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#25 米国株市場の振り返り(2022年度)

こんにちは。四季の中で冬が一番好きと言う人のことが本当に理解できないすなっちゃんです。

この記事がおそらく2022年最後の記事になるかと思われます。色々試行錯誤しながら書いてきましたが、今まで一度でも私の記事を読んでいただけた方本当にありがとうございます。

今後も変わらず投稿していく予定なのでよかったら読んでください!

さて、今回お話する内容は、「2022年度米国株市場の振り返り」です。

今年はインフレ、コロナ、戦争などで投資家が常に一喜一憂する市場でした。そんな市場を2022年1月から11月まで振り返ってみようと思います。1月からその月に起こったことをまとめていましたのでそのメモを元に簡単に説明してきたいと思います。2022年の米国株市場の復習になれば幸いです。

それではいきましょう。




1月

1月の米国株市場は全体的に下落。FRBの金融引き締め政策が予想より早く行われるんじゃないかとの考えが広まって金利が上昇し、テクノロジー株が大きく下落しました。

1月はオミクロン株が猛威を振るっていたのでそのせいもありますね。

そしてこのころはインフレは年後半は落ち着いてくるとアナリストや証券会社は予想していました。

S&P500:-5.17%
ダウ:-3.24%
ナスダック総合指数:-8.96%

2月

2月の米国株市場は投資家が一斉にリスクオフ思考になったこともあり軟調な動きだったかなと思います。そしてこのころからロシアのウクライナ侵攻問題が米国株市場に大きく影響し始めた印象でした。

労働力不足やインフレによる景気の不透明感はありましたがオミクロン株拡大が頭打ちにしていたのでこのまま景気は回復していくのではという見方が強かったです。

S&P500:-2.99%
ダウ:-3.29%
ナスダック総合指数:-3.4%

3月

3月の米国株市場は最終的にはまちまちな動き方でした。ロシアのウクライナ侵攻により大幅な下落がありましたが、FRBが利上げを実施したことにより金融政策への不透明感が和らいだことから上昇しました。3か月ぶりの反発ということもあり一喜一憂していました。

労働市場もだいぶ堅調に動いていたので底は固いのではないかと予想されていました。

S&P500:+3.71%
ダウ:+2.49%
ナスダック総合指数:+3.48%

4月

4月の米国株市場は全体的に下落しました。FRBが引き締め政策を速いペースで行っていくという見方が強まり金利が上昇したことや、中国のロックダウンが経済への懸念を強めました。

あとはS&P500の決算もあり、4月時点で約半分の企業が発表していました。発表した企業のうち8割以上が予想を上回った決算でしたが、中には大きな減益となっていた企業もあり業績のブレが大きかった印象です。

利上げが本格的にスタートするということもあり警戒感は多少ありましたが市場に織り込まれ済みな感じだったので投資家にはそこまで不安はなさそうでした。

S&P500:-8.72%
ダウ:-4.8%
ナスダック総合指数:-13.2%

5月

5月の株式市場は最終的には横ばいでした。FRBの金融引き締め政策の影響で景気後退への懸念が強まってダウが8週連続で下落するという事態になりましたが、月末あたりには市場が急反発してくれたおかげで何とか下落分をカバーしてくれました

そして1-3月のS&P500企業の増益率は最終的には前年同期比+11.2%となりました。このころは2022年決算は上振れが期待されており、特に7-9月の決算予想は+10%の増益とされていました。

S&P500:+0.18%
ダウ:+0.3%
ナスダック総合指数:-1.9%

6月

6月の米国市場は大幅な下落でした。FRBが利上げを行ったことと、世界中の中央銀行が次々に利上げを行ったことで景気後退への懸念が強まりました。しかし月の下旬は、インフレ率低下を示す経済指標が発表され利上げ観測が和らいだことから上昇しました。

2022年上半期は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響でサプライチェーンが崩壊しインフレが急加速しました。そしてFRBが大幅な利上げに踏み切り、市場が荒れに荒れました。

S&P500は半年で約20.6%下落、ナスダック総合指数は半年で約29.5%下落と上半期で過去最大の下落幅を記録しました。

S&P500:-8.25%
ダウ:-6.56%
ナスダック総合指数:-8.65%

7月

7月の米国株市場は大幅な上昇でした。中国への景気対策への期待が要因となり上昇しました。さらに月の下旬ではパウエル議長の発言や4〜6月の米GDPの結果を受け金利が低下し、利上げのペースの鈍化への期待感から大きな買戻しがありました。

