Ibanez

昨日はベーシスト、Alex Blakeについて触れたついでにIbanezのシグネチャーモデルのことも記しました。最近、私自身は6弦のフレットレスベースのみを弾いている状態で、かつ、その1本に不満を抱いているために日々悶々としています。そのあたりの事情に関連してIbanezについて少し書いておこうかと思います。

本当のところを理解していないのですが、Ibanezを知ったとき、当時の私たちの、おそらく一般的な認識はGrecoの輸出ブランドというようなものでした。70年代に海外アーティストの採用から、逆輸入的にその名を知りましたが、筆頭はGrateful DeadのBob Weirで、彼のシグネチャーモデル(かその下位機種)を高校時代の友人が所有していたことが実物を見る最初でした。

Bob WeirとIbanezで検索してみたところ、以下のサイトが現れ、星野楽器傘下で弦楽器製作を富士弦に委託し、云々といった社史の要約を知ることができました。昔の印象はあながち誤りでは無かったようです。

https://www.digimart.net/magazine/article/2015102801651.html

いやはや20世紀初頭から100年以上の歴史があるとは知らず、お見それいたしました。しかし、あまりここで、楽器ファンに喜んでいただける情報は私には書けませんので、冒頭述べた通りに個人的な関心事のみを語って参りたいと思います。6弦ベースのことです。

使用中のK.Nyuiブランドの、おそらく90年代に製作されたMoon MBC-6に同型のフレットレスベースは、フルオリジナルの状態でケーラーのブリッジを搭載し、バルトリーニのHBピックアップとTCTサーキット(5ノブ)でした。軽量化を目論んで、Hipshotのモノレールブリッジに交換し、結果ヘッドが下がるようになったので、ペグも同ウルトラライトに替えることで使いやすくなりました。PUは、ブリッジ側のみバルトリーニの他のモデルに交換し、サーキットは取り払って2V1Tのパッシブにしました。結果4kgを微妙に切るくらいの取り回しの良い楽器に落ち着きました。

もともとフレットレスで、エポキシではなくウレタンの塗装がエボニー指板に施されていました。ネックが安定しないため、ある時点で指板修正を行っていただくとコーティングが剥がれる箇所があったため、そのまま全剥離して木質が表面に出ております。もちろん、その方が好みであることは間違いありません。ただし、今の時期など毎日ロッドを弄るような不安定さは解消されておりません。一年前に調整を済ませておりますので、ロッドだけ45度程度の回転範囲で触ればなんとかなるわけですが、嬉しくはありません。

また、これはPUが搭載される位置による、大工事を行わなければ解決しようのない問題ですが、ネック側、ブリッジ側ともブリッジ寄りなため、欲しいレスポンスとバランスが得られません。出したい音が出せないのが最たる不満です。

しかしながら、弦間16mmのナロー設定のネックが、私にとっては理想であり、簡単には代替が利かない仕様のために、我慢をしながら使い続けているというのが実態です。

K.Nyuiが実測で、ネック幅、54.45mm@0fret、73.5mm@12fret、83mm@24fret、弦間16.08mm@bridgeとなります。もう1本、所有している6弦ベースはMayonesのフレッテッドになりますが、そちらは55mm@0fret、77.65mm@12fret、89.6mm@24fret、弦間17.905mm@bridgeでした。Mayonesはスケールが少し長い34.25インチで、差は全体で約6mmと僅かですが、どのエリアでもはっきりフレット間隔の広さを感じてしまいます。

さて、今年2月に、半ば慌てて買ったMayonesが、一度ライブで使用して、そこで無事弾き通すことができたので間違った選択とは思っていませんが、やはり日々弾くというところで、やはり厳しいなと感じます。ですから18mm弦間はNGと、これからはしっかりと胸に刻むことにします。

例えばMusicman Bongoの6弦は17.5mmピッチのサドル間隔ですが、メーカーのサイトで拾った数値からは、Mayonesよりもネックの幅が微妙に広かったりします。というわけでこれもNG。17mm以下で探さないと痛い目に遭いそうです。ブリッジ上の問題でなく、ネックの幅が重要だからです。

その2月のことですが、某店でヤマハを進められTRB1006を弾かせていただきました。あれは35インチスケールですので除外ですが、ブリッジは17mm、公式にはナット幅50mmとのことですので、実際弾いて、弾き易いと感じたので惜しいと思いました。時々、しょうがない、安いし、買ってしまおうと気持ちがぶれることがあり、その都度踏みとどまってきましたが、朗報があります。

