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総合商社の就活〜虎の巻〜

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元商社パーソンとして世界規模のトレード・投資に携わりました。 約10年間の勤務経験の中で、日本と駐在地での本業の側、新卒・中途採用に面接官として関わった経験があります。 本社… もっと読む
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2023年3月の記事一覧

商社志望動機の落とし穴

なぜ商社を志望されましたか? 面接でよく聞かれる志望動機です。 私が面接官をしている中で、多くの学生がこの質問に誤解をして取り組んでいることにきづきました。 「学生時代途上国を回って貧困地域を見てきた。水ビジネスで途上国開発を支援したい」 「ゼミで日本経済の弱点はエネルギー確保だと学んだので、エネルギー部門で投資に関わり、日本へのエネルギー安定供給に携わりたい」 全て素晴らしいモチベーションだと思います。入社後もこの気持ちを忘れないでほしい。 ですが「これだけ」で

総合商社でハマる自己PR

今回は、商社面接で自信を持って話せる自己PRを、面接官の立場から分析したいと思います。 私が就活時代に、商社への就活準備で一番悩んだのは志望動機と自己PRでした。商社の事業があまりにも幅広く、この事業でこんなことがやりたい!と言えるほど、過去の経験にリンクしたものもなかったので、商社環境・商社パーソンへの憧れというざっくりした動機しかありませんでした。 自己PRも同様に難しかったです。人は強みや良さをいくつも持っているし、自分はこんな人です、って一言で言い切れるほど単純で

総合商社のDX戦略とその行方

今回は商社の新事業戦略の中でもDXについてお話しします。商社の次世代事業とは、三菱商事で言えば産業DX部門、三井物産ではICT事業本部、丸紅の次世代事業開発本部が該当します。AIや機械学習をはじめとする昨今の技術革新は商社にとってチャンスなのか脅威なのか。 商社にもテクノロジーにも興味がある就活生向けに書いています。 これまで商社は、巨大な資本と情報網を背景に、物や権利(所有権・販売権等)を中心に効率よく運営させ、周辺アセットを獲得することで、他社の参入障壁を高めて安定的