やっと大きな反発が続いてくれたこともあり米国株投資家に活気が少し戻ったことが印象的でした。

S&P500:+9.22%
ダウ:+6.82%
ナスダック総合指数:+12.39%

8月

8月の米国株式市場は最終的には横ばいでした。消費者物価指数などのインフレに関する経済指標がインフレ圧力の低下を示したことから2週目までは上昇しましたが、下旬にあったジャクソンホール会議でFRBが利上げを継続していくと改めて発表したことから相場が急転落してしまう事態になり、最終的には横ばいになりました。

S&P500:-4.08%
ダウ:-3.72%
ナスダック総合指数:-4.53%

9月

9月の米国株市場は下落でした。FRBがFOMCで0.75%の利上げを発表し、パウエル議長がタカ派姿勢を継続していくとの意向を示したことから相場が大幅に下落しました。また世界中の中央銀行も次々に利上げを行ったことも主要市場の下落の原因となっています。

S&P500:-9.21%
ダウ:-8.76%
ナスダック総合指数:-10.44%

下のリンク先の動画は2022年1月から9月末までのS&P500のパフォーマンスをセクター別に見たものです。非常に見やすいかと思いますのでよかったらご視聴下さい。

10月

10月の米国株市場は大きく上昇しました。米長期金利が上昇したのですがFRBが年内に利上げのペースを鈍化させる意向を示したことが買いを呼び戻し最終的に大幅な上昇となりました。ただ巨大IT企業の決算の内容が市場の期待に届かずハイテク株は次々に売られる事態となり、ナスダック総合指数の下げ幅が1日で2%を超える場面もありました。銀行決算は好調だった。

S&P500:+8.10%
ダウ:+14.07%
ナスダック総合指数:+3.94%

11月

11月の米国株市場は大幅に上昇しました。消費者物価上昇率が予想を下回りFRBが年内に利上げのペースを鈍化させるという見方が強まったことがあり長期金利が低下、さらに中国のゼロコロナ政策の一部緩和によりそれに伴いリスクオンの姿勢が強まり中旬にかけて株式市場は上昇しました。

S&P500:+5.59%
ダウ:+6.0%
ナスダック総合指数:+5.60%


全体的に振り返って


いかがでしたでしょうか。見てわかるように2022年最も米国株市場を荒らし投資家のメンタルを揺さぶり続けたのは「収まらないインフレ」でした。

そして2022年は金融引き締め政策が急速に行われ、金利が急上昇しました。米長期金利を見ると2022年の最初のころは1%台後半で推移していたのが10月には4%を超える場面もありました。

あと挙げるなら米国企業の決算です。2022年が始まる前は金融引き締め政策が行われたとしても業績拡大が下支えして堅調に動くだろうとの予想だったのが、いざ発表されると全然堅調とはいかず、特に年後半は下方修正が相次ぎました。


意外と底堅かった2022


私が一番驚いたのは、米国株市場が意外と後半にかけて底堅く推移したことです。

6月ごろにつけたS&P500の年初来安値(3,666pt)から、そのあとは金融引き締めペースの鈍化とインフレ終息への期待と、長期金利の頭打ち感から相場が反発してくれて今では3,900で推移しており4,000に迫っています。



まとめ

今回は2022年の米国市場について簡単に振り返っていきました。

2023年の米国株市場はどうなるのでしょうか。本当に本格的な景気後退になってしまうのかは誰にもわかりません。しかし金融引き締め政策による景気の一時的減速は起きるのは間違いないといっていいと思います。つまり2022年と同様に一喜一憂する相場展開になる可能性が高いです。

後は2023年に入って早々の企業決算で株価が崩壊していく可能性が高いと個人的には思うので注意が必要だと思います。

ただ2023年後半にかけてインフレが収まって引き締め政策が終わって業績も底打ちするとそれをきっかけに主要指数が上昇していくと思うのでそこまで悲観的になる必要はないと思います。

それでは2022年本当にありがとうございました。2023年もよろしくお願いします。


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