John Myungのシグネチャー、時々ユーズドで見ますが、あれは35インチと髙を括って無視を決め込んでいましたが、後に1PUバージョンたる、JM2というモデルが出たとき、それは34インチだったということで、今は毎日、どこかに出物が無いか見張っている状態です。Reverbでありますが、出品がイタリアなので送料込みの総額15万くらいになってしまい、いくらなんでもそういうことはいたしません。

Modulusもいいですね。公式には50.8mm@0fret、82.55mm@24fret、17mmブリッジです。ただし基本的に35インチ。アップチャージのオプションで34インチが作れることになっていますので、そうした出物があれば即買です。でも5弦でなら見たことがありますが6弦の34は全く記憶にありません。製作を依頼すると7〜80万は下らないでしょう。そこまで出す前提ではModulusを選ばないかもしれません。

そうやって見ていくとIbanezに行き当たります。ベースは大きくSR系とBTB系、その他と区分できます。BTBは35インチか33インチというわけで候補から外したいところですが、ナット54mm、24fで85mm、弦間17mm(33インチは16.5mm)と16mmのK.Nyui、18mmのMayonesのしっかり中間のサイズ感で、Yamaha TRBと35インチ対決するなら戦える相手と思います。

SRだとしかし、弦間16.5mm設定ですが、ナット幅54mm、24fで83mmと理想。もう正解を出しちゃってくれちゃってるのですよね。

SRの6弦は国産(富士弦?あるいはSugi製?)の5006、ディスコンになった前モデル3006がまずは対象でしょう。現行の5006が中古で20万近辺、3006は10万強といったところです。3006があれば買ってみたいと思います。弾いたことがないので、一度触ってからにしたいですけれど。

で、インドネシア製はどうなのか、という点です。ちゃんとしているのならば偏見無しに検討すべきです。と、その前にマルチスケールモデルが2機種でておりますので見ておきましょう。まず以前からあったSRSM806(定価¥170500込)はローBが35.5インチ、ハイCが33.6インチ、一弦ごとのスケールの伸長分は9.4mmで、G弦が34インチ相当です。新しくライトハンドチューニングシステム(ヘッドレス)で出たEHB1506MS(¥249700)は少し短縮されており、35インチから32.5インチという設定です。ハーフインチずつ変化し、A弦が34インチになります。どうでしょう?音の方、想像できますか?私はできません。弾きやすさは、もちろん短い方が優ると思いますが、スケールの変化幅が大きい分、より慣れることが必要かもしれません。そもそもEHBはネックが幅広になりました。Ibanez製としては過去一かもしれません。と言っても17mm設定、54mmナットは変わらず、24fで87mmはBTBよりも広いということになります。

Ibanezのマルチスケールモデルは、弾いていないのでなんとも言えませんが、たぶん避けて正解な気がします。神経質なタチですから。ですからSRに話を戻し、現行機種はSR1346B(¥214500)、SR506E(¥126500)、SR606E(¥143000)の3本でしょうか(国産入れれば4本)。なお306Eという激安品も市場で見かけますがメーカーサイトには掲載がないようです。

注目は出たばかりの606で、Nordstrand製のBig BreakというPUが登場しています。Big Singleをノイズキャンセル仕様にしたものらしいですが、Big Splitとどう違うのかよくわかりません。コストダウンの何かをやっていて、その違いが名称に現れているのでしょうか。憶測ですが。

1346にはBig Singleが使われており、これと国産はフレットのエッジをちゃんと丸めてあるよ、という注記が入ります。10万円台のには、そうした記述はありません。いずれにしても、Fenderからはかけ離れたオリジナルデザインであるが故、PUの搭載位置が、私の耳に馴染むものであるかどうか、そこが着目点になろうかと思いますが、いずれにしても弾いてみないことにはわかりません。606のみアッシュボディなので、ボディ材に起因する音質差はあるかもしれませんね。重量にも注目です。

というわけで、Ibanezはずっとマークしているのですが、果たして好みなのかどうか、否K.Nyuiへの不満を払拭する何者かであるのかどうか、楽器店に足を運ぶチャンスがあれば見つけて試したいと思います。その前にTRB-JM2がどこかに落ちていれば速攻拾います。


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