あっちも少し調べてみようとした

今朝Twitterの方へ反応して下さった、お世話になっているエンジニア/ミュージシャンの方が、OBP-1もSadowskyもトーン・スタック型、即ちフェンダー・アンプ方式ですよと教えて下さいました。昨日の最後のところで、バルトリーニがTCTを「クラシック」と呼びつつディスコンから蘇らせたのはマーカス・ミラーの人気のせいだとし、でも新しいものの方が使いやすいと結んでいるエピソードを紹介しましたが、なるほどそのような形でリファインされていたのでした。

バルトリーニの結線インストラクションのトップには、ミドルへ固定抵抗を繋ぎ、ロー・ハイの2バンドとして使用する例が、それが3バンドでの設計にもかかわらず、紹介されています。きっとマーカスの楽器にTCTが載せられた時の配線なのでしょう。需要の高さが伝わります。その後、3バンドの3ポット、更にMCTファミリー(ミッドブースト・モジュール)を噛ませたフルコントロール・バージョンと続きます。ミドルをブーストさせる配線の楽器を、私は触ったことがありません。そのせいで良さがスポイルされていないか、とても興味があります。

ところでNYサウンドなどと世間が言うのはマーカス・ミラーの特徴的な音に端を発すると思います。SadowskyやAguilarはNYですが、そもそもFender - Alembic - Bartolini、EMGも加えていいかもしれません(Alembicとの関係が深い)らは西海岸カリフォルニアです。というわけで、はやりAlembicのF-2Bはおさらいする必要があります。

今、パッと見られるサイトもなくて、Alembic本家のStoreサイトから辿ると、驚愕の$3300定価という表示でした。現通貨では48万円くらいですかね。私、20歳くらいで正規輸入の新品を買いましたが、たしか165000円でした。3倍とは隔世の感があります。手放したり買ったり、歴代3機うちにありましたしF-1Xも持っていました。F-1Xの方が好きでしたね。バランスアウトがあるので使いやすい。プリアンプ部は半分なのに値段一緒です。

うろ覚えですが、デュアルショウマンの回路を手本にした、ということだったと思います。じゃぁそっちは、といってちょこっと見てみましたがプレゼンスつまみはなくて、バス・ミドル・トレブルとなっています(ノーマルチャンネル)。よくわからなくなってきました。

バルはミドル=プレゼンスであり、フェンダー/マーシャル/ボックスアンプのプリアンプに共通しているように書いています。今朝の指摘のように「トーン・スタック型」という、ある種定型、定番の回路なのかもしれないですね。不案内で申し訳ありません。ではバル製の2バンドはトーンスタック型なのか?と言えば違いそうです。

TCTを始めとするバル製プリアンプ製品のワイアリング・ダイアグラムを見ていくと、基本的に25kΩのボリュームをプリアンプの後、つまりローインピーダンス信号に対して負荷を掛ける形で使用が推奨されています。よくあるアクティブベースでは、プリアンプはピックアップのボリュームより後、アウトプットの前にセッティングされ、バイパススイッチが設けられることが多いのですが、これが長年の疑問でした。

マスターボリュームの前がいいです。しかしバイパスが簡単ではなくなります。私がやっていたのは、PUバランサーとパッシブトーンを結線し、プリアンプ経由でローインピーのマスターボリュームを経てアウトプットされるシステムで、思いのほか誰もやっていない様子でした。バルトリーニは、ちゃんとそこを提唱していましたね。

電池がなくなった時に音が出ないと困るので、避難的なバイパススイッチはマスターボリュームもジャンプさせるように、バランサー、トーンの後から出力できるようにしていました。ひとつ気になるのはバランサーで組むのがベターで、原則的に私が使いたい独立したボリュームでは、あまりうまくない。したがってポストEQのマスター・ボリュームを入れるにはバランサーの方が優利というところで、少々の妥協を余儀なくされるものの音はいいです。

奔放に喋ってしまって、動画だったら1時間に至るような長尺になりました(書きためず毎日やってます)。STR TE、にかかわらず、既存のパーツでエレクトロニクスを組む場合の、私のチョイスはもはやTCT一択です。NTCT、XTCTとは、ちゃんと自分で比較したことはありませんが、Youtubeなどで漁ってみるとTCTが好みです。ミドルブーストは、昨日までの話の流れなら不要と見ます。各PUからバランサーに入れますが、ブリッジPUのみパッシブトーンに配線しておく。バランサーは500kΩのMNかな。トーンは250kで33μFでいいと思う。その後をまるっとバイパスできるようにスイッチと接続、アウトプットの手前にTCTを3ポットで搭載する。TEはF-bassのVFと逆で、手の届きやすい方にEQが並ぶレイアウトなのが面白いところで、積極的にプリアンプを弄ることが推奨されます。ならばこそ、TCTは向く気がします。もちろんEQにセンタークリックは不要。ミニマムから上げていくだけですから。






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