途立つ
日本語を教えている。外国人にである。
彼らは不安そうでだけれど期待ではちきれそうな表情で日本へやってくる。その顔は明るく美しい。
学校ではすくなくとも1年は日本語を勉強することになる。1年もせずに来たばかりの頃よりも格段に上手になるのは、決して学校のおかげばかりではない。
3月、彼らは卒業していく。彼らにとって学校はあくまでも通過点でしかない。
しかしわたしたちにとっては、彼らはいつまでも学生である。どれだけ日本語が上手になろうと不安そうで期待と好奇心でキラキラしていたあの日と変わらず。
だからいつも、その先の未来が彼らにとって良いものであることを、強く強く願っている。
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