されて楽器は計画通りにカスタマイズされましたが、そちらはまた別の機会に紹介します。

ビンテージ楽器などでリワインドされているものが売られています。文字通り、ワイアを逆回転でほぐして、断線箇所を繋ぎなおしてもう一度巻くイメージでいましたがとんでもない。ばっさり切断し、一から巻き直すようなので驚きました。リペアというより作り直しなのですね。今回も抵抗値を申告しています。

 ESPによるAntiquityのデータはネック側、ブリッジ側ともに直流抵抗は8.7kΩとなっています。アルニコ5のAntiquity2が8.1k、8.9kなのに対し磁力の弱いアルニコ2を使う本機は、若干巻数を減らす設定のようです。しかし本体には製品一つ一つにタグが付いて個別の計測値が表記されています。それによれば私の購入した個体はネック側7.9k、ブリッジ側8.54kと書かれています。

ちなみにSeymour Duncan Custom ShopのWeather Reportはカタログ値8.7k、9.6kですが、手許にあるものはパッケージに手書きで8.6k、9.2kと記入され、さらに実測では8.37k、9.05kになるという、何を信じていいのやら?状態です。

Antiquityに話を戻して、カタログデータがFRともに8.7kであるのは間違いではなさそうで、パッケージのタグにも8.46 / 8.54と近い数値が書かれています。ところが実測するとフロント側は7.9kΩでした。断線前のリア側はデータを取っていないので実際どうだったか不明ですが、フロント側から推測するにカタログもタグも信用できません。その旨、メールで明記し、フロント側の7.9とバランス取れるようにとお願いいたしましたところ8.5kΩに巻いていただき帰ってきたという次第です。

組み込まれた楽器の音は、それまでの重たかったK&T(1960年仕様と思います)に較べて軽やかに鳴るようになり、好ましい方向へ変わりました。磁力は弱い方が好きでしたので、巻数多めというAntiquityのセッティングは絶妙かと思われますが、何かちょっと楽器個体のアラが見えてしまっているような気もして、もう少し鳴らし込んで見極めたいと思います。

外したK&Tは、それまでWeather Reportが載せてあったフレットレスの方へ移しまして、その変化もきっちり見ていきたいと思います。それらはいずれ録音して聴いて頂けるようアップロードしますので、よろしくお願いいたします。

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